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阿良々木「反転したっていうのか?」

2018/10/06 17:02 | 化物語 | コメント(0)
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 19:08:17.09 ID:DL+6vEx30

※原作のネタバレあり



火憐「この(身体的に)ちっさい兄ちゃんめが!」

月火「この(人間的に)ちっさいお兄ちゃん野郎めが!」

阿良々木「う、うわあああああああん!もうお前らなんか知らないからなー!」ダッ

月火「涙目敗走とはこのことだねー」


3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 19:10:20.36 ID:DL+6vEx30

~暦の部屋~

阿良々木「くそっ……あいつらめッ……!」

忍「そこはかとなく格好つけておるが、ただ単に妹御達に喧嘩で負けた、というのが格好悪いのう」

阿良々木「いやいや、卑怯なんだよあいつら!口喧嘩では月火ちゃんを中心に正論で潰しに来るし!」

阿良々木「体喧嘩では火憐ちゃんには敵わないし!下手したら凶器も出てくるし」

忍「体喧嘩ってなんじゃ。なんかちょっとエロいの」


7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 19:15:54.45 ID:DL+6vEx30

阿良々木「いくら兄である僕が強大な存在だからといってファイヤーシスターズ二人がかりで来られたらどうしようもねぇよ。おしまいだよ」

忍「姉妹だけにか」

阿良々木「そんなつもりで言ったんじゃねぇよ!なんか僕が寒いやつみたいだろうが!」

忍「まぁなんにせよ、相も変わらずお前様は妹御と本当に仲がいいの」


8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 19:17:25.57 ID:DL+6vEx30

阿良々木「はぁ?・・・まぁ確かに夏休みのあの件以来、一時期に比べれば距離は縮まったかもしれないけれど、基本的には仲悪いよ」

忍「いや、普通にキスしたりおっぱい揉んだりしてたじゃろうが」

阿良々木「それとこれとは別だ。僕とあいつらが本当に仲が良いのなんて日曜の朝にプリキュア一緒に見るときだけだ」

忍「そういえば今朝も見ておったの……」


10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 19:20:20.93 ID:DL+6vEx30

阿良々木「それに、おっぱい揉んだりキスしただけで仲良しだってんなら、僕は斧乃木ちゃんとだって仲良しという事になるぞ」

忍「もうお前様死ねばいいのにのう」ゲシッ

阿良々木「痛い!蹴るな!僕が変な性癖に目覚めたらどうしてくれる!」キュン

忍「もう目覚めとるじゃろ。覚醒して余りあるじゃろ」

阿良々木「僕はノーマルだ!!」


11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 19:23:31.51 ID:DL+6vEx30

阿良々木「まぁとにかくそんな訳で、僕とあいつらは仲が悪いんだよ」

阿良々木「あーあ、もっと僕を好いてくれる、可愛い妹達が欲しかったな~」
忍(じゃから、普通に妹御達はお前様にゾッコンLOVEじゃろうが……と言っても無駄そうじゃの)

阿良々木「朝起こされる時もバールやらフランケンシュタイナーやらじゃなくて、普通にキスやらハグやらで起こしてくれるんだぜ」

忍「いや、普通じゃないじゃろ。それなんてエロゲじゃ」

阿良々木「バールやフランケンシュタイナーも絶対普通じゃないけどな」


12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 19:26:27.04 ID:DL+6vEx30

阿良々木「……まぁでもそうだよな、そんな妹それこそエロゲか夢くらいじゃなきゃ望むべくもないし、現実はバールだしな」

忍「なんじゃったら儂がお前様を優しくキスで起こしてやろうか?」

阿良々木「マジで!?お願いします!」

忍「まぁ儂、朝は起きとらんけどの」

阿良々木「ダメじゃねぇか!」


13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 19:30:06.00 ID:DL+6vEx30

阿良々木「……はぁ、明日も学校だしもう寝るか。これ以上遅刻とかしたらマジでやばいからな、僕」

忍「夏休み明けの数日間サボったのは痛かったのう」

阿良々木「まぁでもアレは必要な期間だったんだよ。とにかく、これ以上の減点は許されないんだから寝るぞ」


15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 19:32:58.36 ID:DL+6vEx30

――――――
―――――
―――

阿良々木「ぐがー」

火憐「……起きろー、兄ちゃん~」ポフポフ

月火「朝ごはん冷めちゃうよ~」ユサユサ


16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 19:36:13.03 ID:DL+6vEx30

阿良々木「……う~ん、むにゃむにゃ……んん」

火憐「……」

月火「……」

火憐「兄ちゃん……」ギュッ

月火「起きてよっ」チュッ

阿良々木「……んな、なぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」バターン

火憐「あ、起きた」


17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 19:39:12.35 ID:DL+6vEx30

阿良々木「なん、朝からなにすんだ!そりゃ起きるわ!寝起きに妹からキスされれば白雪姫でなくても起きるわ!」

月火「え~?お兄ちゃんはもう私たちのファーストキス奪ってるくせにぃ」

火憐「今更だよなー」

阿良々木(……どういうことなんだ?昨日忍と話していた内容を聞かれたのか?いや、そんなハズはないよな……)


