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火の四天王「……婚約発表は、三日後か」

2018/11/18 14:01 | その他 | コメント(0)

461: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:00:08.81 ID:2zdbHm1Go

火の四天王(以下、火王)「こんなにも……簡単だとは」

火王「私と奴の婚約は……ずっと、秘密だったと言うのに」

火王「……」

火王「……うっ……ふぅっ……うぅっ……!」ポロポロッ…


地の四天王(以下、地王)「火の四天王よ」

地王「何を泣いているのだ?」


火王「……」

火王「はいっ!?」


462: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:03:18.63 ID:2zdbHm1Go

火王「ど、どうやって……私の部屋まで!?」

地王「石造りの建物など、俺の前では何も無いに等しい」

火王「ど、どうして……此処に来た!?」

地王「うむ!」


地王「まあ、大きな声では言いにくいんだがな?」

地王「ちょっと夜這いに来た」


火王「本当に大きな声では言えない理由だな!?」


463: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:07:12.88 ID:2zdbHm1Go

地王「俺だって、色々と考えたのだぞ?」

火王「なっ、何を考えたと言うんだ!」

地王「お前の、婚約発表の場を潰す方法だ」

火王「……えっ?」


地王「正式に発表されるパーティーに颯爽と登場、とも考えた!」

地王「だが、水の四天王と風の四天王が前入りしていたのだ!」

地王「いくら俺でも、その状況では無理だ!」


火王「待て! 待て待て待て待て!」


464: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:10:20.76 ID:2zdbHm1Go

火王「お前は、何を言ってるかわかっているのか!?」

地王「当たり前だろう」

火王「私は、婚約発表を三日後に控えているんだぞ!?」

地王「それならば、延期になるぞ」


地王「ちょっと赤龍王をボコボコにしてな」

地王「あれは恐らく、二ヶ月は静養が必要だろう」


火王「お前は何をやってるんだ!?」


465: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:17:28.67 ID:2zdbHm1Go

地王「いや、最初は話し合いに行ったのだ!」

火王「何を話すことがある!?」

地王「無論、婚約発表を取りやめる事だ!」

火王「断られて、赤龍王を闇討ちしたのか!?」


地王「いやぁ……」


地王「――火の四天王は、顔こそ美しいとは言えない」

地王「――だが……」


地王「……まで聞いて、カッとなって手が出てしまったのだ」

地王「俺の魔力の源は怒りなので、奴が生き残れたのは奇跡だった」


火王「お前は……お前は、本当に何をしている!?」


468: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:26:49.44 ID:2zdbHm1Go

地王「美しくない、なんて……なあ? 腹が立つではないか」

火王「だが! だが、と……内面を褒めようとしていただろう!」

地王「お前は、可愛い! 自信を持つのだ!」

火王「……うるさい!」


火王「お前は……私を捨てて、剣の乙女を選んだだろう!?」

火王「そんなお前が、どうして今更私の前に現れる!?」


地王「何を言う! 酔って、朝起きたらベッドに居ただけだ!」


火王「そんな訳があ――……」

火王「……」

火王「うん」


469: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:30:14.15 ID:2zdbHm1Go

地王「それでな? お姉様と呼ばれていてな?」

火王「……ああ、呼んでいたな」

地王「そんなのは、なあ? 男と言い出しにくいだろう」

火王「……まあ……確かにそうだな」


地王「覚えてはいないが、ヤっちゃった時は女の姿だった」

地王「女同士ならセーフ! という事にならんか?」


火王「……な、何とも言えん!」


471: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:39:07.35 ID:2zdbHm1Go

地王「まあ、とりあえず婚約発表の場は潰させて貰った」

火王「……そうみたいだな」

地王「うむ!」

火王「……剣の乙女は、どうする気だ?」


地王「……まあ、なんだ」

地王「火の四天王よ、お前に任せたい」

地王「ただならぬ関係ではあるわけだからな!」


火王「えっ!? わ、私が何とかしないといけないのか!?」


472: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:48:22.71 ID:2zdbHm1Go

地王「……まあ、他の事は後で考えるとしよう!」

火王「いや、待て!」

地王「待たぬ!」

火王「おい! 勝手にベッドに寝転がるな!」


地王「それは違うぞ、火の四天王よ!」

地王「俺は、ひっくり返っているのだ!」

地王「それが、お前の可愛さを引き出すと知っているからな!」


火王「……お前……覚えていたのか?」

火王「あの……初めて会った時の事を……」


474: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:55:01.55 ID:2zdbHm1Go

地王「? 何を言っている、当たり前だろう」

火王「……」

地王「あの後、火龍王に半殺しにされたのも良い思い出だ!」

火王「……」


地王「それに、翼と尻尾が出たらな? やりにくいと思うのだ」

地王「後ろからだと、可愛い顔が見えなくなってしまうだろう?」

地王「つまり――尻に敷かれに来たのだ!」


火王「そ……それって……」


475: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 23:02:18.62 ID:2zdbHm1Go

