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はいふり「宗谷家でピンチ!」

1: ◆XqqMU4k.qzdV 2016/06/13(月) 21:50:57.38 ID:8b3B+oL70

※注意
呼称と言い回しには自信ないっす


2: ◆XqqMU4k.qzdV 2016/06/13(月) 21:52:08.32 ID:8b3B+oL70

ピンポーン

真冬「へいへい…。おっ?」ガチャ

真冬「久し振りだなぁ、晴風の艦長!」
  
???「元…ですけど」

真冬「そうだった。学校の方は今休校なんだっけな。じゃあ、なんて呼んだらいい?」

明乃「私、岬明乃って言います」

真冬「じゃあ、明乃。私のことは真冬お姉ちゃんって呼んでくれてもいいぞ」

明乃「えっ?…ちょっと恥ずかしいです」

真冬「無理にとは言わねーけど」

明乃「分かりました。真冬お姉ちゃん。それであの…」

真冬「わってるって、シロだろ?」

明乃「はい!」

真冬「今呼んでくるからな。待ってろ」タッタッタッタ

真冬「おーい!ましろ、明乃が来たぞ」

ましろ「姉さん近所迷惑」

明乃「あっ。しろちゃん。お待たせ」

ましろ「えっと、艦長。お久しぶりです」

真冬「ちっと、他人行儀すぎるんじゃねえのか」

明乃「そうだよ、陸では名前で呼んで!」

ましろ「…岬さん」

真冬「じゃあ、玄関でしゃべってんのもなんだから上がってくれ」

ましろ「姉さん!勝手に仕切らないで」


3: ◆XqqMU4k.qzdV 2016/06/13(月) 21:53:08.55 ID:8b3B+oL70

明乃「あっ、かわいい部屋だね」

ましろ「だから、うちに呼ぶの嫌だったんだ」

明乃「でも、私の家じゃ3畳一間だから、かなり窮屈だと思うよ?」

ましろ「3…畳…?」

明乃「しろちゃんの部屋より私の家小さいからお気に召さないんじゃないかと思って」

ましろ「艦長…じゃなかった、岬さんなんかゴメン」

明乃「別に気にしてないから大丈夫だよ。それより話って?」

ましろ「いえ、一応晴風の乗員の安否を確認していたんですが…」

明乃「が?」

ましろ「納沙さんと岬さん、鏑木さんとの連絡が途絶えてたので心配してたんです」

明乃「えっ?」

ましろ「母が言うには鏑木さんは再発防止委員会に呼ばれてるという話だったんですが」

明乃「納沙さんは、ミーちゃんを追って、ドイツに行っちゃったのかなぁ?」

ましろ「そうかもしれませんね。で、岬さんは一体何を?」

明乃「私は、今もかちゃんの看病してるんだ。今朝も病院行ってきたところだから」

ましろ「武蔵の艦長ですか…」

明乃「うん。まだちょっと体調が安定してないから…」

ましろ「学校が再開したら、晴風に戻ってきますよね?」

明乃「それは心配しないで。今の私が帰るべき場所は晴風だから」

ましろ「それを聴いて安心しました」

明乃「話はそれだけ?」

ましろ「はい。納沙さんの行方は学校の方で追ってるみたいなので大丈夫だ…と思いますが」

明乃「じゃあ、そろそろ私家に帰るかな…」ガチャ

真冬「おっ?もう帰るのか、もう少しゆっくりしてもいいんだぞ」

明乃「でも、あまりおじゃましたら…」

ましろ「姉さんそういうことだから…って、うわぁ!?」ガッシャン

真冬「シロ…何やってんだ?」


4: ◆XqqMU4k.qzdV 2016/06/13(月) 21:53:49.12 ID:8b3B+oL70

明乃「うぅ…ずぶ濡れだよ」

ましろ「ついて…ない」

真冬「まったく、シロはこういう時に…」

ましろ「ごめんなさい。岬さん」

真冬「風呂入れといた。二人で入ってきな」

ましろ「えっ?それはちょっと」

真冬「お前が濡らしたんだから背中を流してやりな」

明乃「嫌だったらいいからね?シロちゃん」

ましろ「…うぅ」


5: ◆XqqMU4k.qzdV 2016/06/13(月) 21:54:33.60 ID:8b3B+oL70

ましろ「あまり、ジロジロ見ないでください…」

明乃「お風呂まで貸してもらってごめんね」

真冬「しけた顔してんな」ガラッ

