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【ミリマス】紗代子は最高の瞬間を掴まえたい

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/07/07(土) 15:40:53.50 ID:LgMjPCNT0

【序幕 破顔】

その微笑みは狂気を孕んでいた。

人が浮かべて見せる表情のうちで、最も恐ろしいのは笑顔だと聞いた覚えがある。

そんな事をふと思い出してしまうぐらいには、だ。

画面の中に映る少女は、デジタルデータで記録されていたその少女は、私の心を怯えさせて、
思わず羽織っていた毛布に指をかけさせる程には見る者を圧倒したのだった。


【ミリマス】琴葉は毎日がブランニューデイ

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/06/29(金) 19:33:36.71 ID:XuoQ6Ng60

===

聴けば、たちまちのうちに心が弾むご機嫌なサックス。

そう表現するのがピッタリなイントロから始まったその曲は、私たちにとっては思い出の。

それは、丁度一年前。

地方で行われた撮影に、プロデューサーと二人きりで向かった帰りに知ったナンバー。


夜の高速は雨に降られ、車道は珍しいほどに開けていた。

トンネル内に等間隔で並ぶ照明を一定のリズムで追い越して、
対向車も、後続車もいない道を滑るように車は走っていく。

私は昼間の疲れが出ていたのか、車体を打つ滑らかな雨音と、
揺りかごのように揺られる振動に当てられて、つい、ウトウトと船を漕いでるような有様で。


【ミリマス】彼女は最後まで駆除したい

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/06/17(日) 11:34:26.72 ID:7ZeMEN950

===

十三歳の箱崎星梨花は、765プロのアイドルとして活動をしている一方で、
アジリティのハンドラーを特技にしている少女だった。

アジリティとは、簡単に説明すると犬の障害物競争で、
ハンドラーとは、競技を行うワンちゃんに的確な指示を出す役目を持つ人間のことだ。

当然、良い成績を出すためには一人と一匹の信頼関係が重要で。
それは普段の接し方、愛情の掛け方でも顕著な違いが表れる。

まるで機械のように正確に、飼い主の指示に寸分違わず従うよう徹底的な調教を行う者もいれば、
星梨花のように愛犬とお友達感覚で付き合う者もいるだろう。

ハンドラーは特技であってプロではない。

彼女にとってこの"遊び"は、愛犬ジュニオールとの一種のコミュニケーションツールなのだ。


【ミリマス】彼女はその手を繋ぎたい

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/06/09(土) 09:08:45.99 ID:92nMLp/t0

===

新参者のこの私が、765プロライブ劇場に
『お昼寝部』なる活動の存在があることを知ったのは、

歌を教え教わる先生と生徒の立場でありながらも、
同時に、アイドル仲間でもある環ちゃんとお話してた時。

「みんなで色んなトコ行って、遊んでから、眠るんだぞ!」

いつでも元気一杯の環ちゃんは、
その時も説明をしている間ずっと忙しなく体のどこかをぴょこぴょこさせて。

身振り手振りのその度に、彼女がたてがみのように括っている長い髪の束が、わさわさ。

三時のおやつにと用意されたケーキを食べるのと、
お話をすることの二つを同時にこなそうと無茶するから、

テーブルの上には口の中に入れ損なったスポンジなんかが、ぽろぽろ。


【ミリマス】彼女は感謝を伝えたい

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/06/07(木) 19:27:39.87 ID:ODZrmv780

===

睡眠不足は仕事の敵だ。頭の回転が鈍くなる、集中力が落ちていく、
判断力は低下するしお肌も荒れて良いコトは無い。つまらないミスだって増える。

だから適度な仮眠を取ることは決してサボりなんかじゃなく、むしろ業務上必要な行為だと言っていい。

特に自分の時間が持てなくて、タイトなスケジュールを強いられる
プロデューサー業なんかをしていると、慢性的な睡眠不足に頭を悩ますことになる。

その日だって、俺は大真面目に仕事をこなしてたワケなのだが。

「プロデューサーさん、また欠伸ですか?」

言われてグッと口を閉じる。少女はデスクから舞い落ちた書類を拾い上げて、
呆れたような視線を俺へと投げかける。――北沢志保。

今度プロデュースすることになったユニットメンバーのうちの一人が、
相談があるとやって来た午後の事務室だった。


【ミリマス】彼女は気持ちを確かめたい

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/06/07(木) 23:21:23.84 ID:ODZrmv780

