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池袋晶葉「私のおもい」

1: ◆foQczOBlAI 2018/06/10(日) 01:19:58.00 ID:iSezCjGx0

正直な話、私は誕生日というものが好きではない。

誰がどれだけ祝ってくれたか、一種の友達検定のようなものだと認識してしまっている。

おおよそ華々しい青春とはかけ離れた位置にいる私は、どうもネガティブな思考に陥りがちだ。

不幸中の幸いと言うべきか、今年の私の誕生日は日曜日だ。

学校に行かなくていい、これだけでも幾分か気持ちが軽くなる。問題の先延ばしに過ぎないのだが。

しかし、事務所には行かなければならない用事が存在する。今度の仕事の軽い打ち合わせだそうだ。

ああ、気が重い、気が重い。


秋雲「桜色が揺れていた」

1: ◆foQczOBlAI 2018/04/14(土) 22:53:47.55 ID:CukocDRT0

秋雲にはまりました!

・百合注意

・地の文あり


2: ◆foQczOBlAI 2018/04/14(土) 22:54:17.06 ID:CukocDRT0

視界の端で鮮やかな薄紅色が揺れた。桜かと思ったけど、君だった。


「どうしたんですか秋雲、急にぼーっとしちゃって」

「明日巻雲って非番だよね」

「そうだけど……、またなにか悪いことでもたくらんでるな!」


今日の出撃が終わり、お互いに被弾が無かった私達はぶらぶらと駆逐寮に帰る最中だった。

いやー、秋雲さんはあいもかわらず運がいいみたいだねー。幸運の女神のキスを感じちゃうよ。

巻雲はというと私の言葉で露骨に眉を下げこちらを睨んでくる。ただ非番かどうか確認しただけなのに、なんでかなぁ。

まあ思い当たる節はいくらでもあるけど。


通い妻袋晶葉

1: ◆foQczOBlAI 2018/03/16(金) 00:08:47.17 ID:ATGtnjHo0

それは遠い昔の記憶を呼び覚ます行為だった。

ゆさゆさと心地よい揺さぶりをかけられながら「起きて、起きてください」と繰り返される。

小学校のころ、母親に起こしてもらったことを思い出した。

一人暮らしの社会人の俺は懐かしい気持ちになりながら清々しい朝を迎えた。

ああ、こんな風に優しく起こされるのはいつぶりだろうか。……ロボにだが。


高垣楓「Thnks Fr Th Mmrs」

1: ◆foQczOBlAI 2018/02/07(水) 02:48:57.45 ID:iM/gBa7S0

いつもと違うことはプロデューサーの元気が心なしか少ないことだけだった。

そんな彼を見て私は飲みに誘った。自分が飲みたかったという下心もあったが純粋に彼が弱みを見せていることが珍しいと思ったからだ。

なにかあったときはお酒が一番。古来から伝わる解決法に私もまたお世話になるだけである。

馴染みの居酒屋は特に洒落てなくて、ワインよりビールとサワーが似合う店だった。

私が思うに居酒屋とは不思議な空間である。あんなにも近いのに誰も自分達以外のことを気にしない。簡潔に述べるなら完結した世界。

現に誰も私のことをアイドル扱いしなかった。それがこの店を好む一番の理由でもあった。

かたちだけの乾杯もそこそこに私達の飲み会は始まった。

話すことはと言えば、もっぱら仕事のことばかり。お互いの共通点ですし、彼は仕事人間ですしね。

概ね和やかに夜は更けていった。一つ気になることがあるとするならば彼のお酒のペースがいつもより心なしか早いような……。


池袋晶葉「ちひろさん」

1: ◆foQczOBlAI 2017/12/15(金) 01:30:55.21 ID:x1T0rpkl0

知らず知らずの内に、と言うべきだろうか。

いい人なのはわかってる、私のために尽力してくれて、表でも裏でも私を支えてくれる大切な人。

だけど、ほんの少しだけだけど、不義理なことに私はちひろさんが苦手だった。

苦手な先生な前だと背筋がピンとしてしまうことがあるだろう。

かくいう私も学校に苦手な先生が一人いてな、私がロボを披露する度に怒られるのだ。ロボぐらい中学生なら誰でも持ってるだろ。

え、ない?そうなのか……。まあ、Pは私に激甘なので事務所で私を説教する役目なのがちひろさんなのだ。

Pが説教されて、私が巻き込まれる。それが事務所のお決まりの風景にだった。大概は私が作ったロボが原因なのだが。

そういうわけでちひろさんの前だと背筋がピンと伸びてしまう。