ましろ「だからぁ!姉さん!!」

真冬「明乃。膝に乗んな」

明乃「こう、ですか?」

真冬「軽いな?最近ちゃんと飯食ってんのか?」

明乃「えっと…」

ましろ「まさか、看病に専念しすぎて寝食すら忘れてるんじゃ…?」

明乃「…」

真冬「図星か」

ましろ「あなたは本当にっ…」

明乃「えへへ」

ましろ「はぐらかさないでください」

真冬「折角だ、今日は泊まっていくと良い」

明乃「え…でも」

真冬「こういう時は素直に受け入れるもんだ」


6: ◆XqqMU4k.qzdV 2016/06/13(月) 21:55:17.28 ID:8b3B+oL70

真雪「だだいま」ガチャ

ましろ「お帰りなさい。お母さん」

真雪「あら珍しいわね?お友達が?」

ましろ「泊ってもらおうと思ってるんですけど」

真雪「ええ。いいわ。それで、その子は?」

明乃「お邪魔しています」

真雪「岬さんね?顔を合わせるのは初めてよね」

明乃「宗谷校長。色々、助けていただきありがとうございました」

真雪「それはどういたしまして。でも、岬さん?」

明乃「はい?」

真雪「宗谷校長っていうのはやめてくれるかしら。私、堅苦しいのは嫌いなの」

明乃「じゃあ、シロちゃんのお母さん」

真雪「では、岬さん。ゆっくりしていってね?」


7: ◆XqqMU4k.qzdV 2016/06/13(月) 21:55:48.61 ID:8b3B+oL70

真雪「岬さんいる?」

ましろ「お母さん?岬さんなら」

明乃「お呼びですか?」

真雪「二人で話がしたいの?明乃さん借りてもいいわね?」

ましろ「ええ」


8: ◆XqqMU4k.qzdV 2016/06/13(月) 21:57:56.37 ID:8b3B+oL70

真雪「緊張しなくていいわ。リラックスして?」

明乃「は、はい」

真雪「実はましろにも言ってないことなのだけれど、10年前から私は岬さん、あなたのことを知っていたの」

明乃「えっ…?」

真雪「あなたにとってはつらい話になるかもしれない。でも、私の話を聞いてほしいの」

明乃「…」

真雪「10年前、あなたの人生を狂わせたあの海難事故。その現場に私もいた」

明乃「!?」

真雪「あの時は私は現職のブルーマーメイドとして指揮を執っていたの」

明乃「…」

真雪「ブルーマーメイドの練度の低さと実戦経験の不足によって多数の死者を出してしまった。その死者の中にあなたの両親もいた」

真雪「私が横須賀女子海洋学校の教育に携わろうと決意したのは、あの海難事故から生還したものの生気を失った少女を見たときよ。それが他ならぬ…」

明乃「私だった?」

真雪「そう。あの時、あなたが私の娘と同い年だと知った時私は心を痛めた。それ以上に驚いたのが、ましろと同じ学校に入ると知った時だった」

真雪「運命という言葉では表しきれない、縁を感じたわ」

明乃「幸運なだけです。私は…」

真雪「もしブルーマーメイドがあなたの両親を助けられていれば…」

明乃「…私は晴風の艦長にもブルーマーメイドになる夢すら持たなかったと思います」

真雪「強いのね…」


9: ◆XqqMU4k.qzdV 2016/06/13(月) 21:58:39.55 ID:8b3B+oL70

明乃「それに、もかちゃんや、シロちゃんに会えたのも…。幸運だったんですよ」

真雪「そう思わなくちゃやっていかれない…かしら?」

明乃「そうじゃありません。私は…」

明乃「私は…。過去から逃げたくなかった。両親が、ブルーマーメイドの方が救ってくれたこの命を誇りに生きていきたいんです」

真雪「…」

ましろ「…岬さん」

明乃「シロちゃん?」

ましろ「ごめんなさい、母さん。岬さん。盗み聞きしてました。でも、これだけは言わせて、岬さん」

明乃「?」

ましろ「強がらないでください。岬さん。泣いてもいいんです、怒ってもいいんですよ」

明乃「私、強がっているんじゃ…」

ましろ「家族がなくなっているのに幸運なんて言わないでくださいよ!」

明乃「…!」

ましろ「夢が何です。家族が死ぬよりつらいことなんて…」

明乃「…シロちゃん」

