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営業マン「もっと安くしろ! サイズ小さくしろ! 早く作れ!」技術「……」

2019/09/30 17:02 | その他 | コメント(0)
1: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 01:30:05.954 ID:mezhQ8Yb0

営業マン「では弊社の製品を導入して頂けるということで……」

取引先「いや、その話なんだがね……」

営業マン「は?」

取引先「実はね……他社さんがこれよりもっと安い値段で、ほぼ同じ製品を勧めてきてね」

営業マン「な、なんですって!?」

営業マン「しかし、商談は九割九分進んでたんです! それを今さら……!」

取引先「だったら、この話はそちらに回すしかないねえ」

営業マン「わ、分かりました! もっと安くしてみせます!」


3: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 01:33:42.256 ID:mezhQ8Yb0

営業マン「すみませーん」

社員「ん?」

営業マン「例の製品を担当してる技術の人にお会いしたいんですが」

社員「ああ、あれ……あそこにいるよ」

営業マン「……え」

技術女「……」

営業マン(マジかよ……女かよ。技術部にはほとんど来ないから知らなかった)

営業マン(こりゃあ無理そうだなぁ……)


5: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 01:36:36.842 ID:mezhQ8Yb0

営業マン「はじめまして。今までお会いできなくてすみませんでした」

技術女「ご用件は?」

営業マン「実はですね、例の製品なんですけど……もっと安くしてもらいんですけど」

技術女「安く、とは?」

営業マン「ざっとこのぐらい」

技術女「……」

営業マン「もちろん、無理なお願いってのは分かってますよ? でもね? とりあえず聞いて?」

営業マン「こっちだってそれなりに苦労して話を取ってきたんだし。客先に何度足を運んだことか」

営業マン「この世界“こういう製品がありますよ、値段はこうですよ”だけじゃやってけないのよ」

営業マン「だからなんとか――」

技術女「出来ますよ」

営業マン「そりゃ出来ないってのは分かる! 分かりすぎる! 分かるけど……え!?」


8: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 01:39:40.604 ID:mezhQ8Yb0

営業マン「出来るの!?」

技術女「はい」

営業マン「いよっしゃあああああ!!!」

営業マン「ありがとう、君のおかげで商談は成立だ!」

技術女「頑張って下さい」

営業マン「おう!」


9: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 01:42:24.723 ID:mezhQ8Yb0

営業マン「いかがです!? だいぶ無理いって、勉強させてもらいましたよ」

取引先「うーん……」

営業マン「まだ何か?」

取引先「それなんだがね……他社さんはさらに小型化できるという提案をしてきたのだよ」

営業マン「こ、小型化!?」

取引先「サイズが小さいに越したことないし、このままだとやっぱり他社さんの方が……」

営業マン「お任せ下さい! 何とかしてみせます!」


10: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 01:45:36.268 ID:mezhQ8Yb0

営業マン「あのぉ~」

技術女「なんでしょう」

営業マン「実は先方が小型化を要求してきまして……」

技術女「どのくらいですか?」

営業マン「このくらい……」

技術女「出来ますよ」

営業マン「出来る!?」

技術女「はい」

営業マン「ありがとう! ありがとう! これでこの話は決まったァ!」


13: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 01:48:29.821 ID:mezhQ8Yb0

取引先「どうなったかね?」

営業マン「小型化できました! これが新しい仕様書です!」

取引先「ほう……」

営業マン「これでぜひ弊社の製品を……」

取引先「いや……実は他社さんは最速で一ヶ月で納入できるといってきたんだ」

営業マン「い、一ヶ月!? たったの!?」

取引先「そうなんだよ。こりゃやっぱり他社さんで決まりかなぁ」

営業マン「お待ち下さい! 絶対に納期を縮めてみせます!」


14: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 01:52:25.429 ID:mezhQ8Yb0

