TOP > その他 > 俺「ここは俺に任せて逃げろ!」お前ら「……いいのか?」俺「へっ、俺だってちょっとは役に立ってやるさ」

俺「ここは俺に任せて逃げろ!」お前ら「……いいのか?」俺「へっ、俺だってちょっとは役に立ってやるさ」

2019/08/07 20:04 | その他 | コメント(0)
1: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/08/06(火) 23:15:26.078 ID:WlPhVhSR0

お前ら「ふぅ……ここまで来れば大丈夫だな」

仲間「足跡の偽装工作も済ませたしね」

お前ら「さーて、帰るか。まぁあいつも無茶はしないだろうしヤバくなれば逃げるだろ」

仲間「いやー、今日は疲れたから早く風呂入りたいな」

お前ら「今日のメシは何だろうなぁ」

~~~~

敵「フン、この程度か……」

俺「ま、待て……」ガシッ

敵「……邪魔だ。手を離せ。貴様では私には勝てない」

俺「へ、へへ……弱くってもよぉ……あいつらの逃げる時間を稼ぐくらいは出来るだろ……」

敵「……」

俺「お前をあいつらのところには行かせねぇ……それが俺の仕事だ!」


5: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/08/06(火) 23:18:23.499 ID:WlPhVhSR0

敵「弱者が……」ドゴォッ

俺「ぐはぁっ!」

敵「フン……いい加減終わらせるか……楽にしてやる」ギリッ

俺「く、くそ……これで終わりなのか……俺は、死ぬのか……」

謎の声(――力が欲しいか?)

俺「な、なんだ……!?」

謎の声(――力が、欲しいか?)

俺「くっ……欲しい! 欲しいに決まってるだろ!」

謎の声(――ならばくれてやろう!)シュインシュインシュイン

俺「うおおおおお!!!」ゴゴゴゴ

敵「なにっ!?」


7: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/08/06(火) 23:22:30.807 ID:WlPhVhSR0

俺「ぐはぁっ!」

敵「フン、弱いな……さっきより気持ち強くなったような気がするが」

俺「だ、だめじゃねーか!」

謎の声(…………)

俺「おいこら、全然勝てねぇじゃねーか! どうなってんだよ!」

謎の声(す、すまない……ちょっと力不足だったみたいで……)

俺「えぇ……」

謎の声(いやほんと、すまないと思ってる……うぅ、力が欲しい……)

俺「だめだこいつ」


9: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/08/06(火) 23:26:49.687 ID:WlPhVhSR0

敵「――今のが最後の力か? そろそろ終わらせるか……」ザッザッ

俺「くっ、何か他に手は……はっ! これは!」

敵「死ねぇっ!」

俺「このお守りは……!」

~~~~~

少女「俺さん、戦うのが怖くないんですか?」

俺「へへ……それでも、誰かが戦わなくちゃならねぇからな」

少女「では……このお守りを」

俺「これは?」

少女「東の果てに聳えるという世界樹から作られたお守りです。きっと俺さんが危機に瀕した時に……その身を守ってくれます」

俺「そうか。ありがとう」

~~~~

俺「これだ! うぉおおおお!!!」バッ

敵「なにィッ!?」


10: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/08/06(火) 23:30:46.775 ID:WlPhVhSR0

俺「いてぇぇぇぇぇええええええ!」ブシュゥゥ

敵「な、なんだ貴様、いきなりただのお守りをかざして……盾代わりになるとでも思ったのか……?」

俺「ち、ちくしょおぉ。何の変哲もないお守りだったのかよぉ! 意味深なこと言いやがって」

敵「フン……死が近付いて血迷ったか? もういい……終わらせてやろう」

俺「ううっ……今度こそだめか……」

敵「――死ね」ブンッ

俺「くそっ……!」

???「待ちなさい」


11: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/08/06(火) 23:38:21.317 ID:WlPhVhSR0

俺「なっ!?」

敵「貴様は……!」

幹部「まったく、あなたの独断専行でうちのボスがカンカンですよ。困ったものです」

敵「……」

幹部「あなたには罰を受けて貰います。それが組織の掟ですからね」

敵「フン……貴様らが無能だから私が尻拭いしてやったまでだ」

幹部「やれやれ、我が強いのは困ったものですね」

幹部「さぁ、帰りますよ。詳しいことは本部で話しましょう」

俺(あれ……? もしかしてこれ、俺助かる流れなんじゃ?)

敵「チッ……仕方ないな」

俺(やった!)


12: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/08/06(火) 23:40:18.151 ID:WlPhVhSR0

敵「だがこいつを殺してからだ」

俺「えっ」

幹部「そうですね……では私は先に行っていますので。済み次第早急に帰還して下さい」

敵「あぁ」

俺「えっ」

敵「……」

俺「……」

敵「さて……そろそろ殺すか」

俺「ちくしょう!」


14: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/08/06(火) 23:45:38.311 ID:WlPhVhSR0

俺「俺はここで死ぬのか……くっ、血を失って意識が朦朧としてきやがった……」

俺「くっ――なんだ、何かが見えてきやがった……?」ボーッ

