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花売り娘「花が欲しい? フフッ……ホントに花だけでいいの?」

2019/11/11 23:05 | その他 | コメント(0)
1: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/06(水) 22:57:06.116 ID:Aguy5MDt0

花売り娘「はい、花束」

会社員「ありがとうございます」

花売り娘「誰かに渡すわけ?」

会社員「ええ、上司が本社に栄転するもので」

花売り娘「フフッ……ホントに花だけでいいの?」

会社員「え……?」

花売り娘「ホントはもっと違う花……欲しいんじゃない?」

会社員「いや、あの……あっ、そろそろ会社戻らないと! 仕事あるんで!」タタタッ

花売り娘「……ちっ」


4: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/06(水) 23:01:14.120 ID:Aguy5MDt0

役人「見てたぞ。ああいう純朴そうなのをからかうなよ」

花売り娘「“からかい上手の花売り娘”って呼んでくれる?」

役人「呼ばねえよ」

役人「……それに、そろそろ“娘”と呼ぶには怪しい年齢――」

花売り娘「…………」チクッ

役人「いってえ! バラのトゲで刺すな!」

花売り娘「で、何しにきたの」

役人「黒バラを一輪、もらいたい」

花売り娘「黒バラが欲しい……すなわち“闇の仕事”の依頼というわけね」

役人「口に出すなって。符牒にしてる意味ないじゃん」

花売り娘「どうせ誰も聞いてないって」


5: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/06(水) 23:04:21.742 ID:Aguy5MDt0

役人「この間のテロ組織『ルート(根っこ)』の壊滅は見事だった」

役人「組織の爆発物担当には惜しくも逃げられてしまったが、ま、時間の問題だろう」

花売り娘「――で、今回の仕事は?」

役人「こいつだ」ピラッ

花売り娘「テレビでよく見る政治家ね」

役人「この男、遊ぶ金欲しさに国家機密を海外に流してやがった。すみやかに消して欲しい」

花売り娘「分かったわ」


6: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/06(水) 23:07:19.669 ID:Aguy5MDt0

<キャバクラ>

政治家「ワァッハッハ……」

キャバ嬢「まぁっ、いい飲みっぷり」

政治家「臨時収入があってねえ。ジャンジャン酒を持ってきてくれたまえ」

キャバ嬢「もっちろん! たっぷり楽しんでいって!」

花売り娘「…………」スッ

キャバ嬢「あら、あなた新人? もっとボトル持ってきて!」


8: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/06(水) 23:10:09.447 ID:Aguy5MDt0

政治家「よーし、いいとこ見せてやる!」グビグビッ

キャバ嬢「ステキ~」

政治家「……うっ!」

政治家「ぐぐぐ……」

キャバ嬢「どうしたの?」

政治家「し、心臓が……! う、うぐっ……!」

ドサッ…

キャァァァァ…



花売り娘(私が毒花毒草で調合した猛毒……じっくり味わって地獄に落ちるといいわ)


10: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/06(水) 23:14:27.814 ID:Aguy5MDt0

<路上>

花売り娘「お花いかがですか~、どのお花もキレイですよ~」

DQN「へえ、こんなとこに花売りなんていたんだ」

花売り娘「あら、いらっしゃいませ」

DQN「花を売るってようするによぉ……ヤらせてくれるってこったろ?」

花売り娘(きたっ!)

花売り娘「そうよ……よく分かってるじゃない。お金は持ってるんでしょうね?」

DQN「おう、もちろん!」


11: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/06(水) 23:17:40.165 ID:Aguy5MDt0

花売り娘「じっくり……楽しみましょう? 二人で……」

DQN「…………!」

DQN(なんだこの女……)

DQN「うわっ!」

 ニュルニュルニュル… ニュルニュルニュル… ニュルルルル…

DQN(まるで、紫色の茨が巻きついてくるような……ッ!)

DQN(もし巻きつかれたら……俺は終わっちまうような気がするッ!)