営業マン「たびたび失礼します……」

技術女「なんでしょう」

営業マン「もっと早く納入できないかって注文があって……」

技術女「どのくらいですか?」

営業マン「ライバル社は一ヶ月でいけるらしい……。だから、それよりも短く」

技術女「出来ますよ」

営業マン「マジで!?」

営業マン「君の技術力、決して無駄にはしない! 次こそ決めてみせる!」


16: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 01:55:35.379 ID:mezhQ8Yb0

営業マン「いかがです! 値段、サイズ、納期、全て弊社が上です!」

取引先「うむ、よくやってくれた」

取引先「……といいたいところなんだが」

営業マン「え、まだなにか?」

取引先「他社さんはそちらの製品の5倍の性能を出せるといってるんだよ」

営業マン「5倍……!?」

取引先「やはり、性能が高いに越したことはないのでねえ」

営業マン「むむむ……」

営業マン「だったら10倍だァーッ!!!」


20: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 01:58:51.560 ID:mezhQ8Yb0

技術女「性能を10倍にして欲しい?」

営業マン「はい……」

営業マン「ライバルのことを考えると6倍でもいいんだけど、ついでかいこといっちゃって……」

営業マン「いくらなんでもこれは無茶振りかなぁと……思うんですけど……」

技術女「出来ますよ」

営業マン「出来ちゃうの!?」

技術女「はい」

営業マン「よし……もはや勝利は目前だ!」


22: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 02:01:12.982 ID:mezhQ8Yb0

営業マン「10倍に出来ました!」

取引先「ホント!?」

営業マン「はい、もちろん口先だけじゃありませんよ。新しい仕様書です」

取引先「す、すごい……」

取引先「私の要望をことごとく叶えてくれるとは、君のところの技術部は実に優秀なようだ」

営業マン「いやぁ~」

取引先「ところで」

営業マン「?」

取引先「ここまで来たら、いっそどこまで出来るのか興味がないかね?」

営業マン「……ある」


23: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 02:04:26.773 ID:mezhQ8Yb0

営業マン「あります! ありまくります!」

取引先「だよね!?」

取引先「私にもぜひ、その技術者を紹介してくれたまえ!」

営業マン「いいですよ!」

取引先「この製品がどこまでいけるのか試してみたい!」

営業マン「やりましょう!」


24: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 02:08:06.783 ID:mezhQ8Yb0

営業マン「こちらが今回の取引先の方だ」

取引先「どうぞよろしく」

技術女「はじめまして」

取引先「ところで……今回の製品、昭和なレトロな雰囲気にすることは可能かね?」

営業マン(プッ、どんな注文だよ。そんなの出来るわけ……)

技術女「出来ますよ」

二人「出来るの!?」

技術女「はい」


27: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 02:12:08.130 ID:mezhQ8Yb0

取引先「出来ちゃったよ……」

営業マン「じゃあ次は俺から」

技術女「どうぞ」

営業マン「この製品に音楽を奏でさすことは可能? 流行りの音楽とかを最高音質で……」

取引先(おいおい、ふざけすぎだろう。専門外だろうし、絶対怒られる……)

技術女「出来ますよ」

二人「出来ちゃうの!?」

技術女「はい」


30: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 02:15:33.412 ID:mezhQ8Yb0

取引先「だったらこういうのはどうだ?」ゴニョゴニョ…

営業マン「え~、マジっすか~?」ゴニョゴニョ…

技術女「……」

取引先「以前、性能を10倍にしてもらったと思うんだが……」

取引先「性能をさらに100倍にしてもらえないかね?」

営業マン(つまり最初の1000倍ってことじゃないか。絶対不可能――)

技術女「出来ますよ」

取引先「なにいいいいいいい!?」

営業マン「技術革新ってレベルじゃねーぞ!」


31: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 02:18:35.103 ID:mezhQ8Yb0