18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 19:42:05.30 ID:DL+6vEx30

火憐「もう、兄ちゃん、何黙りこくってんだよ……ん」

月火「そうだよお兄ちゃん……んっ」

阿良々木「……いやなんだよお前ら、急に目を瞑って……」

火憐「何って……お返しのちゅーだよ」

月火「ん」

阿良々木「ああ、なるほど、お返しのちゅーか……って、えええええええ!!」

阿良々木(まぁするんだけどね)チュッチュッ


19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 19:46:00.18 ID:DL+6vEx30

月火「まぁ、お兄ちゃん、起きたなら早く一階に降りてきてね!」///

火憐「そんじゃな!」///パタン



阿良々木「……行ってしまった……おい忍、起きてるだろ?これどういうことなんだろう」

忍「……全く、朝も早くからお前様はなんと騒がしいんじゃ。心臓バクバクいわせすぎじゃろ。儂まで叩き起こされたわ」ヌッ

阿良々木「だってお前、そんなこと言ったって、いつも凶器とプロレス技で起こしにくる妹たちが、僕の理想の起こし方を急にしてくれたんだぜ?これで胸が高鳴らぬはずがあろうか!」

忍「ほとんど躊躇せずにお返しのちゅーしおったしの」

阿良々木「あれはもう条件反射だ」


21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 19:49:16.11 ID:DL+6vEx30

阿良々木「……」トントン

火憐「おっ、降りてきた」

月火「早く食べようよお兄ちゃん!」

阿良々木(やっぱりなんかおかしいな……妙にフレンドリーというか……)

火憐「さっ、食べよう食べよう!兄ちゃん、特にこの(お母さんが作った)卵焼きなんか上手いぞ~!はい、あ~ん」

阿良々木「あ、ああ……」パクッモグモグ

火憐「へへっ」///


22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 19:52:42.03 ID:DL+6vEx30

月火「むっ……お兄ちゃん!この(お母さんが作った)目玉焼きも美味しいよ!はいあ~ん!」

阿良々木(卵ばっかりだ!?)モグモグ

月火「えへへ……」///

火憐「くっ……」ギリ

阿良々木(なんだこの空気……)

火憐「兄ちゃん!あたしの卵焼きも食えよ!」ガタン

月火「お兄ちゃん!私の目玉焼きを食べるよね!?」ガタッ

阿良々木「お、おいおい落ち着けよお前ら!」


24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 19:56:52.25 ID:DL+6vEx30

~暦の部屋~

阿良々木「なんかすげー疲れた……」ドサッ

忍「よく脱出できたのう」

阿良々木「あの後どんどんエスカレートしていって、最終的には2人とも服を脱ぎだして「どっちのおっぱいを揉むの!?」だもんな……」

阿良々木(まぁ両方揉んだけど)

阿良々木「しかしどういうことだろうな……普段僕に対してあらゆる暴力、暴言を浴びせてくる妹たちが……」

阿良々木「これじゃ普段の僕に対する扱いとまるで正反対だ・・・」


25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 20:00:08.64 ID:DL+6vEx30

忍(妹御たちがお前様のことが好きっぽいのは今に始まったわけじゃなかろうが……)

忍(しかし、ああも露骨に……というか判りやすく態度で示してはいなかったのも事実じゃな……)

阿良々木「従順なのは良いんだけど、正直ずっとあのテンションで来られたら疲れちまうよな」

阿良々木「家に居るとまたあいつらが何かしてきそうだし、今日は外で過ごそう」

忍「ふむ……?」

阿良々木「ん?どうしたんだよ忍」

忍「……なんでもない」


27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 20:03:54.22 ID:DL+6vEx30

阿良々木(あいつらには気付かれないように、そ~っと……)コソコソ

火憐「兄ちゃん!どこ行くんだ!」ギャン

月火「私たちも連れてってよ!」ドギャン

阿良々木(もう見つかったーーーーーーー!!)ガガーン

阿良々木(くそっ、どうする!?逃げ出そうにも足じゃ火憐ちゃんには敵わないし、自転車はこないだの夏休みに大破してもう無い!)

