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佐久間まゆ「マフラーのプロデューサーさん」

1: ◆yIMyWm13ls 2013/11/07(木) 00:45:54.79 ID:FpHAD01yo

一番古い記憶。
まだ顔立ちに子供っぽさが残る女の子に抱きあげられていた記憶。

その頃の俺は四足歩行でもふもふした耳と、そして……


尻尾があった。



そう、前世の俺は飼い犬だったのだ。


佐城雪美「…にゃー…」関裕美「ペロ?」

1: ◆yIMyWm13ls 2013/09/28(土) 20:39:41.81 ID:EXbYEVtOo

お昼を過ぎて太陽が少し傾く時間帯。
私と雪美ちゃんはお仕事の帰りに公園に寄り道をしていた。

『みゃぁ』

私の目の前には真っ黒な毛にキョロっとした目の黒猫が一匹。
ベンチに座ったまま、膝の上にペロを乗せる雪美ちゃん。
綺麗に手入れされた毛並みに小さな手が触れる。

「……裕美は…猫…にがて…?」

そしてもう一人、腰を降ろして黒猫の頭を撫でる女の子。

「あはは、ペロも知らない人にペタペタ触られちゃったら疲れちゃうから…」

「……大丈夫…私の…お友達だから…」

雪美ちゃんは少し首を傾けてペロの背中を撫でながら呟く。

「…ペロ……ごー…」

すると、不思議なことに丸まっていた黒猫はすっくと立ち上がり私の膝の上に滑り込む。


瀬名詩織「お久しぶりね、ラプラス」

1: ◆yIMyWm13ls 2013/09/06(金) 16:42:40.92 ID:WYJExcc6o

「居るかしら?」

ポツリと私は海に向かって小さく言葉を投げかける。
すると、辺り一面にじわじわと真っ白な、全てを覆い隠すような霧が現れる。

「しろいきり、ね」

これが合図。
私はカツカツと堤防の端に向かって歩を進めていく。

そして、それは、長い首を傾げて突然現れる。
大量の海水をぶち撒けながら。

「お久しぶりね、ラプラス」

青い巨体は長い首を私の胸の高さまで降ろして鳴く。

『きゅうん♪』


関裕美「願い事手帳」

1: ◆yIMyWm13ls 2013/09/01(日) 03:11:22.29 ID:WVTicY3ko

「そういえばこれ、随分前に書いてたなぁ…」

机の奥底から飛び出して来た一冊の手帳。

「…じゃないじゃない、お部屋の掃除をしてたんだったね…」

アイドルとしての、慌ただしい夏休みも今日で終わり。
明日からはまた学校が始まります。

「その前に少しお部屋の整理くらいはしておかないとね」

お仕事も学校も両立出来ないと『お姉さん』にはなれそうにないし…。


五十嵐響子「雨風がひどい日」

1: ◆yIMyWm13ls 2013/08/09(金) 20:20:54.91 ID:r+ly2duQ0

ガタガタガタとサッシが派手な音を立てます。

そんな騒音と共に私の意識は浮上しました。

「ふぁ……」

あれ……?

私何をしてたんだっけ……?

未だに騒音を立てる窓のサッシ。

起き上がると私はソファに座っていました。

「…私、ソファで寝ちゃったんでしょうか…?」

「…う~ん…!」

大きく伸び。両腕を伸ばしたまま腰を左右に曲げます。


モバP「元気が無さそう?」関裕美「うん」

1: ◆yIMyWm13ls 2013/07/29(月) 22:20:45.25 ID:FBPRZmKc0

P「…そうか?」

裕美「…うん」

裕美「最近ずっと疲れた顔してるよ?」

P「そんなにか?」

裕美「それに皆への態度も最近硬い気がする…」

P「…そっか……」


岡崎泰葉「幸せについて本気出して考えてみた」

1: ◆yIMyWm13ls 2013/06/15(土) 20:37:41.63 ID:ISvIyH7No

「幸せについて本気出して考えてみたんです」

「いきなりなんだ、泰葉?」

車を運転しながら私の突飛な発言に頬をほころばせてそう答える彼。

「…こういうこと…二人きりの時しか言えないと思って…」

私はゆるゆると進んでいくプロデューサーの車から窓の外を見て呟きます。


モバP「アイドルと写真と思い出と」

1: ◆yIMyWm13ls 2013/06/09(日) 18:06:56.75 ID:Dd6NmUb+o

ちひろ「プロデューサーさん…何してるんですか?」

プロデューサーさんのデスクの上には大量に折り重なるように散らばった写真。

私は熱心に何か作業をしているプロデューサーさんの背中に声を掛けます。

P「…わっ!?」

P「な、なんだ…ちひろさんですか…」

ちひろ「……私ではご不満ですか?」

私はワザと不機嫌そうな顔を作ります。


モバP「千川兄妹」

1: ◆yIMyWm13ls 2013/06/02(日) 18:58:44.97 ID:EVdUpJpuo

【勘違い】


凛「プロデューサーこの間ちひろさんと同じ車で帰ってた」

P「うん…?それがどうかしたか?」

凛「…いや、おかしいでしょ」

P「なにがだ?」

凛「ちひろさんと一緒に住んでる訳じゃないんだから…」

P「ちひろさんと一緒に住んでる?」

凛「うん」

P「…一緒に住んでるぞ?」

P(そりゃ実家住みだし)