ましろ「…だから、なんですね。艦長が海の仲間を家族というのは」

明乃「…でも、私は過去に囚われすぎたんだ。目の前の家族を見捨てて飛び出していったこともあった」

ましろ「だからこそ、ミーナさんも晴風の皆も救えたんですよ」

明乃「でも…」

ましろ「ちゃんと、段階を踏んでから交代してくれれば文句はもう言いません」ギュ

明乃「シロちゃん…?」

ましろ「段階すっ飛ばしていくのが悪いんですよ。まったく」

真雪「岬さん」

明乃「シロちゃんのお母さん?」

真雪「もし…よかったらだけど、養子にならない?」

ましろ「お母さん!?」

明乃「よ、養子!?」

真雪「今更、手を伸ばすのは遅すぎるかもしれないけれど…」

真冬「って、ことはましろの義妹になるってころか?」

ましろ「姉さん!何を!?」

明乃「ましろ…お姉ちゃん?」ウルウル

真冬「おい、泣かしてんじゃねぇぞ。義妹を泣かすなんて」

ましろ「これは違っ!?」

明乃「お母さぁぁぁん」ウェーン

真雪「大丈夫、泣かないで」ヨシヨシ

ましろ「母さんまで!?」

真霜「どうなってるの…これ?」


10: ◆XqqMU4k.qzdV 2016/06/13(月) 21:59:19.70 ID:8b3B+oL70

真霜「そう…。岬さんとお母さんにそんな関係が」

真冬「私は、あの艦長にそんな過去があったことの方が驚きだったけどな」

真雪「いつか、何らかの形でお礼をしたいと思っていたの」

真霜「お礼?」

真雪「あの事件、あの光景がなければ、私は今の仕事に意義すら見つけられなかったでしょうね」

真雪「あの娘がいなければ、私の人生は変わっていた。それは間違いないから」

ましろ「…」ガチャ

真雪「岬さんは、寝ちゃったかしら?」

ましろ「…はい。まさか、岬さんがあんなに取り乱すなんて」

真霜「家族という言葉はそれほど岬さんにとって重要な言葉ってことよね」

真冬「やっぱり、家族に迎えてやった方がいいんじゃないか?」

真雪「いえ、まだ本人の意思は聞いてないから、彼女が落ち着いてからにしましょう」

ましろ「…」


11: ◆XqqMU4k.qzdV 2016/06/13(月) 21:59:45.06 ID:8b3B+oL70

ましろ「…」ガチャ

明乃「」スースー

ましろ(寝てる…)

明乃「モカチャン…イカナイデ…」スースー

ましろ(!)

明乃「ヒトリハモウ…イヤ」グスッ

ましろ(岬さん…)


12: ◆XqqMU4k.qzdV 2016/06/13(月) 22:00:16.02 ID:8b3B+oL70

明乃「おはようございます」

真雪「早いわね、どう?落ち着いた?」

明乃「昨日は、取り乱してしまって…」

真冬「まー気にすんなって、ましろも幼稚園の時…」

ましろ「姉さん!!」

真霜「養子になるかどうかはもう決まったの?」

明乃「折角のお話ですけど、お断りしようと思ってます」

真雪「!…そう」

明乃「もうちょっと昔ならお受けしたかもしれません…でも、もう私には家族がいます」

ましろ「知名さんのこと?」

明乃「モカちゃんもそう。でもね、私にとっての家族は晴風に、海にいるから。シロちゃんとはもう家族だから」

明乃「もう一人じゃない。もう泣かないよ、シロちゃん」

ましろ「泣いてもいいですよ。泣きたいときはいつでも私のところに来てください。…艦長」

真霜「岬さん。何かあった時は私たちが力になるから」

真冬「そうでなくても、うちに来いよ。シロの昔話聞かせてやるからよ」

ましろ「」

明乃「あっ!そろそろ、モカちゃんの面会時間になるから行かなくちゃ!」ダッ

真冬「おい!飯食わなくていいのか?」

明乃「ごめんなさい。急いでるので!」ダッダッダッ

真雪「困ったわ…言いそびれてしまった」

真霜「次はちゃんと、うちに泊まってもらいましょうよ」

真雪「そうね」


13: ◆XqqMU4k.qzdV 2016/06/13(月) 22:01:19.10 ID:8b3B+oL70

-END-





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