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如月千早がブスなワケ

1: ◆Xz5sQ/W/66 2019/03/10(日) 00:13:07.71 ID:mXNAEsvV0

如月千早と言う少女は、なるべくしてその立場に甘んじていると言うか、
アイドル候補生として事務所に所属していたものの、どうにも垢抜けない少女であった。

いいや、ここは心を鬼にしてハッキリ言おう。

彼女は酷くブスであった。

毎朝鏡を見ないのか、それとも鏡が家に無いのかもしれない。

肩ほどまで伸ばした長髪は手入れの後が一切なく、いつでも枝毛が飛んでいたし、

人を容易には寄せ付けない鋭さを持った眼光の上には無造作な眉が鎮座してる。


【ミリマス】志保は弟に助言を与えたい

1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/19(土) 23:42:32.30 ID:10Ne4ngY0

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北沢陸、五歳。

少年は冷蔵庫からキンキンのヤクルト容器を取り出すと、
憂いた手付きで蓋を開け、溜息と一緒に乳酸菌を胃袋の中へ納め入れた。

そして小さくげっぷ、ゴミはゴミ箱へ。

肩から外す鞄は彼が保育園のお世話になっていることを周囲へ示す証である。

その一連の様子を姉は見ていた。

北沢志保、十四歳。

彼女は買い物袋の中身を冷蔵庫へと移しながら、
この愛しき弟が何か重大な悩みを抱えている事実にそれとなく気がつき始めていた。


【ミリマス】茜ちゃんと踊る馬鹿人間

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/12/03(月) 22:50:55.73 ID:HY1MskrZ0

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十二月、それは新年へ向けたカウントダウン。

突入すれば「一年過ぎるのも早いもんだ」なんてしみじみ振り返ってみたり、
まだ半月以上もあるというのにクリスマスの輩があちこちに姿を現したり。

とにかく日本人というやつが、八月と並んで馬鹿に陽気になるのが十二月なのではないだろうか?


また、読者諸氏には知られた話であるだろうが、
吹き付ける海風の勢いが増そうと765プロライブ劇場は相変わらずの常春気分。

女三人寄れば何とやら、と言ったお決まりのフレーズが安売りされているようなこの場所では、
まぁ、季節というのは基本あって無いようなモノであり、彼女らのプロデューサーである私としては、

順調に増えだすグルメロケと年末年始のイベントラッシュの方が余程寒波よりも身近な悩みである。


【ミリマス】彼女の手本は星井美希

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/11/23(金) 00:46:52.45 ID:9MYgzm480

『伊吹翼、アイドル十四歳。彼女は筋金入りの気分屋である』


2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/23(金) 00:49:37.20 ID:9MYgzm480

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そもそも我らが765プロにおいて、気分屋とは困ったちゃんの別称としても用いられている言葉だった。

幾つか例をあげてみれば、行動の前には屁理屈をこねて意見をする、責任感の所在が不明、
面倒くささから練習も遅刻を繰り返し、興味が持てない仕事にはサッパリその身は引き締まらず、
やる気を出させるにはいつでもなだめすかしの一工夫が必要等等々……。

これらを踏まえて先の紹介を今一度繰り返せば、『伊吹翼は筋金入りの困ったちゃん』だと訳することもできるだろう。
思わず「参りました」と頭を抱えたくなってしまうような、手のかかる少女をまとめて表す言葉が"気分屋"と。

もしもこれだけを伝えられたならば、気分屋とは全くもって不名誉極まりない称号である。
が、私個人はしばしばこの言葉に別の意味を持たせて使うこともあった。


【ミリマス】「プロデュース適性検査シミュレーション?」

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/10/16(火) 02:14:19.75 ID:m8HzqJt80

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一体全体そりゃなんだい、と訊き返すより早く律子の説明はこう続いた。

「つまりですね。プロデューサー殿によって私たちがプロデュースされてきた経験を、
この度まるっと全てデータ化して、一本のゲーム仕立てにしちゃったソフト。
それがこのプロデュース適性検査シミュレーション、名付けて"アイドルマスター"っていうワケです」

