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喪黒福造「警察や暴力団の追跡から逃亡を果たし、別人になってみませんか?」 詐欺師「なるほど、別人になるんですか」

1: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/13(土) 18:38:21.824 ID:IxXTn36nD

喪黒「私の名は喪黒福造。人呼んで『笑ゥせぇるすまん』。

    ただの『せぇるすまん』じゃございません。私の取り扱う品物はココロ、人間のココロでございます。

    この世は、老いも若きも男も女も、ココロのさみしい人ばかり。

    そんな皆さんのココロのスキマをお埋めいたします。

    いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたら、それが何よりの報酬でございます。

    さて、今日のお客様は……。

    豊島和成(49) 詐欺師

    【逃亡者】

    ホーッホッホッホ……。」


2: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/13(土) 18:40:31.416 ID:IxXTn36nD

あるホテル。宴会場で大勢の人間たちによる集会が行われている。

マイクを持った一人の参加者が、壇上に立って何かを話している。

参加者「以前の私は、うだつの上がらないサラリーマン生活をしていました」
     「しかし、HLレボリューションに出会ったことにより、私は勝ち組になることができたのです!!」
     「HLレボリューションのHLは、『ハッピーライフ』の頭文字ですが……」
     「今の私は文字通り、幸せな生活を送っています!!」

この参加者に対し、拍手を行う別の参加者たち。さらに、他の人間が成功体験を話し、参加者たちが拍手を行い……。

壇上には、遂にあの男が姿を現す。

テロップ「豊島和成(47) HLレボリューション会長」

司会者「本日は、HLレボリューションの創業者である豊島和成会長にお越しいただきました!!」

歓声が上がり、拍手が起きる会場。会場は独特な高揚感に包まる。マイクを持ち、講演を行う豊島。

豊島「HLレボリューションは、一人ひとりがビジネスオーナーになれる画期的なシステムです!!」
   「私は、この画期的なシステムを至るところに広め……。ネットワークビジネス革命を必ず成し遂げます!!」

豊島に拍手をする参加者たち。


3: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/13(土) 18:42:24.615 ID:IxXTn36nD

テロップ「2年後――」

テレビのニュースで、HLレボリューションの詐欺事件が報道される。

アナウンサー「HLレボリューションは、参加者たちに健康食品を販売していましたが……」
         「消費者庁から一部業務停止命令を受け、事実上の倒産状態にありました」
         「豊島会長はグループの破綻を隠し、会員たちから出資金を騙し取った疑いが持たれています」

全国紙「警視庁、HLレボリューションを強制捜査 出資法違反容疑」
     「出資法違反 HLレボリューション幹部から聴取へ 警視庁」

警察により、証拠の入った段ボール箱がHLレボリューション本社から次々と運び出される。

さらに、逮捕されるHLレボリューション幹部たち。


とある暴力団本部。和室の中で、組の最高幹部たちが話し合いをしている。

最高幹部A「豊島和成のケツ持ちはうちの組だった。そもそも、あいつは俺たちの傀儡だったのだからな」

最高幹部B「豊島は、俺たちに都合の悪いことをいろいろ知りすぎている。今のあいつは、もはや邪魔者だ」

最高幹部C「あいつにはこの世から消えて貰うしかないな。口封じのために――」


4: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/13(土) 18:44:19.282 ID:IxXTn36nD

ある都市のビジネスホテル。客室のベッドに座り、頭を抱え込んでいる豊島。

テロップ「豊島和成(49) 元HLレボリューション会長」

豊島は着のみ着のままの姿であり、憔悴した顔をしている。


彼がいる客室のドアがゆっくりと開く。

豊島(鍵をかけたはずのドアが開いた……!……ということは、まさか!)