阿良々木(だったら……こいつらを動けなくするしかないか……!)


28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 20:06:20.71 ID:DL+6vEx30

阿良々木「なぁ……火憐ちゃん……月火ちゃん……」ズイッ

火憐「なんだ……?兄ちゃん……」ジリ

阿良々木「……!」ズッ

僕は一気に火憐ちゃんに近づき、唇を唇で塞いだ。

火憐「ん――!?」

月火「なっ……!?」


29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 20:09:49.47 ID:DL+6vEx30

阿良々木「っふ……!」バッ

そのまま間髪入れず、すぐ傍に立っていた月火ちゃんの右のおっぱいを揉んだ。

月火「ひゃ……」///

阿良々木「……」チュ

月火「!?」///


30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 20:13:03.35 ID:DL+6vEx30

阿良々木「……ふぅ、なんとか脱出に成功したな!」

忍「……おいお前様、さっきの最後、アレはなんじゃ」

阿良々木「なにが?」

忍「小さい妹御に対しては、乳を揉むか、ちゅーをするかどちらか片方で良かったじゃろ。なんで両方したんじゃ」

阿良々木「流れだよ」

忍「流れか」


31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 20:17:47.37 ID:DL+6vEx30

阿良々木「まぁとにかく、なんとか外に出てこれたんだからその辺歩いてみるか」


阿良々木「……ん?誰か歩いてるぞ……あれは……神原?」

神原「……」テクテク

阿良々木「お~い神原~!」ブンブン

神原「……ん?……ああ、阿良々木先輩か……」

阿良々木(……あれ?)


32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 20:21:29.39 ID:DL+6vEx30

阿良々木「なぁ神原、今日のお前はなんだか元気がないように見えるけど何かあったのか?」

神原「特に何も無いが……まぁ何も無かった、というのはこの腕を持つ私にとっては喜ぶべきことなのだろうな……」

阿良々木「……」

阿良々木(おかしいぞ……こんなにテンションが低い神原なんて・・・)

阿良々木(……そうだ)


33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 20:24:29.43 ID:DL+6vEx30

阿良々木「なぁ神原聞いてくれよ、僕って奴は今日家を出る前、2人の妹のおっぱい揉んだ上にキスしてきたんだぜ!」

神原「……阿良々木先輩、実の妹に手を出して逮捕される……なんていうオチだけは勘弁願うぞ」

阿良々木「至極真っ当な意見だ!?」

阿良々木「お、おい神原、本当にどうしたんだ、おっぱい揉んだんだぜおっぱい」

神原「ああ。良かったな」

阿良々木(やっぱり冷たい……だけど)

阿良々木(神原に冷たくあしらわれるというのも……実に堪らない!」ハァハァ

神原「……途中から声が出ているぞ」


35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 20:27:09.25 ID:DL+6vEx30

阿良々木「……でも神原、なんか悩みがあるなら話してみろよ、言いたくないなら良いけどさ……」

神原「本当に何もないんだ……しかし阿良々木先輩は本当に優しいな」

神原「私などは自分のことだけで手一杯、いや、自分のことですら手に余る始末だ……」

神原「本当に私という人間は愚鈍で有害だ……」ドヨドヨ

阿良々木(ネガティブ過ぎるだろ!なんだこいつ!)

阿良々木(だけど、なんとか元気づけてやりたい……よし!)