「アイドルマスター? ……なーんかどっかで聞いたような」

「そりゃ、まぁ、なんちゃらマスターなんて名前はその辺ごろごろしてますから。で、ここからが本題なんですけど」

そうして律子は、次の発言の間を計るかのように眼鏡の位置をクイッとただし。

「ソフトの完成度をより高める為に、プロデューサーにはこのアイドルマスター……アイマスを実際に体験してもらえないかな、と」


【ミリマス】シャチホコトハ

1: 名無しさん@おーぷん 2018/10/05(金)00:58:18 ID:QAI

しゃちほこばる、なんて言葉がある。視線を上にやって思い出した。

私にピッタリだなと思う。

緊張しいで、頑なって、融通も利かない性格の面倒な人間。

それが、十八なんて周りよりちょっとお姉さんしてるから、
連絡役やまとめ役を任されることが多くなって。

そうするとやっぱり、人を口うるさく叱る機会も自然と増えていって。


【ミリマス】琴葉「プロデューサーレベルが」紗代子「上がりました!!」

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/08/25(土) 01:11:25.35 ID:ep1+7OqQ0

琴葉「プロデューサーのレベルがアップした。その不可解で不思議な現象は」

琴葉「劇場の定期公演も終わり、後片付けもあらかた済ませた頃に起こったのです」


【ミリマス】箱入り星梨花

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/08/20(月) 00:22:52.63 ID:SGk2YIgC0

その非常に奇妙な物体は、突如として劇場の中に出現した。

場所は事務室。

俺専用デスクのすぐ隣、
机と棚の狭間に位置するとっても窮屈な空間にだ。

朝にはまだ無かったと思う。

午前中、そして昼と、外で行う業務を完了させ戻って来たら置いてあった。

初めにソレを見つけた時、俺は青羽の美咲ちゃんが置いたのかな?
なんて無難な予想を立てたものだ。

ただし、動機は一切不明とする。


【ミリマス】令嬢らは媚薬で抑えられない!

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/07/10(火) 00:19:47.17 ID:HZVkJLTW0

【一 腐れ鳥は爛れた夢を見る】

・ここはご存知765プロダクション

小鳥「うふふ、ふふっ、ふっふっふー♪」

小鳥「天知る地知る人が知る。そして何より我が知る……!」

小鳥「ある時は怪しい露店を巡り回り。またある時はネットの闇をさらいすくい」

小鳥「業務の合間の時間を縫って探し求めたかの秘宝」

小鳥「その効果が絶大過ぎた故に、発売禁止を喰らった幻の!」

小鳥「あっ! 幻の香水『リタンガルヤ』! 又の名を媚薬『ヤリタガルン』!!」


小鳥「はぁーん……。今月先月先々月と肴のグレードを落とした侘しい晩酌が続いたけれど」スリスリスリスリ…

小鳥「プロデューサーさんを混ぜた飲み会にも行けなかったけれど!!」ダンッ

小鳥「ぬふふふふ……! この、魚の醤油さしに偽装された中身を一吹きするだけで――」


【ミリマス】紗代子は最高の瞬間を掴まえたい

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/07/07(土) 15:40:53.50 ID:LgMjPCNT0

【序幕 破顔】

その微笑みは狂気を孕んでいた。

人が浮かべて見せる表情のうちで、最も恐ろしいのは笑顔だと聞いた覚えがある。

そんな事をふと思い出してしまうぐらいには、だ。

画面の中に映る少女は、デジタルデータで記録されていたその少女は、私の心を怯えさせて、
思わず羽織っていた毛布に指をかけさせる程には見る者を圧倒したのだった。


【ミリマス】琴葉は毎日がブランニューデイ

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/06/29(金) 19:33:36.71 ID:XuoQ6Ng60