~~~~~

師匠「いいか、剣とは心だ。腕で振るのではない、心で振るのだ」

俺「ちっ、何言ってんのか全然分かんねーぜ」

師匠「ははは、まぁお前にもいつか分かる日が来る」

俺「師匠みたいに老いぼれたらか?」

師匠「まったく口の減らない弟子だな! お前は稽古二時間追加だ!」

俺「ひぃっ、勘弁してくれよぉ!」

~~~~~

俺(――どうしてこんな時に、師匠の言葉が浮かぶんだ――?)

敵「終わりだ……」

俺「くっ――師匠……」

敵「……死ね」ブンッ

???「待ちな!」

俺「――お……お前は!」


15: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/08/06(火) 23:54:36.883 ID:WlPhVhSR0

髭面の男「へへへっ! てめぇら、金目のもん全部置いてきな!」

俺「誰だお前!?」

髭面の男「あぁ!?」

敵「……」

俺「くそっ、期待させやがって……ま、待てよ」

敵「やれやれ、こんな時に邪魔者とは……」

髭面の男「へへへなんだアンちゃん? そっちの奴ボコってたみたいだけどよぉ、もしかしてアンちゃんも野盗か? なら――」

敵「下らん……」ドゴォ

髭面の男「うぎゃあああああああぁっ!」バタッ

敵「さて、次は貴様だ……むっ!」

俺「おっと、今気づいてももう遅いぜ。お前のよそ見は魔方陣を完成させるのに十分な時間だった」

敵「貴様……!」

俺「終わりだ」ボッ

敵「貴様ぁぁぁぁぁ!」


17: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/08/06(火) 23:59:09.755 ID:WlPhVhSR0

俺「いでぇぇぇぇぇええええ!」ブシュゥ

敵「フン……常識的に考えて、あの男を倒しつつお前の様子をチラ見しておく程度可能に決まっているだろう」

俺「えぇ……」

敵「まったく、梃子摺らせてくれたな。だが今度こそ終わりだ」

俺「くっ……まだ何か手は……何か……」

敵「……」

俺「死にたくねぇ……何か、何かないか……」

敵「――貴様は、弱者だというのに何故そこまで足掻く?」

俺「……何?」


18: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/08/07(水) 00:02:03.927 ID:lYMOovok0

敵「大した力を持ってもいないのに、戦いに首を突っ込み……」

俺「……」

敵「挙句勝ちようのない相手に自ら挑み、敗北が決まっても尚……」

俺(……ん? この流れはもしかして……)

敵「醜く足掻き、生き恥を晒す。貴様も戦士の端くれなら、潔く死のうという思いはないのか?」

俺「……」

敵「……」

俺「……」

敵「……興が醒めた」

俺「おおっ!?」


19: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/08/07(水) 00:06:04.920 ID:lYMOovok0

俺(や、やった! このまま帰ってくれる流れだ!)

敵「貴様ごときは我が名刀、闇一文字で斬る価値もない」

俺「よしッ!」

敵「故に殴り殺してやろう」

俺「えっ?」

敵「さぁ、随分と長かったが……これで終わりだ」

俺「ちょっ、ちょちょちょちょ、待っ」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

敵「なんだ……? この地鳴りは」

グラグラグラグラグラ

俺「地震だ!」

敵「くっ!」

俺「うわああっ!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


20: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/08/07(水) 00:09:55.905 ID:lYMOovok0

俺「ゆ、揺れは収まったみたいだな……いてて」

敵「貴様……」

俺「あっ」

敵「貴様倒れて来る木から私を庇ったな? 何故だ」