客室の中に、例の男――喪黒福造が入る。喪黒の顔を見る豊島。

豊島「お、お前は現地の暴力団の人間か!!どうせ、口封じのために私を殺しに来たんだろう!!」

喪黒「私は暴力団の人間ではありません。こういう者ですよ」

喪黒が差し出した名刺には、「ココロのスキマ…お埋めします 喪黒福造」と書かれている。

豊島「……ココロのスキマ、お埋めします!?」

喪黒「私はセールスマンです。お客様の心にポッカリ空いたスキマをお埋めするのがお仕事です」


5: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/13(土) 18:46:20.602 ID:IxXTn36nD

豊島「胡散臭い奴だな。つまり、お前も私の同業者ってことか……」

喪黒「いえいえ。私のやっていることはボランティアみたいなものですから……」
   「心に何かしらのスキマを抱え、人生が行き詰まった人たちを救うための仕事ですよ」
   「ほら……、豊島和成さんも心にスキマがおありのはずでしょう?」

豊島「ああ。見ての通り、今の私は……」

喪黒「よろしかったら、私があなたの相談に乗りましょうか?」


喪黒に心を開き、話をする豊島。

豊島「現在の私は、八方ふさがりの状態なんですよ。警視庁からは逮捕状が出され……」
   「おまけに、全国各地の闇社会人脈からは命を狙われているんです」

喪黒「そうですか……。それは大変ですなぁ……」

豊島「私は警察に逮捕されたくないし、闇社会の連中に命を奪われるのもごめんですよ……!!」
   「何で、私がこんな目にあわなければいけないんですか!!」

喪黒「だって、豊島さん……。あなたのやったことは紛れもなく犯罪ですから……」
   「自分のやったことが自分に返ってきたまでのことでしょう」


6: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/13(土) 18:48:46.008 ID:IxXTn36nD

豊島「あなたに言われたくありませんよ。どうせ、喪黒さんも私の同業者か何かでしょうから……」

喪黒「私は詐欺師ではありませんよ」

豊島「ふん。詐欺師の人間ってのは皆、『私は詐欺師ではない』と自己紹介するんですよ」
   「何よりも、かく言う私もその典型例だったのだから……」

喪黒「ねぇ、豊島さん。あなたは、自分がやってきたことを反省していますか?」

豊島「そんなわけありませんよ。騙された人間が悪いんです。私の言葉を信じたバカどもに落ち度があったんですよ」
   「強い人間が弱い人間を喰らい、賢い人間が愚かな人間を騙す。それが世の中なんですから……」

喪黒「でも……。あなたは警察に逮捕状を出された上、頼みとしていた暴力団に切り捨てられたでしょう」

豊島「まあ……。この私も、より強い人間にやられたってことです。結局、世の中が弱肉強食であることを証明したまでですから……」

喪黒「ですがねぇ……。あなた、こんな生き方をしていたら畳の上で死ねませんよ」

豊島「現に、そうなりかかっているから仕方ありませんよ」

喪黒「豊島さん。もう一度人生をやり直したいでしょう?犯罪歴とは無縁の、普通の人間として……」

豊島「できれば、そうしたいですね。だが、それは不可能というものですから……」


7: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/13(土) 18:50:52.424 ID:IxXTn36nD

喪黒「私ならできますよ」

豊島「えっ!?」

喪黒「警察や暴力団の追跡から逃亡を果たし、別人になってみませんか?」

豊島「なるほど、別人になるんですか。さしずめ、身元不明のまま死んだ人間の戸籍を買い取り……」
   「その上……。闇医者によって整形手術をして、別人になり済ますってことでしょうな」

喪黒「まあ、それに近いかもしれませんがねぇ……。私のやり方はもっと簡単ですよ」

豊島「一体、どういうことです?」

喪黒「豊島さんが別人になる手続きは、何から何まで無料で済むんですよ」

豊島「じゃあ……」

喪黒「私は、死亡したホームレスの戸籍を持っていますけどねぇ……」
   「豊島さんに、それをただでプレゼントしますよ。今すぐに……」

豊島「そうなると……。私の整形手術の費用も、喪黒さんが負担してくれるってことですか」

喪黒「もっと手っ取り早い方法があります。さっさとこのホテルを出ましょう」


8: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/13(土) 18:53:18.612 ID:IxXTn36nD

