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健夜「こーこちゃんナウいね」恒子「…うん?」

2018/08/20 00:02 | 咲-Saki- | コメント(0)
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 02:39:32.34 ID:pvWdfR1W0

恒子「ごめーん、待った?」

健夜「結構ガッツリ待ったよ?」

恒子「ごめんごめん、ちょっと服選ぶのに時間かかっちゃってさー」

健夜「もう…」

恒子「でもほら、いいかんじでしょ?いま流行りのやつなんだよ!」

健夜「へえーこういうのが流行ってるんだ」

恒子「若い子の間でねっ!」

健夜「さ、行こうか」

恒子「待って待って、これも流行りのでね!」

健夜「はいはい」

恒子「夏の大会のアナウンサーでがっぽり儲けたお金で買いました!」

健夜「へえー」

健夜「こーこちゃんナウいね」

恒子「…うん?」

恒子「え、いまナウいって言った?」


4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 02:46:46.56 ID:pvWdfR1W0

健夜「え、うん…いまどき流行りのおしゃれさんで」

健夜「ナウいでしょ?」

恒子「…あ、あのさ、すこやん?」

健夜「うん?」

恒子「それ、ナチュラルに言ってる?」

健夜「…え、なにか間違ってる?」

恒子「間違ってるっていうかさ」

恒子「ナウいって、いまどき言わないじゃん?」

健夜「…………」

健夜「え?」

恒子「え?ではなく」

健夜「う、嘘っ!やだ、からかわないでよこーこちゃん!」

恒子「いやいやいや」

健夜「あ、あのすいませんっ!ナウいって普通に使いますよねっ!?」

恒子「やめてすこやん!道行く人に訊くのはやめて!!」


6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 02:56:16.85 ID:pvWdfR1W0

健夜「……」ズーン

恒子「す、すこやん、あのね、たしかに道行く人に訊いて全滅だったのは堪えるだろうけどさ…」

健夜「……」シューン

恒子「しかたない!しかたないって!だれでもひとつやふたつ死語を殺せずに生きてるもんだって!」

健夜「…こーこちゃん」

恒子「お、おう、なんだねっ?」

健夜「こーこちゃんが必死でフォローするって……よっぽどだよね」ズシューン

恒子「おう!!?」

健夜「それくらい恥ずかしい、死語原人だってことかあ…」ズドヨーン

恒子「え、えっと…」

健夜「わたしね、ズボンのことパンツって言うのも、つい最近知ったの……ヒロシのネタで」

恒子「……」

恒子(ヒロシが最近…?)

健夜「スマホもね、最近知ったの……スマーホトン」

恒子(おしい)