===

別に困らせたかったワケじゃないの。
ただ、少し、ほんのちょっと、お互いの気持ちが気になった……それだけ。

だからパパっと着替えに袖を通すと、私は一人ぼっちの部屋から出発。
コンコンコンとノックしたら、ホテルのドアは望み通りに開いてくれた。

「……麗花か、一体どうしたんだ?」

扉と壁との隙間から、顔を覗かせた彼は何だかぐったりしてるみたい。

多分だけど、やっほー! って私が声かけても、やっほー! って返っては来なさそうな。
そんな疲れた顔をしてる。それにそれに、まだワイシャツ姿のままでいるし。

ホテルに着いたのが二時間前。ご飯を食べたのはその後すぐ。
私がお風呂を出たのが、大体三十分ぐらい前のことだから――。


【ミリマス】俺の気苦労は杏奈絡み

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/05/31(木) 01:05:40.05 ID:s7C2zAI30

===

小さな頃から言われてた。

「朔也、お友達は大事にしなきゃダメだからね」

俺より三つ上の姉はいつも正しい。

とにかくどこまでも真っ直ぐで、ひねたところの無い人だったから、
幼い俺は素直に聞き入れ友情を大事に扱った。

小学校に入った時、大真面目に友達を百人作ろうとしたりした。

結局叶わなかったけど(大体、時間も体も足りなすぎる!)それでも仲の良い友達はいるワケだし、親友と呼べる相手だっている。

連中とは中学に入っても付き合いがあり、むしろ、今まで以上に友情を育んでいるフシだってある。

つまり、助言は役に立ったのだ。
日々充実した学生生活を送れるてることを姉に感謝。

……だけどたった一つ、そのせいで思い悩むことがあるとすれば。


2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/31(木) 01:07:26.16 ID:s7C2zAI30

本作は【ミリマス】俺の係は"杏奈係"
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1495638491/

の設定を練り直した物です。
弟君の名前はアルスみたいなものなので、好きな名前に変えてお読みください。


【ミリマス】俺の係は"杏奈係"

1: ◆Xz5sQ/W/66 2017/05/25(木) 00:08:11.83 ID:FJ75OzKB0

※ 独自設定が多々あります。
===1.

 あんな係なんてもう嫌だ! えっ? 何の話って……"杏奈係"の話だよ。

 生き物係とか、給食係とか、学校にはいろんな係があるだろう?

 で、俺の担当が"杏奈係"。なに? なんの係か分からないって? 

 ……お前、望月杏奈知らないの? そうだよ、それだよ。
 今テレビなんかでやたらと目にする、アイドル杏奈の話だよ。

===

「ん! 休み中のノート。それからテスト範囲をまとめたプリントと、その他諸々の連絡物」

 言って、俺は持ってた物をアイツの机にドサッと置いた。

 なんてことはないホームルーム前の朝の時間。
 何人かのクラスメイトがこっちを見るが、肝心の奴は上の空。

「おい、聞いてんのか?」

 声をかけてからややあって、アイツはこくんと頷いた。

 それからいつもみたいにボーっとした顔のまま、プリント類を机の中にしまいだす。

 まっ、それはいい。

 言われてすぐに動くのは、むしろ褒めたっていいぐらいだ。……しかし。


【ミリマス】北上麗花と星を知る者だよ茜ちゃん

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/05/17(木) 12:20:34.91 ID:Fypyj9yR0

===

あのね、よくさ、物語は先が見えないからこそ面白い! だとか、
突然のハプニングを楽しんでこその人生だよね♪ なんて粋がっちゃう人いるじゃない?

別に他人のライフスタイルを真っ向からヒテーする程心狭いつもりじゃないんだけどね、
だからと言って毎度毎度、それに巻き込まれるってんじゃ正直堪ったもんじゃないのである。


【ミリマス】このみ「いわゆる一つのぱにっくホラー」

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/05/12(土) 14:21:05.66 ID:Yjk5w41g0

===

突如として劇場に響き渡った絹を裂くような乙女の悲鳴!
偶然にも廊下にいたこのみと風花は声のした方へと疾く走る、走る!