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聴けば、たちまちのうちに心が弾むご機嫌なサックス。

そう表現するのがピッタリなイントロから始まったその曲は、私たちにとっては思い出の。

それは、丁度一年前。

地方で行われた撮影に、プロデューサーと二人きりで向かった帰りに知ったナンバー。


夜の高速は雨に降られ、車道は珍しいほどに開けていた。

トンネル内に等間隔で並ぶ照明を一定のリズムで追い越して、
対向車も、後続車もいない道を滑るように車は走っていく。

私は昼間の疲れが出ていたのか、車体を打つ滑らかな雨音と、
揺りかごのように揺られる振動に当てられて、つい、ウトウトと船を漕いでるような有様で。


【ミリマス】彼女は最後まで駆除したい

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/06/17(日) 11:34:26.72 ID:7ZeMEN950

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十三歳の箱崎星梨花は、765プロのアイドルとして活動をしている一方で、
アジリティのハンドラーを特技にしている少女だった。

アジリティとは、簡単に説明すると犬の障害物競争で、
ハンドラーとは、競技を行うワンちゃんに的確な指示を出す役目を持つ人間のことだ。

当然、良い成績を出すためには一人と一匹の信頼関係が重要で。
それは普段の接し方、愛情の掛け方でも顕著な違いが表れる。

まるで機械のように正確に、飼い主の指示に寸分違わず従うよう徹底的な調教を行う者もいれば、
星梨花のように愛犬とお友達感覚で付き合う者もいるだろう。

ハンドラーは特技であってプロではない。

彼女にとってこの"遊び"は、愛犬ジュニオールとの一種のコミュニケーションツールなのだ。


【ミリマス】彼女はその手を繋ぎたい

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/06/09(土) 09:08:45.99 ID:92nMLp/t0

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新参者のこの私が、765プロライブ劇場に
『お昼寝部』なる活動の存在があることを知ったのは、

歌を教え教わる先生と生徒の立場でありながらも、
同時に、アイドル仲間でもある環ちゃんとお話してた時。

「みんなで色んなトコ行って、遊んでから、眠るんだぞ!」

いつでも元気一杯の環ちゃんは、
その時も説明をしている間ずっと忙しなく体のどこかをぴょこぴょこさせて。

身振り手振りのその度に、彼女がたてがみのように括っている長い髪の束が、わさわさ。

三時のおやつにと用意されたケーキを食べるのと、
お話をすることの二つを同時にこなそうと無茶するから、

テーブルの上には口の中に入れ損なったスポンジなんかが、ぽろぽろ。


【ミリマス】彼女は感謝を伝えたい

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/06/07(木) 19:27:39.87 ID:ODZrmv780

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睡眠不足は仕事の敵だ。頭の回転が鈍くなる、集中力が落ちていく、
判断力は低下するしお肌も荒れて良いコトは無い。つまらないミスだって増える。

だから適度な仮眠を取ることは決してサボりなんかじゃなく、むしろ業務上必要な行為だと言っていい。

特に自分の時間が持てなくて、タイトなスケジュールを強いられる
プロデューサー業なんかをしていると、慢性的な睡眠不足に頭を悩ますことになる。

その日だって、俺は大真面目に仕事をこなしてたワケなのだが。

「プロデューサーさん、また欠伸ですか?」

言われてグッと口を閉じる。少女はデスクから舞い落ちた書類を拾い上げて、
呆れたような視線を俺へと投げかける。――北沢志保。

今度プロデュースすることになったユニットメンバーのうちの一人が、
相談があるとやって来た午後の事務室だった。


【ミリマス】彼女は気持ちを確かめたい

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/06/07(木) 23:21:23.84 ID:ODZrmv780

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別に困らせたかったワケじゃないの。
ただ、少し、ほんのちょっと、お互いの気持ちが気になった……それだけ。

だからパパっと着替えに袖を通すと、私は一人ぼっちの部屋から出発。
コンコンコンとノックしたら、ホテルのドアは望み通りに開いてくれた。

「……麗花か、一体どうしたんだ?」

扉と壁との隙間から、顔を覗かせた彼は何だかぐったりしてるみたい。

多分だけど、やっほー! って私が声かけても、やっほー! って返っては来なさそうな。
そんな疲れた顔をしてる。それにそれに、まだワイシャツ姿のままでいるし。

ホテルに着いたのが二時間前。ご飯を食べたのはその後すぐ。
私がお風呂を出たのが、大体三十分ぐらい前のことだから――。


【ミリマス】俺の気苦労は杏奈絡み

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/05/31(木) 01:05:40.05 ID:s7C2zAI30