10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 03:05:15.39 ID:pvWdfR1W0

恒子「で、でも、スマホは知ってるんでしょ?すごいじゃん!」

健夜「…何に使うものなのかは知らないけどね」

恒子「え、ええと、ケータイみたいなっ!ケータイ持ってるでしょ?」

健夜「持ってるけど……壊れちゃった」

恒子「え、なんで?」

健夜「わかんない…去年くらいに、急に電話ができなくなって…」

恒子「きょね…――!!」ハッ

健夜「メモとか電卓とかは使えるから、まだ持ってるんだけど…」

恒子「ちょ、ちょっと見せて、そのケータイ!」

健夜「え、なんで…?」

恒子「いいからっ!」

健夜「う、うん…」

健夜「はい、これ」

恒子「……やっぱり」

恒子「これムーバじゃん!!」


14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 03:15:00.60 ID:pvWdfR1W0

健夜「…? そうだよ?」

健夜「初めて買ってもらったケータイだから、だいじに使ってたんだけど…」

恒子「うわあ、かわいい」

健夜「!!? ちょ、なに急に!??」

恒子「でもねすこやん、ムーバは去年サービス終了しちゃったんだよ」

健夜「……」

健夜「へ?」

恒子「壊れたんじゃなくて、ムーバのためのネットワークが、もう無いの」

健夜「え、そん……え?」

恒子「落ち着いて、落ち着いてすこやん」

健夜「う、うん…」

恒子「深呼吸」

健夜「スー…ハー…スー…ハー…」

恒子「……ムーバはもう、ケータイとしては使えません」

健夜「ええええええええええええ!??」


16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 03:25:09.39 ID:pvWdfR1W0

健夜「そ、そんな…」

恒子「…」

健夜「……そっか、そうなんだ」

健夜「もう使えないんだ…」

恒子「…すこやん」

健夜「……ねえ、こーこちゃん」

恒子「…なあに?」

健夜「わたし、遅れてるのかな?」

恒子「つぉ…!?」

健夜「…正直に答えて、ほしいな」

健夜「わたし、遅れてる?」

恒子「……」

恒子「正直に言うなら、ね…」

恒子「遅れてる、って言いかたも、結構久しぶりに聞くかも」

健夜「…そっかあ」


17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 03:32:43.44 ID:pvWdfR1W0

健夜「そんな気がね…全くしてなかったわけじゃないの」

恒子「すこやん…」

健夜「ほら、最近タケノコ族とか、ヤマンバギャルとか、聞かないでしょ…?」

恒子「……」

恒子(タケノコ族ってなんだろう)コクン

健夜「テレビとかで批判されて、目立たないようになったのかと思ってたけど、違うんだね…」

健夜「卒業してたんだ、みんな」

恒子「お、オザキみたいにねっ!」

健夜「こーこちゃん」

恒子「は、はいっ」

健夜「冗談半分でオザキを語るのはやめて」

恒子「……ごめんなさい」

健夜「でも、そうかもね…」

健夜「オザキみたいに…卒業したのかもしれないね」

恒子「ふぇ!?」


18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 03:39:01.21 ID:pvWdfR1W0

健夜「……ごめんね、こーこちゃん」

恒子「…え」

健夜「つまんないよね、こんな、昔の話…」

恒子「すこやん…」

恒子(なんで…そんなさみしそうな顔…)

健夜「あ、あはは、やめっ!この話やめっ!」

健夜「遊びにいこっ、今日はどこに行こっか?」

恒子「……」

健夜「こーこちゃん?」

恒子「…決めた」

健夜「え、えっと…?」

恒子「今日はすこやんを現代人にコーディネートする日にしますっ!!」

健夜「……え?」

恒子「置いてかれちゃったなら、追いかけるしかないないっ!さ、しゅっぱーつ!」

健夜「ちょっと、こーこちゃん、待ってっ」


19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 03:48:02.71 ID:pvWdfR1W0

ナウい服屋

恒子「まずは見た目から入るよ!」

健夜「こーこちゃん、わたし、こういうとこ苦手で…」

恒子「だいじょうぶだいじょうぶ、わたしがついてるって!」

健夜「で、でも…」

恒子「すこやんだって普通の服屋さんには行くでしょ?同じ同じ」

健夜「え…ん、と…」

恒子「うん?」

健夜「お洋服は…お母さんのお下がりだから…」

恒子「……おお」

健夜「け、結構趣味が合うんだよね…あは、は…」

店員「いらっしゃいませー今日はどんなお洋服をお探しですかー?これなんか最近流行りで」

健夜「え、えっと、あの…」

恒子「ドントタッチハープリィィィィズ!シーイズマイン!」

店員「え、し、失礼しましたー…」


20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 03:53:38.22 ID:pvWdfR1W0

健夜「こ、こーこちゃんっ!」

恒子「ん?なに?」

健夜「い、いいの?店員さん追い返したりして…」

恒子「いーのいーの、言うこと聞いてたらへんてこな服売りつけられちゃうんだから」

健夜「そ、そうなの…?」

恒子「そうそう」

健夜「そっか…たまにお母さんが買ってくるへんてこグッズはそれで…」

恒子「そうそう」

健夜「そっか……聞いてよ、ちょっと前にね、娘がいるって言ったらススメられたって言って、へんな、くしゃくしゃのパンツみたいなの買ってきたの」

恒子「……」

恒子(シュシュだ…)

健夜「あれぜったい騙されたんだと思ってたんだよね、そっか、やっぱり騙されてたんだ…」

恒子「そ……うだね」

恒子(たぶん、店員さんも娘って聞いて女子高生とかだと思ったんだろうけど……)

恒子(まあすこやんの歳でシュシュつけるのも変だし、いいよね)