喪黒と豊島は街を歩き、人気のいない路地裏に辿り着く。鞄から何かを取り出す喪黒。

彼が持っているのは、目の穴が開いた白色の仮面だ。仮面には、鼻と唇の部分が浮き出ている。

喪黒「さあ、豊島さん。この仮面を顔に付けてください」

豊島「こ、これをですか?」

喪黒「そうです」

仮面を顔に装着する豊島。喪黒は豊島に右手の人差し指を向ける。

喪黒「ドーーーーーーーーーーーン!!!」

豊島「ギャアアアアアアアアア!!!」


豊島「豊島さん。仮面を外してください」

仮面を外す豊島。喪黒から渡された手鏡を、豊島が覗き込むと……。

豊島「あーーーっ!!」

手鏡に映っている顔は、豊島とは別人のものだ。そう、彼がさっき付けていた仮面の顔が、今の豊島の顔になっている。


9: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/13(土) 18:55:21.125 ID:IxXTn36nD

喪黒「さあ、あなたは豊島和成から内村俊男になりましたよ」

豊島「内村俊男……。これが今の私ですか」
   「さしずめ……。本物のそいつは、ホームレスとしてとっくの昔に死んでいるんでしょうね」

喪黒「その通りです」


線路を走る新幹線。いつの間にか、喪黒と豊島は新幹線に乗って駅弁を食べている。

喪黒「これからあなたは、内村俊男としての新天地での生活が待っていますよ」


博多駅に到着する新幹線。新幹線を降り、駅の構内を歩く喪黒と豊島。

喪黒「しばらく、博多見物でもしましょうか」

豊島「ええ」

大濠公園。池を眺める喪黒と豊島。

豊島「私は福岡市で暮らすんですか。まあ、私は首都圏で派手に悪さをやりすぎましたからねぇ……」

喪黒「そうです。福岡は首都圏から遠いので、いい逃亡先になるでしょうなぁ」


10: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/13(土) 18:57:17.688 ID:IxXTn36nD

豊島「私のために、わざわざここまでしてくださって……。本当に、何とお礼を言ったらいいか……」

喪黒「いえいえ……。私が豊島さんの逃亡の手助けをしたのは、あなたの人生のやり直しのため……」
   「あなたを人間として更生させるためであって、犯罪者として生き延びさせるためではありませんよ」

豊島「そうなんですか……」

喪黒「だから、あなたには約束していただきたいことがあります」

豊島「約束!?」

喪黒「そうです。これからのあなたは、普通の人間として真面目に人生を送ってください」
   「詐欺や犯罪に再び関わるような真似は、絶対にしてはいけませんよ。いいですね!?」

豊島「わ、分かりました。喪黒さん……」


とある小さなビル。作業服を着た中年女性と面接する豊島。内村俊男こと豊島の履歴書を見つめる中年女性。

中年女性「内村俊男さん……。ですね?」

豊島「はい」


11: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/13(土) 18:59:25.480 ID:IxXTn36nD

翌日。ワンボックスカーに、作業服姿の清掃アルバイトたちが乗っている。

清掃アルバイトの中には、内村俊男になり済ました豊島の姿がある。

とある企業ビル。ブラシを持って階段の清掃を行う内村こと豊島。

豊島(それにしても、久しぶりの肉体労働は身にこたえる……)


休憩中にタバコを吸う豊島。内村こと豊島に声をかけるバイト仲間。

清掃アルバイト「へぇ。内村さん、東京に住んでいたんですか」

豊島「そうですよ。ずっと、日雇いで食いつないできたんですけどね……」
   「東京は何かと物価が高いから生活がきつくて……」

清掃アルバイト「それで、福岡に引っ越したというわけですね」

豊島「まあ、そういうことです」

仕事を終え、ワンボックスカーで帰りに向かう一同。後部座席にいる豊島。

豊島(俺が清掃の仕事を選んだのは、心の汚れを洗うためだったのかもしれんな……)