火王「本当に……良いのか……?」

地王「この、鍛え抜かれた肉体を……ぬう、袖が引っかかって……!」

火王「あ……うん、脱ぐの手伝うぞ」

地王「おおっ、すまぬな!」


地王「――この、鍛え抜かれた肉体を見るが良い!」

地王「例え、相手が何者であろうとも!」

地王「最後まで――支えきってみせるわ!」


火王「……!」

―バサァッ! タシンッ!


地王「むしろな? 下から突き上げて――」


火王「――嬉しいっ……!」


477: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 23:11:09.45 ID:2zdbHm1Go

  ・  ・  ・

大地の魔女(以下、地女)「……と、言うわけだ!」

光の勇者(以下、勇者)「お前、それ……」

地女「光の勇者よ、お前の出した条件は達成したぞ!」

勇者「いや、だが……」


勇者「お前……プロポーズした事になってないか?」


地女「なっていないだろう?」

地女「上に乗って、存分に腰を振れという意味でしかないぞ?」


勇者「そうか……いや、そうか!?」


478: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 23:16:29.92 ID:2zdbHm1Go

地女「とりあえず、ほれ! パーティーに入れてくれ!」

勇者「あ、ああ……お前はパーティーメンバーだ」

地女「……おおっ! 聖なる力で覆われていく!」

勇者「とりあえず……後で、二人の誤解を解いてくれ」


地女「全く……お前は、いつも誤解されているな」

地女「もう少し、言動には慎重になった方がいいぞ?」


勇者「あのな!? 全部お前が原因だからな!?」


479: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 23:26:44.50 ID:2zdbHm1Go

勇者「って言うか……お前、やっぱり強いんだな」

地女「赤龍王には……まあ、菓子折りでも贈っておこう」

勇者「それで良いのか!?」

地女「安心するのだ、正体はバレていないぞ!」


地女「ボコった時は、この美少女の姿だったからな!」

地女「だが、ボコった後……」

地女「――貴女のお名前は……?」

地女「と、妙に熱っぽい視線を送ってきていてな?」

地女「あれは……一体何だったのだろうか……?」


勇者「お前はどうしてそう……そう、ぬああああ!?」


481: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 23:31:42.01 ID:2zdbHm1Go

勇者「火の四天王は……どうしたんだ?」

地女「とても、幸せそうな寝顔をしていてな……」

勇者「……それで?」

地女「……うむ」


地女「長居して、水の四天王と風の四天王にバレるとも限らんしな」

地女「起こさないよう、コッソリ抜け出して戻ってきた」

地女「こう……ちゃんと、肩まで布団をかけてだぞ」


勇者「それ大丈夫なのか!?」

勇者「っつーか、最後のくだり要るか!?」


483: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 23:37:25.53 ID:2zdbHm1Go

地女「光の勇者よ、案ずるな!」

勇者「いや、だってお前!」

地女「ええい、俺を信じろ!」

勇者「お前の、どこを!?」


地女「火の四天王は、今回の事は誰にも言わん」

地女「火龍王の娘にして、誇り高き武人が、だ」

地女「夜這いされてお楽しんじゃいました……」

地女「……などと、言える筈が無いだろう?」


勇者「……本当クズだな、お前はよぉ!?」


484: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 23:43:37.59 ID:2zdbHm1Go

地女「だが、祝福の聖女と剣の乙女の誤解を解けるのは?」

勇者「ああ、そうだな! お前だけだよクソッタレ!」

地女「ふっ……パーティーには、役割というものがあるからな!」

勇者「お前のせいで生まれた役割だよ!」


地女「ふむ……つまり――」

地女「――母なる大地、という事だな?」


勇者「お前、本当に言葉を考えてくれない!?」

勇者「それは今後使うなよ!? 絶対、誤解を招く!」


485: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 23:59:41.66 ID:2zdbHm1Go

地女「誤解など、恐るるに足らんぞ」

勇者「少しは恐れてくれ、頼むから!」

地女「……光の勇者」

勇者「……何だよ」


地女「誤解があってもな?」

地女「こう、割と何とかなったりするものなのだ!」


勇者「だけど……どんどん、状況が悪くなって無いか?」


地女「なぁに、何とかなる!」

地女「光の勇者よ、明日を信じられぬ者に未来は無いぞ!」


勇者「四天王らしくないなぐさめすんじゃねえよ!!」



おわり





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