38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 20:31:33.97 ID:DL+6vEx30

阿良々木「なぁ神原……」

神原「なんだ……阿良々木せんぱ……んっ……!?」

例のごとくキスをした。

阿良々木「……っぷは、なーんてな!なんてなっていうか実際にキスしたけれども!あはは……神原……?」

神原「……」

神原はその場にへたれこみ、呆然といった表情で口を押さえながら俯いている。


39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 20:34:48.36 ID:DL+6vEx30

阿良々木「あれ?え?ちょ……神原……なんか言って……」

神原「……」ツー ポロポロ

涙を流し始めた。

神原「……っ」ダッ

そしてそのまま、僕の方を見向きもせずに走り去ってしまった。

阿良々木「か、神原うううぅぅぅぅ!!ご、ごめん!僕が悪かったあああああ!!謝らせてえええええ!!」ダッ

しかし神原の足に僕が追いつけるわけもなく、あっという間に神原は見えなくなってしまった。


42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 20:39:38.98 ID:DL+6vEx30

阿良々木「あ、ああ……」

忍「いやー、惚れ惚れするような鬼畜ぶりじゃの、お前様」ヌッ

阿良々木「忍……僕という奴は……いたいけな後輩女子を泣かせてしまった……」

忍「まぁこのまま凹むお前様を見続けるのも面白いが……果たしてあの猿娘は普段からあんなにいたいけじゃったかのう?」

阿良々木「……明らかに様子が変だったよな、普段とはまるで。言い訳をする訳じゃないけど……」

忍「言い訳じゃろ」

阿良々木「言い訳です!」


43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 20:44:12.97 ID:DL+6vEx30

阿良々木「……けど、やっぱりおかしいぜ。月日ちゃんや火憐ちゃんといい、神原といい、まるで――――――」

撫子「―――あれ?暦お兄ちゃん?」

阿良々木「あ、千石……」

撫子「どうしたの、暦お兄ちゃんこんなところで……?」

阿良々木「……」

阿良々木(今までのことを考えると千石も恐らくは……だが、一見変化は無い……?)


45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 20:49:04.97 ID:DL+6vEx30

阿良々木「せ、千石、お前は別になんともないよな?」

撫子「……?変な暦お兄ちゃん……」

阿良々木「……!よかった!いやあ聞いてくれよ千石!なんだか周りの奴がおかしいんだ!僕が知ってるのとまるで真逆な……」

撫子「そうなんだ……可哀想な暦お兄ちゃん……だったらもうそんな人たちは放っておいて、撫子と一緒になろ?」

阿良々木「……え?」


47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 20:54:20.16 ID:DL+6vEx30

阿良々木(あれ?ちょっと待って、おかしくね?)

阿良々木「お、おいおい千石、なにを言ってるんだよ、そんな冗談お前らしくないぞ?」

撫子「ううん、冗談じゃないよ暦お兄ちゃん、そんな暦お兄ちゃんを困らせる人たちなんかもうどうでも良いじゃない」

撫子「だから、撫子と一緒になろ?それとも……暦お兄ちゃんは撫子のこと嫌いなの……?」シュン

とたんに泣きそうな顔をする千石。ついさっき別の女子を泣かせてしまった僕としては、これ以上の狼藉はもう許されなかった。

阿良々木「ま、待て待て千石!僕がお前のことを嫌いなわけないじゃないか!」


49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 20:59:19.91 ID:DL+6vEx30

撫子「……本当?だったら―――」

阿良々木「だって、僕にとってお前は可愛い後輩だし!」

撫子「……!!」

阿良々木「だけど……言ってなかったかな、僕は今彼女がいるから、お前とは一緒になれないんだよ……」

阿良々木(ていうかそもそも千石も恐らく他のみんなみたいになんらかの影響を受けて錯乱してるよな……)

阿良々木「そうだ、今お前は多分怪異の影響を受けているんだ。待ってろ、すぐに元に戻してやるから……」

撫子「……ああん?」


51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 21:04:41.18 ID:DL+6vEx30

阿良々木「……え?」

その声は、とても目の前の少女から発せられたとは思えない荒々しい口調だった。

撫子「黙って聞いてりゃ好き勝手言いやがって―――」

撫子「可愛い後輩だと?あぁ、そりゃそういう認識してりゃお前は楽だろうよ!ただ大人しくて可愛いだけの後輩―――」

撫子「だが、なんで俺様がお前を好きな事が嘘だってお前に言えるんだ!?俺様の上辺だけ見て俺様の全てを理解した気になってんじゃねーよ、ああん!?」


53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 21:09:21.45 ID:DL+6vEx30

撫子「彼女がいるぅ!?んなこと分かってんだよこっちは!こないだ知らねー女と仲睦まじく歩いてんの見てんだよ!!」

撫子「でもしょうがねーだろうが好きなもんは!!その気持ちまで否定されてたまるか!何様なんだよてめーは!―――ああ、暦お兄ちゃんの言う通り!俺様はお前のことなんかちっとも好きじゃねー、大ッ嫌いだよ!これで満足か、ああん?」

言葉が、出ない。

撫子「嘘だよバーカ!こちとら6年にもわたってご執心なんだよ!そう簡単に嫌いになってやるかよ!―――じゃあな、暦お兄ちゃん、せいぜい俺様の事で頭一杯になれよ、じゃあな!!」

言うだけ言って、千石は去って行った……。


54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 21:14:26.50 ID:DL+6vEx30

阿良々木「……」

忍「……」

阿良々木「……忍」

忍「なんじゃ、お前様」

阿良々木「これはもう間違いない、怪異の仕業だろ」

忍「ふむ……」

阿良々木「そして怪異によって……みんな性格が正反対になってるんだ」

忍「なんらかの怪異の影響を受けてるという点は同感じゃが……」

忍(正反対、のう……?)