凛「」


鷺沢文香「世話焼きな妹が出来たみたいで…」

1: ◆yIMyWm13ls 2013/05/26(日) 18:02:51.98 ID:/8Z81DoQo

「私の名前は関裕美…十四歳だよっ、宜しくねっ!」

それが私より一回り小さな関さんとの初めての会話でした。

「…こちらこそ、宜しくお願いします」

私は深々と一礼。

「そっ、そんなに畏まらなくていいよっ!」

わたわたと慌て出す関さん。


五十嵐響子「朝起きたら犬だったんです」

1: ◆yIMyWm13ls 2013/05/15(水) 22:57:22.78 ID:lUgHPrAvo

無機質なベルの音が鳴り響きます。

私はスマートフォンをタップして目覚ましに使っているベルのアラームを…。

……止められません。

手が短いです。

足も短いです。

体中がもふもふしています。

「わ、わんっ!」

声もおかしいです。

……はい?


白菊ほたる「裕美さんとプロデューサーさんと少し不幸な私」

1: ◆yIMyWm13ls 2013/05/11(土) 23:46:33.21 ID:wtjsDy8So

「やっと帰ってこれました…」

事務所のソファに横になってゆったりする私。

長かったスペインツアーも終わり、私たちはやっと日本に帰ってこれました。

そして、自分の居場所に帰ってきた安心感と知らず知らずのうちに溜まっていた疲れから

私の瞼はだんだん重くなり、私の意識は次第に遠ざかっていきました。


関裕美「プロデューサーさんの日記…?」

1: ◆yIMyWm13ls 2013/04/07(日) 22:34:13.06 ID:ZPPoD+wko

―事務所―

ガチャ

裕美「おはようございます…」

裕美「誰もいない間にたまには事務所のお掃除でもしておこうかな…」

   パタパタ

裕美「窓開けて…」

      ガラガラ

裕美「んしょっと…掃除機…」

   グォォォー!
       グォォォォー!

裕美「うわ、プロデューサーさんの机の周り…汚い…」

裕美「掃除機かける前に一回片付けないと…」

裕美「…あれ?」

裕美「プロデューサーさんの机と壁の隙間…なにか挟まってる…?」


橘ありす「人生の墓場へようこそ」

1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/04(月) 23:29:03.43 ID:YLTvfUA9o

モバマスSSです。
地の分を含むのでご注意ください。
更新不定期。
(たぶん)長くならない。


2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/04(月) 23:30:57.91 ID:YLTvfUA90

   《モバP「長年の相棒って言葉、絆で固く結ばれてるみたいでいいよな」》



 ◇

暖かな、というよりはもはや攻撃的にまで見えるような。

燦燦と降り注ぐ太陽光。
季節は六月頭にして、すでに冷房フル稼働なくして我が身の明日はないような状態。

「儂も、もはやここまでか」

外を出歩く気すら起きない。
この現代の乾いた砂漠は俺の身体には余りにも厳しい環境だ。

「若いのになに言ってんですか。というか、儂とかとってつけたような老人アピールは安易だと思います」

一人、黄昏ながら忌まわしき太陽に焼かれる地上を眺めていると不機嫌そうな声が投げつけられた。

「……ありすか」

声の主へと視線を向ける。

タブレットを抱えるようにして持っていた綺麗な黒髪を背中で纏めた小さな女の子。
と、そんな姿が一瞬瞼に浮かんで、まばたきと同時に掻き消えた。

掻き消えた幻の先。
そこに居るのは、握っているシャープペンシルのペン先を人差し指と中指で弄ぶ、これまた少女。

事務所の中央にある丸机の上に広げられたテキストに向き合っていた彼女は胡乱げな視線をこちらに寄越してくる。

「……現役女子高生に若さを諭されるの納得いかないんだけど」

「事実ですし」

一瞬垣間見えた、かつての幻影よりもすらっと背丈を伸ばし、表情を柔らかくした少女。
高校生になった、橘ありすの姿がそこに在る。


モバP「あべこべとか美醜逆転とか、いろいろ」

1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/12(日) 16:57:30.49 ID:PAb0ZZtSo

モバマスSSです。
あたまおかしいのでご注意ください。
更新不定期。


2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/12(日) 16:58:24.31 ID:PAb0ZZtSo

 ◇

もしもひとつだけ。
ひとつだけ俺の人生に於ける大きな失敗を挙げるならば、それはきっと”扉”を見つけてしまったことかもしれない。

仕事終わりの帰り道。太陽は既に落ち、チカチカと頼りなく街頭は点滅している。
寂れた商店街から少し外れた路地裏から放たれた一瞬の輝き。

それは、ちょっとした好奇心だった。
導かれるように向かった先にあったのは扉だった。

敢えて言うならば全てが鏡で作られた”どこ○もドア”。
どこかへ繋がる訳でもなく、ただその扉は俺の姿をクッキリと映し出していた。
たいして人気のない中華料理店の室外機の側にそれは屹立していた。

「なんだこれ、そもそもノブ回るのかよこれ」

冗談で手を掛けたそれはなんの抵抗もなく回って少し関心した。

「……よく出来てんじゃん」

開いた扉を前に後ろに、軽く動かし、それを俺は通り抜け、後ろ手に扉を閉めた。
――通り抜けて、しまったのだ。

「扉の先は異世界でしたぁー。なんてこともないわけでして」

おどけて、振り返る。
そこに、既に扉はなかった。
影も形も。ただ月明かりだけが辺りを妖しく照らしていた。



「……あ、ありゃ?」

 ◇