12: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/13(土) 19:01:29.411 ID:IxXTn36nD

自宅アパート。コタツに向かい、ノートパソコンを使って求人情報を探す豊島。

豊島(清掃の仕事だけでは、暮らしがきつい……。何か、バイトの掛け持ちでもしなくてはな……)

博多駅近くのビル。とある階の室内では、人材派遣会社の登録会が行われている。登録会に参加する豊島。

派遣の登録会で、参加者一同に対し女性スタッフが説明をしている。

豊島(ここにいる女性スタッフは、OLというよりは水商売風だ……。つまり、この会社は……)


翌日。豊島ら派遣社員を乗せたバスが仕事現場へ向かっている。

派遣社員たちに仕事の説明を行うバイトリーダーの男性。バイトリーダーの男は、チンピラのような風貌をしている。

豊島(やはり、この派遣会社は暴力団のフロント企業の可能性が高いな)
   (さしずめ、このバイトリーダーの男も……。どうせ末端組員のヤクザか、準構成員の半グレなんだろうな)

とある工場。防塵服を着た豊島が、何かの製品の組み立てを行っている。

豊島(この間まで、高級車を乗り回していた俺が……。こんな身分に落ちぶれるとは……)
   (それでも警察に逮捕されたり、ヤクザに殺されたりするよりはマシってことか……)


13: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/13(土) 19:03:32.278 ID:IxXTn36nD

テロップ「1年後――」

ある日の昼。清掃会社社員として、オフィス内の絨毯の清掃を行う内村こと豊島。彼は、何かの機械を持っている。

豊島(今の俺は、仕事も身分も何もかも不安定だ……)
   (年を取って身体が衰えたら、肉体労働さえもできなくなるだろうな……)


ある日の夜。とある工場。防塵服姿の派遣社員たち。あのバイトリーダーが、誰かと喧嘩をしている。

バイトリーダーの男が、相手の胸ぐらを掴んで罵詈雑言を叫んでいる。

豊島(俺は、このバイトリーダーが嫌いでたまらない……。何て品性下劣な奴なんだ……)
   (こいつは社会の底辺のチンピラのくせに、自分を一角の男と勘違いしてやがる……)

内村こと豊島の顔は防塵服に隠れているが、目つきからはうんざりした表情が見てとれる。


派遣会社のバス。居眠りをする派遣社員たち。後部座席に座りながら、考え事をする豊島。

豊島(口八丁で他人を騙せば、簡単に大金が手に入るのに……。真面目に働いても、金はなかなか儲からない……)
   (世の中って本当に理不尽だな……。何も考えずただ真面目に働く人間は、所詮負け組ってことか……)


15: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/13(土) 19:05:29.478 ID:IxXTn36nD

夜の街を歩く豊島。内村の顔としての現在の彼は、豊島の顔だったころに比べるとしょぼくれた表情だ。

電柱の陰に隠れ、内村こと豊島を遠くから眺める喪黒。喪黒は金属のトランクを持っている。

歩道に金属のトランクを置き、そのまま立ち去る喪黒。当然、豊島は喪黒の存在に気づいていない。

豊島「お、何だこれは……」

金属のトランクが目に入る豊島。豊島がトランクの中を開けると……。

豊島「おおっ!!トランクの中に札束が詰まっているぞ!!」

慌ててトランクを閉じ、周囲を見渡す豊島。豊島はトランクを持ち、そのまま家路を急ぐ。


自宅アパート。トランクを開け、札束を数える豊島。

豊島「間違いない……。俺の目の前に1億円がある……。うーーん、1億か……」

思いがけない形で突然手に入れた大金を目にし、考え込む豊島。

豊島(この1億円を元手にすれば、何かしらの大きなことをやれそうだ……)


17: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/13(土) 19:08:33.068 ID:IxXTn36nD