58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 21:19:21.95 ID:DL+6vEx30

阿良々木「しかし、いくら性格が反転しているとはいえ、後輩の女子を泣かした直後に別の後輩から罵倒されたなんて、人に見られていたらどうしたらいいんだって話だよな……」

そこで初めて気付いた。今、この辺りに僕たち以外、人影すらないことに。

阿良々木「なんでだ……?いくら田舎だからって……やっぱり怪異の影響なのか?でも家には妹たちがいたし、さっきは神原や千石がいたのに――」

羽川「あ、阿良々木君!」


61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 21:23:04.94 ID:DL+6vEx30

阿良々木「は、羽川!」

羽川「なにボーっと立ってたの、こんな所で?」

阿良々木(今までの流れからして、恐らく羽川も怪異の影響を受けているハズ……しかし、羽川の性格を反転させたらどうなるんだ?先日の虎の一件以来、羽川の性格も多少は変わったのか?)

羽川「もう、何か答えてよ阿良々木君」

阿良々木「いや、ちょっと考え事をだな……」

羽川「そんな考え事なんてどうでもいいじゃない阿良々木君!」ギュッ


64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 21:28:03.17 ID:DL+6vEx30

阿良々木「!!?はね、はねかわさん、あのなんで急に抱きついて……」

羽川「いけないの?」ギュッ

阿良々木「いや、あの、その、胸が、見えてる、当たってる……」ハァハァ

羽川「見せてるし、当ててるんだよ」ドヤァ

阿良々木(……淫乱キャラだーーーー!!!)


66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 21:33:07.15 ID:DL+6vEx30

羽川「どう?阿良々木君、私のでっかいおっぱい気持ち良い?」スリスリ

阿良々木「フォ、フォオオオオオオオオ!」

阿良々木(や、やばい!僕のアンダーブレードが大変なことに!)ムクムク

羽川「あれ?なんだか私の下腹部になにか固いものが当たるんだけど、阿良々木君、これは一体なんなのかな?」スリスリ


69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 21:37:26.81 ID:DL+6vEx30

阿良々木「!?い、いやそれは、そのう……」

羽川「はっきりと口に出して言ってくれないならもう止めようかな……」

阿良々木「…………ちんです」ボソ

羽川「え?なに、聞こえない」

阿良々木「それは僕のおちん


72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 21:40:32.04 ID:DL+6vEx30

忍「最悪じゃったの」

阿良々木「……」

そこには、金髪幼女にアスファルトの上で正座させらている男子高校生いた。ていうか僕だった。

忍「あと少しでとんでもないハプニング映像になるところじゃった。ギリギリで編集が間に合ったからよかったものの」

阿良々木「……」

忍「何か言いたいことはあるかの?」
阿良々木「気持ち良かったです」

忍「死ね」ビュッ

顔面を蹴られた。


74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 21:45:12.57 ID:DL+6vEx30

阿良々木「冗談は置いといて、マジでやばいぜ忍、本当にこれはどうにかしないと」

阿良々木「なんかこう、人の性格を反転させる怪異みたいな奴に心当たりは無いのか?」

忍「あるにはある。が、まだ断定するには早いじゃろう」

それに――と言い淀む忍。

阿良々木「なんだよ忍、心当たりがあるなら―――」

戦場ヶ原「一体なにを騒いでいるのかしら、阿良々木君は」


76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 21:49:58.50 ID:DL+6vEx30

阿良々木「うわあ、戦場ヶ原!」

戦場ヶ原「うわあ、とは何よ人を怪物みたいに」

戦場ヶ原「まぁでも、阿良々木君から見た私の存在感が怪物級である、というならそれはあながち間違ってはいないわね」フフン

阿良々木(あれ?いつも通り?)

阿良々木(いや、もう騙されないぞ、どうせ今に豹変するんだ)


78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 21:54:34.00 ID:DL+6vEx30

戦場ヶ原「……ちょっと、何か言いなさいよ。私だけ一人で喋らせるなんてどういうつもりなの?」

阿良々木「……いや、実はみんなの様子がおかしいんだ。まるで性格が正反対になったかのような。恐らく……ていうか絶対怪異が関係しているはずなんだ。もしかしたらお前も」

戦場ヶ原「あら、私はそんな感じはしないけれど。そういう阿良々木君は平気なのかしら」

阿良々木「あ、ああ、僕もそんな感じはしない……はずだ」

阿良々木(まぁでも当たり前か。誰でも自分が変わったかどうかなんて、自分ではわからないよな)