「一体何があったっていうの!?」

「このみさん! あれを見てください!!」

勢いよく楽屋に駆け込んだ二人をショッキングな光景が出迎える。

風花が指でさすその先では、二つの人影が床の上で激しく取っ組み合っている最中だったのだ。


【ミリマス】美也「あの~、私になにかご用ですか~?」

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/04/24(火) 12:02:51.51 ID:qY3VMTCq0

「待ってくれ、待ってくれよ! そうさ、用があるんだ。

たったの五分だけでもいい、アンタはあたしの話を聞かなきゃいけないワケがある。

時間が惜しいのは知ってるさ。

だけどこのまま出発しちまっちゃ、アンタに良いことなんて一つも無いぜ。

そいつを伝える為だけにだ。ご覧の通り、あたしは無茶してここまで来たんだから。


【ミリマス】所恵美「『思わせぶりだぞこん畜生!』」

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/04/15(日) 04:02:19.45 ID:g3FQvVoU0

===

「なあ、今日は少しぐらい遅くなっても大丈夫だろ?」と
プロデューサーに訊かれた時、所恵美の胸は小さな高鳴りを感じることになった。

その日、四月の十五日は恵美にとって特別な日。

いわゆる一つのバースデーであり、祝われるのは自分であり、
そして世界中の四月十五日生まれが誰かからの祝福を受ける日でもあった。

現に、恵美はオフと言う名の祝福を彼から貰っている。
おまけに一日プロデューサーを好きにしていいというおまけつき。

今だって彼の腕には二人で回ったショップの袋が鈴なりで、道行く人が恵美らを見れば、
正にショッピングを楽しむ彼女と荷物持ちの彼氏といった様子だった。


【ミリマス】金髪撫子と桜餅

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/03/30(金) 23:04:12.43 ID:Utw2bSui0

「――だからさ、俺はエミリーに『春の和菓子と言えばこれ!』って物を教えたくて」

「ふふっ、分かっています仕掛け人さま。私のために選んでくださったお菓子です。例えそれがどのような物でも私は素直に喜べます」

「エミリー……! そう言ってくれると俺も本当に助か――」

「……ただ、それとは別に抹茶菓子を選ぶ時間を頂けなかったことだけは」

「わ、分かった! それは俺が悪かったよ。……ひとっ走りして買って来る。いつものロールケーキでいいかい?」


仕掛け人さまは慌てたようにそう言われると、私に頭を下げ椅子から立ち上がられました。

そんな彼のお顔は「真に面目ない!」といった様子。
背広の上着を着直して、慌ただしくお部屋を出ていってしまいます。

そうしておやつ時の事務室に一人、ぽつねんと取り残された私は「もう、仕掛け人さまったら」と小さなため息をつくのでした。


【ミリマス】偶然の出会い、懐かしい調べ、それとレトロなゲームハード

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/03/27(火) 01:46:42.92 ID:L6wHZ/kd0

春の訪れを感じさせる日差しの中、広場を吹き抜ける風は最上静香の髪を無邪気にさらって流して行く。

右を向いても左を向いても賑々しい人々の声が満たす空間。

今、静香の手には我らが765劇場の長とも言うべき人物より授けられたお金の入ったがま口が。

「それで今日は、どういった物を探せばいいのかしら?」

そうして、現在財布の紐を握っている静香に問いかけたのは桜守歌織その人である。

彼女はこの場所に来るのが初めてだ。「ドコだ?」と問われれば答えよう。

いわゆるここは蚤の市、人々が思い思いに商品を持ち寄り販売している自由市場(フリーマーケット)の会場だ。


【ミリマス】北上麗花と甘い二度寝♪

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/03/25(日) 21:10:04.91 ID:kaasFsJs0

===

目覚めれば麗花の隣に彼はいた。

だがなんら不思議なことではない。

なぜならここは彼の部屋で、世間的に言えば麗花がこの場所にいることの方が不可解な出来事だったからだ。

しかし、その謎もすんなりと解いて見せよう。

なに、昨日はお泊りしたのである。

だから麗花は心地よい朝を迎えた時、大好きな人の隣で目を覚ますという自然な状況に存在した。


【ミリマス】P「俺たちは」亜利沙「ロマンを求め続けますよ~!」

1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/19(月) 00:04:21.14 ID:FrXSx/7ro

===

今、765劇場女子更衣室に不埒な輩の影迫る!