とある工場、喫煙室。内村こと豊島が、バイトリーダーのあのチンピラ――木内と会話をしている。2人は休憩中のようだ。

木内「内村。なんや、いきなり……」

テロップ「木内崇哉(42) 派遣会社バイトリーダー」

豊島「木内さん、いい話があるんですよ。私と組みませんか」


とある室内。参加者たちに講習を行う内村こと豊島。彼は、高級そうなスーツと腕時計を身にまとっている。

豊島「私は今まで職を転々とし……。少し前までは、清掃アルバイトと派遣社員の仕事を掛け持ちしていました」
   「しかし、例のメソッドを開発したことにより……。私は成功者となることができたのです!!」
   「あなたたちは、必ず大金持ちになれます!!未来を切り開くための鍵は、ここにあるのです!!」

内村こと豊島に、参加者たちが一斉に拍手をする。


高級ホテル。ラウンジでコーヒーを飲みながら、窓を眺める豊島と木内。豊島と同じく、木内もスーツ姿だ。

木内「内村さん……。いえ、内村先生。高額塾を主宰し、情報商材を販売するとはなかなかやりますね……」

豊島「おかげで私たちは、今や勝ち組だ。もっとも、商材を購入した末端の会員は破産への道まっしぐらだがな……」


18: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/13(土) 19:10:56.065 ID:IxXTn36nD

ラウンジを離れ、トイレに入る豊島。彼が用を足し、手を洗って外に出ようとしたその時――。 トイレの中に喪黒が入る。

喪黒「内村俊男さんこと、豊島和成さん……。あなた約束を破りましたね」

豊島「も、喪黒さん……!!」

喪黒「私はあなたに言ったはずです。詐欺や犯罪に再び関わってはいけない……と」
   「にも関わらず……。豊島さんは私との約束を無視し、情報商材詐欺に手を染めたようですねぇ」

豊島「私のやったことの、何がいけないんですか!!騙される方が悪いんですよ!!世の中は所詮、弱肉強食です!!」

喪黒「ほう……、それがあなたの答えですか。豊島さん、あなたの逃亡生活は今日で終わりです」

豊島「なっ……!?」

喪黒「約束を破った以上……、あなたには罰を受けて貰うしかありません!!」

喪黒は豊島に右手の人差し指を向ける。

喪黒「ドーーーーーーーーーーーン!!!」

豊島「ギャアアアアアアアアア!!!」

喪黒のドーンを受け、倒れる豊島。内村俊男としての彼の顔は……、元の豊島和成の顔へと徐々に戻っていく。


19: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/13(土) 19:14:27.867 ID:IxXTn36nD

木内がいるラウンジに戻る豊島。彼は、自分の顔が元に戻ったことに気づいていない。

豊島の顔を見て、表情が変わる木内。木内は急いでラウンジを離れ、スマホで誰かと通話をする。

木内「……例の男が見つかりました!……はい!あいつです!!」

ラウンジで途方に暮れる豊島。しばらくした後、彼の元にカタギとは思えぬ男たち――福岡在住のヤクザたちが現れる。

ヤクザたち「豊島和成さん。一緒に来て貰おうか」

豊島「豊島和成だと?私は内村俊男だ!」

ヤクザたち「とぼけるな!!お前は豊島和成ちゃろうが!!」

ヤクザたちに両脇を掴まれる豊島。豊島はヤクザたちにより、ラウンジから連れ出されていく。


豊島がいなくなったラウンジの前にいる喪黒。

喪黒「私たちが暮らしている社会では……。『逃げる』という言葉は、何かと否定的な意味合いで使われがちです」
   「しかしながら……。事と次第によっては、『逃げる』という行為が人生の活路につながる場合もあります」
   「なぜなら、『逃げる』という行為もまた……。現実に対処するために本人が下した決断の一つなのですから……」
   「自分自身と向き合い、自分で責任を持った上での判断ならば……。『逃げる』という決断もたまには必要でしょう」
   「もっとも……、自分のやったことや、現実そのものから逃げることは不可能です。豊島さん、あなたはもう逃げられませんよ」
   「オーホッホッホッホッホッホッホ……」

                   ―完―





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