79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 21:59:04.44 ID:DL+6vEx30

戦場ヶ原「そう。だったら私に何か出来ることはあるのかしら」

阿良々木「――いや、現状では僕も何も手は思いつかない」

戦場ヶ原「そう、ところで貴方さっきみんなの性格が反転した、と言っていたけれど、性格が反転した神原や羽川さんはどんな感じだったのかしら。もう会ったんでしょう?」

阿良々木「ああ、あいつらなら――」

と。ここで僕はネガティブな神原を思わず泣かしちゃったこととか、淫乱ドSな羽川とイケないことをしてしまったことを思い出した。

阿良々木「……かはっ、あの、その……」

戦場ヶ原「何を言い淀んでいるのかしら。まさか言えないようなことでもあったのかしら」

阿良々木「」


83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 22:03:53.32 ID:DL+6vEx30

その後、戦場ヶ原による凄まじい追求を受けたが、なんとか誤魔化すことが出来た。というより戦場ヶ原が羽川たちを探しに行ったので、問題を先送りにしたに過ぎないのだが。

阿良々木「どういうことなんだ……戦場ヶ原に普段と別段変わった様子はなかった……」

阿良々木「忍、教えてくれ、お前なら怪異の正体はわからずとも目星くらいは付けられているんだろ?だったら――」

忍「そうじゃの」

短く、確かに忍は言った。


85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 22:07:21.58 ID:DL+6vEx30

忍「目星どころか、今のツンデレ娘のおかげで、何の怪異が何をしたのか、確信した。確定した」

阿良々木「ほ、本当か!じゃあ教えてくれ忍、一体何が起きているのかを!」

忍「うむ、じゃが先に言っておくぞお前様。これは、この世界は」

忍は一呼吸溜めて、言った。

忍「夢じゃ」


88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 22:11:16.32 ID:DL+6vEx30

阿良々木「――え?何を言ってんだお前、そんな今どき夢オチって……」

忍「まぁ聞けお前様。今回の夢オチはけっこうヤバい夢オチじゃ」

阿良々木「どういうことだ……説明してくれ、忍」

忍「じゃったら、出席日数ギリギリのお前様が昨晩、学校に遅れぬように早く寝たにも関わらず、何故今朝から学校に行かなかった?いや、学校に行くという発想すらなかったじゃろう?普通忘れるか?留年瀬戸際の男が」

忍「それは、この世界が夢じゃとお前様が頭の中で理解しているからじゃ」


89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 22:15:59.24 ID:DL+6vEx30

阿良々木「……!いや、でも朝から妹たちの様子がおかしかったからそのショックで、という線も……」

忍「なるほど、学校の線だけでは弱いか。じゃったら……何故この世界では……お前様と親しい者しか居ないんじゃ?」

阿良々木「あ……」


90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 22:18:08.48 ID:DL+6vEx30

忍「この朝の時間に、通行人すら居りはせん。なのに、お前様と親しい者は次々と登場してくる。夢というのもそういうものじゃろ?親しい者は出てくるが、親しくない者は出てこん……まぁこの登場人物の少なさはお前様の交友の少なさを表しておるがの(笑)」