21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 03:59:42.92 ID:pvWdfR1W0

恒子「お、これとかどうよっ!」

健夜「え…これはこれで合ってるの?」

恒子「それはそういうものなんだってっ」

健夜「へえー…」

恒子「あ、これも似合うんじゃない?」

健夜「こ、これはちょっと…」

恒子「えー、絶対いいよ?」

健夜「……わたしが着たら、変じゃない?」

恒子「変じゃない変じゃない!」

健夜「そう、かな…」

恒子「そうだって!疑ってるなら試着室にゴー!」

健夜「え、ちょ、こーこちゃ、押さないでっ」

恒子「試着室借りますプーリィィィィズ!」

店員「どうぞどうぞー」

健夜「まっ、こーこちゃんっ」


28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 04:09:13.48 ID:pvWdfR1W0

恒子「着替えたー?」

健夜「う、うん…」

恒子「みせてっ!」ガララッ

健夜「きゃっ、ちょっと、急に開けないでよっ!」

恒子「……おお」マジマジ

健夜「あ、あの…」

恒子「これは…ほうほう…」マジマジ

健夜「や、やっぱり、へんじゃ…」

恒子「いいっ!」

健夜「…え?」

恒子「似合ってるよすこやんっ!」

健夜「う、うそだよ…」

恒子「嘘じゃないって!ね、似合ってますよね?」

店員「大変お似合いですー」

恒子「オッケーイ、これ買って帰ります!」


29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 04:14:51.11 ID:pvWdfR1W0

ケータイショップまえ

健夜「これが…これがスマホ…」

恒子「最新型だよっ!やったねすこやん!」

健夜「うん…最近はケータイにもカバーを着せるんだね、不思議」

恒子「昔のケータイと違って結構壊れやすいからね、落としたりしないように気を付けて」

健夜「うん、気を付けるよ」

恒子「さて、結構時間かかっちゃったけど、どうしよっか」

健夜「もう遅いから、今日は帰る?」

恒子「うーん……」

恒子「うんっ、じゃあふたりですこやんちに帰ろう!」

健夜「え、そ、そんな、きゅうに…」

恒子「急なのはいつものことだしー」

恒子「それにほら、スマホの設定とか、わかんないっしょ?」

健夜「あ…」

恒子「死語直しの特訓もしなくっちゃいけないしねっ!」


30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 04:21:31.10 ID:pvWdfR1W0

すこやんち

健夜「ただいま」

健夜母「おかえりー」

恒子「おじゃましまーす」

健夜母「あら、こーこちゃんも?こんばんは」

恒子「こんばんはっ」

健夜母「あら…?健夜、なんだかおしゃれになってない…?」

健夜「!!」

恒子「今日買ってきたんです!」

健夜「こーこちゃんが…コーデネートしてくれて…」

健夜母「へええ…これは、なんていうか…」

健夜母「ナウいわね」

健夜「!!?」

恒子「おかあさんっ、ナウい禁止っ!」

健夜母「へ?」


31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 04:28:41.09 ID:pvWdfR1W0

健夜母「そうそう、この子は昔っから物を捨てられない性格でねえ」

恒子「あーやっぱりそうなんですかー」

健夜「ちょっとお母さんっ、恥ずかしいってば!」

健夜母「たまに、むかーしのテレビのビデオを見たりね」

恒子「へええー」

恒子(やっぱビデオなんだ…)

健夜「い、いいでしょ!おもしろいんだから!」

健夜母「それからねー」

健夜「こっ、こーこちゃんっ、お部屋行こっ!」

恒子「え、もうちょっとおかあさんの話を…」

健夜「いいからっ!」

恒子「わかったわかった、しょーがないなー」

恒子「それではおかあさん、おやすみなさいっ」

健夜母「はい、おやすみー」

健夜「おやすみっ!」


33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 04:35:11.09 ID:pvWdfR1W0

すこやんのへや

恒子「ほえー見事に懐かしグッズばっかり」

健夜「そ、そう?」

恒子「ていうか半分くらいはなんだか分かんないっ!」

健夜「そんなに!?」

恒子「ほうほうこれはビデオデッキですなっ」

健夜「さ、三倍機能とか付いてるんだよ…?」

恒子「ビデオテープってそろそろ製造されなくなってきてるらしいけど」

健夜「え!?」

恒子「たぶんね、聞いた話だから分かんないけど」

健夜「……そっか、ビデオテープもか」

恒子「……」

恒子(また…そんな、さみしそうな顔…)