営業マン「だったら、こういうのはどうだ!」

営業マン「今、AIが流行ってるだろう? AIを搭載して勝手に最適な仕事を……」

技術女「出来ますよ」

営業マン「あっさりと!」



取引先「だったら人を乗せて空を飛ぶようにできる?」

取引先「いや空どころか、いっそ深海や宇宙にも行けるように!」

技術女「出来ますよ」

取引先「バカな……」


32: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 02:22:16.860 ID:mezhQ8Yb0

技術女「出来ますよ」

技術女「出来ますよ」

技術女「出来ますよ」

…………

……

取引先「ど、どうしよう!? なんだか怖くなってきたよ!」

取引先「口だけじゃなく、ちゃんと具体的な仕様やプランを出してくるし!」

営業マン「私もです……。完全にここだけ25世紀ぐらいになってますよ」

取引先「もし、“核ミサイルを搭載してくれ”っていったらどうなるかな?」

営業マン「“出来ますよ”って返される未来しか見えません」

取引先「もし“宇宙を滅ぼせるようにして”なんていったら……」

営業マン「それでもきっと……」


34: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 02:25:25.942 ID:mezhQ8Yb0

取引先「……あの」

営業マン「なんでしょう?」

取引先「やはり高望みはよくないね! 過ぎた欲望は身を滅ぼす! 普通が一番!」

営業マン「おっしゃる通りですね!」

取引先「というわけで……君のところの製品、一番最初の仕様に戻してくれるかな?」

取引先「値段とかサイズも全部!」

営業マン「かしこまりましたァ!」


35: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 02:28:34.890 ID:mezhQ8Yb0

営業マン「あのぉ~」オドオド

技術女「なんでしょう?」

営業マン「大変申し訳ないのですが……大変申し上げにくいのですが……」

技術女「はい」

営業マン「私たちは悪ノリをしすぎていました!」

営業マン「今までいった希望は全部無しにして、一番最初の仕様に戻して頂けないでしょうかぁ!」

技術女「……」

営業マン(お、怒られる……! いや殴られたって文句はいえない……!)

技術女「出来ますよ」

営業マン「ありがとうございまぁす!」


39: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 02:31:17.269 ID:mezhQ8Yb0

課長「大口の契約をまとめてくれたな! ご苦労だった!」

営業マン「いえ、私の力ではありませんよ。技術部の協力があったからこそです」



営業マン(これにて一件落着、といいたいところだが……)

営業マン(あの技術の人には迷惑かけまくっちゃったからな……)

営業マン(菓子折りでも持って、詫びを入れにいくか……)


41: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 02:35:48.653 ID:mezhQ8Yb0

営業マン「こんにちは!」

技術女「ご用件は?」

営業マン「先日はご迷惑をおかけしました。おかげさまで契約を取れました」

技術女「よかったですね」

営業マン「お詫びの印として、これ菓子折りです。最高級のカステラ……」

技術女「これはどうも」ムシャムシャ

営業マン(食うの早っ!)

技術女「別に気にしてませんので」

営業マン「……」

営業マン「で、これだけで済ますのもなんなんで……よかったら今晩お食事でも……」

営業マン「ご一緒……出来ないかなー、なーんて」ハハ…

技術女「出来ますよ」

営業マン「聞いてみるもんだ!」


44: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 02:38:41.422 ID:mezhQ8Yb0

技術女「……」パクパク

技術女「ここのお店、美味しいですね。特にケーキが」

営業マン「営業という仕事柄、色んな情報を集めてますから」

営業マン「と、ところで……」ゴクッ

技術女「なんでしょう?」

営業マン「あそこにホテルがあるでしょう?」

営業マン「これから二人で……あそこでご一緒……出来ませんか?」

技術女「出来ますよ」

営業マン「あんた最高だ!」


45: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/09/29(日) 02:40:31.796 ID:mezhQ8Yb0

……

営業マン「ハァ、ハァ、ハァ……も、もう……ダメ……」

技術女「あら、もう出来ないんですか」

営業マン(夜の技術も一流だった……!)







― 完 ―





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