阿良々木「うるせぇよ!否定は出来ないけど……」

忍「まぁでも、お前様が他人をどう思っているかは知らんが、恐らくこの夢の中なら、探せばそのうちあのアロハ小僧にも会えるんじゃないかのう」


94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 22:21:39.42 ID:DL+6vEx30

阿良々木「……わかったよ、忍。仮にここが夢の世界だったとしよう。だとしたら、皆の性格の事はどう説明するんだ?ただ単に僕の夢の中の、妄想の産物とでもいうのか?」

忍「いや」

忍「今回のこの事態の原因であるところの怪異は――枕返しじゃ」

阿良々木「まくら、がえし……」

聞いたことがある。


97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 22:25:26.85 ID:DL+6vEx30

忍「まぁ枕返し自体は人が寝ている隙に枕の位置を変えたり、頭と足の位置を変えたりする、いわば悪戯をする程度の怪異じゃと云われておる」

忍「じゃが別の言い伝えもある」

忍「それは、枕を返して事象を、あべこべに、反転させる――という説じゃ」


98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 22:28:40.50 ID:DL+6vEx30

阿良々木「……じゃあ、これは枕返しによって、皆の性格が反転したってのか。でも戦場ヶ原は変わっていなかったぞ?どういうことなんだ?」

忍「落ち着けお前様。反転したのは性格ではない……」

そこで忍は若干言いづらそうにした。

阿良々木「……なんだよ、言えよ忍……隠さないでくれ」

忍「……聞いて後悔はせんな?」

阿良々木「……ああ」

忍「入れ替わったのは―――本音と建前じゃ」

阿良々木「本音と、建前……?」


99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 22:32:21.03 ID:DL+6vEx30

忍「深層心理と表層心理、ともいうかの」

忍「今日会った者たちのあの姿は、普段、本当は思っていることであったり自分自身では気づいてないにしても心の何処かにある感情じゃ」

阿良々木「……それは、つまり」

忍「つまり、あの性格や行動はあやつらそのもの、ということじゃ」

阿良々木「……」

絶句した。つまり、僕にデレデレなファイヤーシスターズも、とてもネガティブで乙女のような神原も、自分の扱いに激昂した千石も、淫乱な羽川も、みんなあいつら自身の感情だと言うのか。


101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 22:36:16.93 ID:DL+6vEx30

忍「そして、あのツンデレ娘じゃ。正直あの娘に会うまでは儂もこの説に自信が持てなかったが…それほどまでに他の者どもの豹変は衝撃的じゃったからのう」

忍「もしお前様の言うように性格が反転してるなら、あのツンデレに全く変化が無いのはおかしい。じゃが儂の説が正しいなら辻褄が合う」

忍「つまり、あの娘は普段のアレが素なのじゃ」

阿良々木「……!」

なんてことだ。普段のどこまで本気かわからない戦場ヶ原のあの態度。アレは―――全部本気だったのだ。


103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 22:39:10.27 ID:DL+6vEx30

忍「さて、お前様。ここまで聞いて、お前様はどうしたい」

阿良々木「……え?」

忍「さっき儂はここ夢の中と言ったが、それと同時にここはパラレルワールドじゃ。もしお前様がこの夢から覚めなければ、現実と夢は入れ替わる」

阿良々木「……なんだって!?」

忍「言ったじゃろう?今回の夢オチはヤバいって。そこが今回のヤバさたる所以じゃ」

忍「それに、さっき説明した通り、言ってしまえばここにいる小娘達の姿は真の姿じゃ。裏を返せば、現実世界のあやつらは偽者、ということになる」


104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 22:43:19.27 ID:DL+6vEx30

忍「ちなみに儂はお前様とペアリングされておるおかげで反転は免れたがの」

忍「どうせ現実に帰っても居るのは偽りのあやつらばかりじゃ。ここに残れば、少なくとも嘘偽りは無くなる」

忍「さて、どうするかの?」

阿良々木「……僕は」

阿良々木「僕は……」



「阿良々木さん、もしかして迷っているもですか?」


108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 22:47:55.17 ID:DL+6vEx30

阿良々木「――――え?」

最初は、耳を疑った。この朗らかな中にどこか意地悪な感じを残しつつ、決してそれが不快ではない、それどころか暖かくすらある声。そして噛んだ。聞き違うはずも無い。

次に、目を疑った。特徴的なツインテールに、小学5年生が背負うには大きなリュックサック。総じてカタツムリのようなシルエット。見間違うはずも無い。
最後に、自分自身を疑った。あいつは、あの日、8月23日に僕に別れを告げて消えたはずなのに。忘れるはずもない。

八九寺真宵は、確かに消えたはずだったのに。しかし、確かに目の前に立っているのは八九寺だった。


111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 22:51:19.05 ID:DL+6vEx30

八九寺「失礼、噛みました」

阿良々木「八九寺、お前、どうして」

八九寺「もう、阿良々木さん、さっきの忍さんの話を聞いてなかったんですか?私は阿良々木さんの夢の中だけの存在なんですよ」

阿良々木「な……」

八九寺「いや、違いますね。阿良々木さんの、心の中の存在」

八九寺はドヤ顔で言った。


114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 22:55:27.31 ID:DL+6vEx30

八九寺「……それで、一体何を迷ってるんです阿良々木さん。さっき忍さんは現実の皆さんが皆偽りって言ってたけど、それがどうしたっていうんですか」

八九寺「本音と建前なんて、みんな違うから人とお喋りするのは楽しいんじゃないですか。まぁいつだって本気で生きている戦場ヶ原さんも本当に面白いんですけど……けどそれだって他の人がそうじゃないから際立って面白いんですよ」

八九寺「それに、現実世界の皆さんが全て偽りだなんて、本当にそう思いますか?深層心理が真実であるように、表層心理だって真実なんですよ」


116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 23:00:57.64 ID:DL+6vEx30