恒子「すこy」ガタッ

恒子「あ、ごめんごめん、倒しちゃっ……ん?」


34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 04:40:56.45 ID:pvWdfR1W0

健夜「あ…」

恒子「えっと、これって…」

健夜「うん、高校の、制服」

恒子「……」

恒子「着るの?」

健夜「着ないよっ!」

恒子「よかったー…」ホッ

健夜「本気でホッとしないでよ…」

恒子「あはは、じょーだんじょーだんっ」

恒子「でも、こんなふうに服掛けにぶら下げて取っといてるんだね?」

健夜「うん…ええと、ちょっと裏見てみて」

恒子「え、裏…?いいけど…」クルン

恒子「…!!」

恒子「すこやん、これ…」

健夜「うん、高校の時の…チームメイトの寄せ書き」


35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 04:50:56.05 ID:pvWdfR1W0

恒子「…そっか、あの夏の」

健夜「うん」

恒子「…」

健夜「あ、あはは…なんか、しまっちゃえなくて…ずっとそこに引っかけてるの」

恒子「……」

恒子(…よく見たら)

恒子(ここにあるものの、半分くらいは、わたしもむかし使ってたようなもので)

健夜「しまっちゃうと、なんだか、あの頃のこと、置いていっちゃうみたいな気がして…」

恒子(わたしがむかし、捨てちゃったようなもので)

健夜「だから、たまにほこりとか払って、取っといてるの」

恒子(この制服…)

恒子(この制服を見てると、あの夏の思い出が、よみがえるみたい…)

恒子(わたしがすこやんを見つけた……あの夏の)

健夜「あ、はは…やっぱり、これもへん、だよね…」

恒子「…――じゃない」


37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 04:58:27.25 ID:pvWdfR1W0

健夜「え」

恒子「変じゃないよ!すこやんっ!」

恒子「いいじゃん!取っておけばいいじゃん!なんでもかんでも捨てちゃうことないよ!」

健夜「こ、こーこちゃん?」

恒子「みんなが捨てちゃったもの、すこやんが取っといてくれればいいじゃんっ!」

健夜「な、なんか言ってること違うんじゃ…」

恒子「取り消しっ!ぜんぶ取り消しっ!」

健夜「そんなのアリ!?」

恒子「だって、わたし嬉しいもん!」

恒子「もうむかしになっちゃった気がしてたことに、ここで、もいちど会えたみたいで!」

健夜「…!」

恒子「だからすこやんは、このままでいいよっ!」

健夜「……こーこちゃん」

恒子「遅れてるすこやんでいいよっ!それでっ、それで困ることがあるんだったら」

恒子「最先端のわたしが横にいて、なんとかしてあげるからっ!!」


38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 05:06:29.31 ID:pvWdfR1W0

恒子「はあー…はあー…」

健夜「こーこちゃん…」

恒子「…すこやん」

健夜「……」

健夜「…えっと」

恒子「うん」

健夜「……ありがとう」

恒子「…うん」

健夜「こーこちゃん…」

恒子「…うん」

健夜「……あの、ね」

恒子「……うん」

ガチャッ!

健夜母「お風呂沸いたわよー」

健夜&恒子「ひゃあぅ!!?」


40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 05:14:38.17 ID:pvWdfR1W0

つぎの日のあさ

恒子「それじゃあ、おじゃましましたー」

健夜母「はーい、またいつでもいらっしゃい」

恒子「またねーすこやん」

健夜「またね、こーこちゃん」

恒子「こんど便利なアプリとか教えたげるかんね!」

健夜「うん、楽しみにしてるね」

恒子「それまでにちょっとはスマホに慣れとくことっ」

健夜「うん」

恒子「じゃっ、ばいばーい」


41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 05:19:24.36 ID:pvWdfR1W0

こーこの家

恒子「ふうー、結構夜更かししちゃったなー」

恒子「教えたげないと電話もできなさそうだったからなあー」

恒子「最新のたっかいやつだけど、しばらくはムーバ並の機能しか使えないんだろうなあー」

恒子「あっはっはっはっは」

恒子「……」

恒子「…でも」

恒子「ずっと、使ってくれるといいなあ、あのスマホも」

Prrrr…

恒子「ん、メール…?」

恒子「……」カチカチ

恒子「…ぷっ」

『めーる とどいてる?』


カン!


45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/02(土) 06:22:58.89 ID:7O265/c90

こんなふくすこも良いよね!乙!





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