===

小さな頃から言われてた。

「朔也、お友達は大事にしなきゃダメだからね」

俺より三つ上の姉はいつも正しい。

とにかくどこまでも真っ直ぐで、ひねたところの無い人だったから、
幼い俺は素直に聞き入れ友情を大事に扱った。

小学校に入った時、大真面目に友達を百人作ろうとしたりした。

結局叶わなかったけど(大体、時間も体も足りなすぎる!)それでも仲の良い友達はいるワケだし、親友と呼べる相手だっている。

連中とは中学に入っても付き合いがあり、むしろ、今まで以上に友情を育んでいるフシだってある。

つまり、助言は役に立ったのだ。
日々充実した学生生活を送れるてることを姉に感謝。

……だけどたった一つ、そのせいで思い悩むことがあるとすれば。


2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/31(木) 01:07:26.16 ID:s7C2zAI30

本作は【ミリマス】俺の係は"杏奈係"
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1495638491/

の設定を練り直した物です。
弟君の名前はアルスみたいなものなので、好きな名前に変えてお読みください。


【ミリマス】俺の係は"杏奈係"

1: ◆Xz5sQ/W/66 2017/05/25(木) 00:08:11.83 ID:FJ75OzKB0

※ 独自設定が多々あります。
===1.

 あんな係なんてもう嫌だ! えっ? 何の話って……"杏奈係"の話だよ。

 生き物係とか、給食係とか、学校にはいろんな係があるだろう?

 で、俺の担当が"杏奈係"。なに? なんの係か分からないって? 

 ……お前、望月杏奈知らないの? そうだよ、それだよ。
 今テレビなんかでやたらと目にする、アイドル杏奈の話だよ。

===

「ん! 休み中のノート。それからテスト範囲をまとめたプリントと、その他諸々の連絡物」

 言って、俺は持ってた物をアイツの机にドサッと置いた。

 なんてことはないホームルーム前の朝の時間。
 何人かのクラスメイトがこっちを見るが、肝心の奴は上の空。

「おい、聞いてんのか?」

 声をかけてからややあって、アイツはこくんと頷いた。

 それからいつもみたいにボーっとした顔のまま、プリント類を机の中にしまいだす。

 まっ、それはいい。

 言われてすぐに動くのは、むしろ褒めたっていいぐらいだ。……しかし。


【ミリマス】北上麗花と星を知る者だよ茜ちゃん

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/05/17(木) 12:20:34.91 ID:Fypyj9yR0

===

あのね、よくさ、物語は先が見えないからこそ面白い! だとか、
突然のハプニングを楽しんでこその人生だよね♪ なんて粋がっちゃう人いるじゃない?

別に他人のライフスタイルを真っ向からヒテーする程心狭いつもりじゃないんだけどね、
だからと言って毎度毎度、それに巻き込まれるってんじゃ正直堪ったもんじゃないのである。


【ミリマス】このみ「いわゆる一つのぱにっくホラー」

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/05/12(土) 14:21:05.66 ID:Yjk5w41g0

===

突如として劇場に響き渡った絹を裂くような乙女の悲鳴!
偶然にも廊下にいたこのみと風花は声のした方へと疾く走る、走る!

「一体何があったっていうの!?」

「このみさん! あれを見てください!!」

勢いよく楽屋に駆け込んだ二人をショッキングな光景が出迎える。

風花が指でさすその先では、二つの人影が床の上で激しく取っ組み合っている最中だったのだ。


【ミリマス】美也「あの~、私になにかご用ですか~?」

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/04/24(火) 12:02:51.51 ID:qY3VMTCq0

「待ってくれ、待ってくれよ! そうさ、用があるんだ。

たったの五分だけでもいい、アンタはあたしの話を聞かなきゃいけないワケがある。

時間が惜しいのは知ってるさ。

だけどこのまま出発しちまっちゃ、アンタに良いことなんて一つも無いぜ。

そいつを伝える為だけにだ。ご覧の通り、あたしは無茶してここまで来たんだから。