阿良々木「……わかってるよ、いや、わかってた」

阿良々木「そりゃそうだ、現実で僕と喋っているあいつらが全てじゃないように、夢の中で会ったあいつらも全てじゃないもんな。そんなのお前に言われるまでも無かったよ!ははっ、全くお節介だなぁ八九寺は!」

八九寺「ふふっ、そうですか、お節介でしたか、私は」

八九寺は、あくまで笑顔だ。


117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 23:05:03.56 ID:DL+6vEx30

阿良々木「……ありがとう、そしてごめんな、八九寺」

八九寺「え?」

阿良々木「いくら夢の中とはいえ、一度お別れしたお前の手を煩わせてしまったのはやっぱり僕の心の弱さなんだ。こんな僕のために、夢にまで出てきてくれて―――本当にありがとう」

八九寺「なぁに!礼には及びませんよ阿良々木さん!別れ際に言ったじゃないですか、空から見守っているとか、心の中にいるとか!それに私はもう迷い牛じゃないんですから、迷える阿良々木さんを正しく導くのは当然の役目です!」


120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 23:10:01.00 ID:DL+6vEx30

八九寺「……それに、私が阿良々木さんの夢の中に出てこれたのは、阿良々木さんが私の事を忘れずに、強く想っていてくれた証拠じゃないですか」

阿良々木「そんなの、当然だろ――お前はどこに行こうが、僕の大事な、友達なんだから」

八九寺「……嬉しかったですよ、阿良々木さん」

阿良々木「ああ、僕もお前に会えて嬉しかったぜ」

夢の中だけどな、と笑う僕と八九寺。




阿良々木「――待たせてすまないな、忍。僕の答えは『元の世界に帰る』だ。現実世界こそ、僕の生きる場所だ」

忍「ふむ、その答え、確かに聞いた――」


122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 23:15:51.95 ID:DL+6vEx30

後日談というか、今回のオチ。

僕はその後普通に妹達に叩き起こされて目を覚ました。プロレス技で。

阿良々木「いっってぇなぁ!もっとこう、キスとかハグとかで優しく起こしてくれよ!」

火憐「なに言ってんだこの兄ちゃんは……」

月火「気持ち悪い」

毒づく妹達を前にして、僕はようやくあぁ、現実に帰ってきたんだなぁ、と実感した。


126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 23:20:10.68 ID:DL+6vEx30

あの後、忍が僕に話した現実世界に帰る方法は、『何もしない』だった。

そもそも枕返しに枕を返された者は自力では目を覚ませなくなってしまう。するとそのまま死に至るという話もあるらしいのだから、恐ろしい話だが、毎日妹達に起こされている僕にとっては関係のない話だった。


128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 23:23:02.91 ID:DL+6vEx30

阿良々木「……あれ?でも僕らが何もしないでも勝手に妹達に起こされて解決するのなら、僕に現実か夢かの選択を委ねたのはなんだったんだ?元より現実に帰る以外の選択肢なんてなかったんじゃないのか?」

忍「ああ、お前様が思い悩む姿が面白そうじゃったからの。おふざけじゃ」

そう言って、忍は例の凄惨な笑みを浮かべた。この野郎!!

阿良々木「……まぁでもそのおかげで夢の中とはいえ八九寺に会えたんだもんな。今回はそれで良しとしてやるよ」


129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 23:27:08.69 ID:DL+6vEx30

朝食を食べて、家を出る。学校に向かえば、夢の中で会ったあいつらと会うだろう。だけど、何も恐れる事は無い。誰でも思うことは色々あるはずなのだ。そしてそれが全てではない事を、夢の中の八九寺が教えてくれた。

阿良々木「よう神原!一人で色々抱え込まないで、僕に弱みを見せてくれても良いんだぞ!」

神原「?何だか知らないが、今日も聖人の如く眩しい優しさだな、阿良々木先輩!お礼に私は服を脱ごう!」

阿良々木「よう千石!ストレスは溜め込まずに発散しろよ、僕も付き合ってやるからな!」

撫子「?う、うん、なんだかわからないけどありがとう、暦お兄ちゃん……?」


130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 23:30:49.73 ID:DL+6vEx30

阿良々木「よう!羽川!僕がおっぱい揉んでやってもいいぞ!」

羽川「朝からなに言ってるのこの人!!?」

阿良々木「よう戦場ヶ原!お前には……特に言うことはないな」

戦場ヶ原「失礼ね、愛してるくらい言いなさいよこの男は」


よう!八九寺!お前には―――本当に、ありがとう。

暦ドリーム     終わり


134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/20(火) 23:32:47.70 ID:m+a1JujM0


真宵△





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