俺「えっ」

敵「……」

俺「……」

敵「……」

俺(完全に揺れでたまたまそういう形になっただけなんだが……ここは)

俺「……体が勝手に動いた。それだけさ」

俺(こう言っとくと助かりそうな気がする!)

敵「……」

俺「……」


21: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/08/07(水) 00:15:39.615 ID:lYMOovok0

敵「……フン」

俺「……」ドキドキ

敵「もう戦いはやめだ。邪魔が入りすぎた」

俺「うおおおっ!! よっしゃああああ!」ガッツポーズ

敵「……なんだ貴様、まだやる気があるのか?」

俺「えっ?」

敵「貴様に戦う気があると言うのであれば、ならば……」

俺「い、いや! ま、満身創痍です!」


23: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/08/07(水) 00:20:12.281 ID:lYMOovok0

俺「昨日はえらい目に遭ったな……」

お前ら「本当勿体ないよなぁ。昨晩のベーコンポテトパイ絶品だったのに食べられなくて」

仲間「俺君の分も食べておいたから安心して」

俺「くっ!」

俺(なぁに、でも絶体絶命の状況から帰ってこれただけ良いもんだ)

俺(これからはヤバそうな奴と戦うのはやめよう。全部こいつらに任せればいいんだ)

俺(もう二度と俺は危ない橋を渡らないぞ……)

お前ら「あっ! お、お前は!」

敵「……」

俺「えっ!?」


25: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/08/07(水) 00:26:33.481 ID:lYMOovok0

お前ら「またお前か!」

仲間「僕たちの首を取りに来たのか!」

俺「くっ……」

お前ら「俺、さがってろ。俺たちがこいつの相手をする」

俺「よし」

敵「……待て、もう貴様らの命を狙うつもりはない」

俺「えっ!?」

お前ら「なんだと?」

敵「少々考えが変わってな……もう組織とも手を切った。貴様らとの縁もこれで終わりだ」

俺「え、マジで?」

お前ら「……本当なのか」

敵「あぁ」

俺「よっしゃあああああ!!!! これで俺の身がより安全に近づくぜ!」

敵「ただし」

俺「ん?」

敵「俺、お前は別だ」

俺「えっ?」


27: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/08/07(水) 00:33:14.335 ID:lYMOovok0

俺「え? なんで?」

敵「貴様は戦士としては半端ものだが……どうやら不思議な力を持っているようだな」

俺「へ?」

敵「人の心を動かす力を……」

俺「は?」

敵「貴様とは組織の手の者としてではなく、一人の戦士として正々堂々と……真っ向から戦いたい」

俺「あ?」

敵「それが……武人としての誇りだ」

俺「……いや、そういうのはあんまり……」

敵「次は我が全力を以てして戦うことを約束しよう」

俺「いや別にさ」

敵「だから……それまで死ぬじゃあないぞ。お前を殺すのは、私なのだから……」

俺「……」

敵「では、さらばだ」


28: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/08/07(水) 00:39:46.838 ID:lYMOovok0

俺「……」

お前ら「どうやら厄介な男に気に入られちまったみたいだな、って言うと」

仲間「とんだ迷惑だぜって俺君が言うところだな」

お前ら「でも……?」

仲間「あいつも案外、悪い奴じゃないのかもなって言うところだな」

お前ら「そしてあいつの去った方を一瞥して」

仲間「なんか意味もなく空を見上げる場面だよな」

俺「……」

仲間「やらないのか? 空見上げる奴」

俺「ひーっ! もうあんなのと戦うのは懲り懲りだよーっ!」






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