辺りを警戒しながらやって来た、二つの怪しい人影はその手に大きな荷物を持ち、
用意していた合鍵を使って錠を外すと秘密の園の門を開けた。

するとそこにはなんの変哲も無いロッカーと、使い込まれた古い長椅子。
それに各種着ぐるみがスペースを占拠する空間はスウィートな乙女スメルで満たされている。

扉を開いた人影は、躊躇なく更衣室に侵入すると辺りを見回し笑い出した。

「くふふふふ……っ。思った通り、ここは劇場内でも特に甘美な匂いで満ち満ちている場所であるな!」

影の正体は男である。人相平凡、背格好普通。歳は二十歳のそこそこか。
彼は後ろに従えていたもう一人の人影の方へと振り返ると。

「亜利沙、手早く準備しろ」

「ラジャーです! プロデューサーさん」

亜利沙と呼ばれたその少女は、元気よく返事をすると手にした荷物へ目をやった。

それはいわゆる一つの掃除機で、彼女は電源コードをカラカラと伸ばすとプラグをコンセントにさした。
掃除機はキャニスタータイプ。予め吸引ノズルを取り外したホースだけを構えて意気揚々と亜利沙が訊く。


【ミリマス】P氏、海美を抱きしめ腰痛になる

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/03/01(木) 01:47:52.57 ID:oJjJsh0zo

これは稀代の女難に見舞われた、ある一人の男の話である。

===1.

事の始まりは午前のこと。連勤の疲れが出て来たのか、
はたまた日頃の無精が祟ったか、もしくはそれぞれどちらもか。

兎にも角にもP氏は不覚のうちに接触事故を起こしたのだ。

「明日は待ちに待ってた休みだ」とか、
「早く家に帰って眠りたいな」なんてことに意識をやってたせいもあるのだろう。

前方不注意怪我一生。

とにかく注意力が散漫になっていたことを否定することなどはできやすまい。

不幸にも事故現場となってしまったのはいつもの如く765プロ劇場。
P氏が資料を詰めた大きくて重たい段ボール箱を抱えて階段を上っていた時の出来事だ。


【ミリマス】コトハジメ

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/02/08(木) 07:47:10.01 ID:9Wp9vh8Yo

※独自設定とコミュバレを含みます。

===

765プロ、39プロジェクトオーディション会場。
俺は机に向かって腕を組み、ぐぬぬうむむと悩んでいた。

隣では同僚でもある律子が手元の資料を眺めながら。

「それで、どっちにするんです? その子」

問いかけられてまたもムムムッ。

俺たちは今、事務所に迎える新人アイドルの合否を決めているところだった。

もう少し詳しく言うと有望人材かそうでないかの目星をつけてる真っ最中。
既に応募者たちの歌やダンスの実技テストは終了して、後は面接を残すのみなのだが。

「現段階の実力的には不十分。……でもなー、彼女ったらホント楽しそうに歌うんだよ」

「知ってます。一緒にその場で見てましたから」

「落としたくないなー。泣いてるトコとか見たく無いなぁ~」

あてつけがましい俺の態度に、律子が呆れたように嘆息する。

「プロデューサー?」

「……んっふ、ダメぇ?」

「あのですね。社長にだって言いましたけど、ウチも慈善事業じゃないですから。
そう手当たり次第に受け入れてちゃ、オーディションする意味が無いでしょう」


【ミリマス】箱崎星梨花の投げキッス

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/01/31(水) 22:32:42.01 ID:2BO+JENwo

===

直撃を喰らうと見事に死ぬ。いわゆるキュン死というやつだ。

箱崎星梨花の投げキッス、それは神をも殺せる殺神的な"愛らしさ"を濃縮させた兵器だった。

見ろ! 今まさに幸運にも――いや、不幸にもだ。
そのキッスを正面から受け止めた男は机に突っ伏す形で死んでいる。

自らの血溜まりに半身を浸し、正真正銘紛れもなく絶賛活動停止中。

冗談じゃない。微動だにしない。

固く閉ざされた瞼を無理やり指でこじ開ければ濁った白目がこんにちわ。

その見事なまでの死にっぷりに、
事の一部始終を間近で目撃した野々原茜も「マジか」と言うのが精一杯。


【ミリマス】志保「私に、妹」

1: ◆Xz5sQ/W/66 2018/01/24(水) 06:15:50.52 ID:9cO+iDUHo

※志保の口調がぶれます。ぶれます。

===

志保「ある日の765プロ劇場にて、何気ない会話が私の興味を刺激した」


やよい「そうしたらウチの妹が」

まつり「姫の妹も同じなのです」

このみ「私の場合、『いい歳なのに似合ってるね~』とか言われちゃってぇ」

貴音「ふふっ。どの家の妹も少なからず、姉に対する憧れの気持ちがあるようですね」


志保「家族談義、ううん。"妹談義"に花を咲かせるメンバーを見て」

志保「内容はそう、『姉のアイドルとしての活動を、妹はどう見ているか?』」


志保「……気になる」