DQN「すいませんでしたぁっ!」タタタタタッ

花売り娘「あっ! ちょっ……タダでもいいから!」


12: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/06(水) 23:21:15.166 ID:Aguy5MDt0

花売り娘「はぁ……」

役人「見てたぞ」

花売り娘「気配には気づいてたわ」

役人「気づいててあんなことしてたのかよ……」

役人「なに焦ってんだ? お前ほどの女なら男には不自由しないだろうに」

役人「今までだって一体何人と寝たんだ? ほら、いってみろ」

花売り娘「…………」

役人「もしかして数えきれないとか?」

花売り娘「…………」

役人「いや、そんな感じじゃないな」

役人「お前、もしかしてまだ処――」

花売り娘「言うなァ!!!」


13: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/06(水) 23:25:07.581 ID:Aguy5MDt0

役人「そうだったのか……。この雰囲気だし、てっきり経験ご豊富かと……」

花売り娘「……ねえ」

役人「ん?」

花売り娘「この際だから、あんたが相手になってよ」

役人「いや、そりゃ無理だ! 俺には妻子もいるし、お前より10歳以上年上だぞ!」

花売り娘「それでもかまわない。このまま枯れた花になりたくないもの」

役人「かまわないって……お前には女としてのプライドがないのか?」

花売り娘「無いッ!」

役人「言い切るなよぉ! こっちまで悲しくなる!」


14: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/06(水) 23:29:08.212 ID:Aguy5MDt0

役人「この話はひとまず終わり、な?」

役人「いずれ誰かいい人紹介してやるから。エリートどころを見繕ってやるよ」

花売り娘「きっとよ」

役人(目がマジじゃねえか……怖いよ)

花売り娘「で、今日は?」

役人「黒バラを一輪、売ってもらいたい」

花売り娘「標的は?」

役人「クスリの売人だ。ただし格闘技をやってたらしく、警官複数人を叩きのめしたこともある」

役人「せいぜい気をつけてくれ」

花売り娘「相手が何者だろうと仕留めるのが私の稼業よ」


15: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/06(水) 23:32:16.179 ID:Aguy5MDt0

<路地裏>

売人「なんだ、女。クスリ売って欲しいってツラじゃねえな」

花売り娘「ええ、ちょっと死んで頂きたいの」

売人「へぇ~、俺が何者か知らねえのか?」トンットンッ

売人「死ぬのはてめえだッ!」ビュオッ

チクッ

売人「痛っ! てめえ、なにしやがる!」

花売り娘「…………」


16: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/06(水) 23:35:04.238 ID:Aguy5MDt0

売人「か、体が……! 動かね……!」ドザッ

売人「ううっ、ぐ、ぐるじ……!」

ガクッ…



花売り娘「覚えときなさい。キレイな薔薇にはトゲがあるのよ」


17: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/06(水) 23:38:08.485 ID:Aguy5MDt0

<花売りの家>

花売り娘「マンドラゴラちゃん、トリカブトちゃん、ベラドンナちゃん、お水あげるわよ」シャー

花売り娘「私が品種改良した毒植物や武器植物もみんな生き生きしてるわ」シャー

花売り娘(殺しの腕はだいぶ上がったけど、おかげで男からは避けられるようになっちゃった)

花売り娘(役人は紹介するだなんていってたけど信用できないし、このままじゃ結婚できない)

TV『先日開催された婚活パーティーに大勢の男女が集まり……』

TV『こちらのカップルは見事にゴールイン……』

花売り娘「婚活か……」

花売り娘「ちょっとやってみようかな」


20: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/06(水) 23:41:58.412 ID:Aguy5MDt0

<結婚相談所>

アドバイザー「では、こちらに相手に求める条件をお書き下さい」

花売り娘「こんなところで」

アドバイザー「“男であればだいたいOK”……す、すごいですね」

花売り娘「稼ぎは十分あるし、贅沢はいってられないの」

アドバイザー「あなたの美貌でこれなら色んな男性と会えますし、きっと――」

花売り娘「なんならあなたでもいいのよ?」

 ニュルニュルニュル… ニュルニュルニュル… ニュルルルル…

アドバイザー「ヒッ!」

アドバイザー「必ずいい人を紹介しますんで! ご勘弁を!」

花売り娘(逃げやがった)


21: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/06(水) 23:44:36.676 ID:Aguy5MDt0

……

エリート「外資系の企業で働いています。年収は1000万を越えています」

花売り娘「まあ、素晴らしい」

エリート「こちらこそ、あなたのような美しい方と巡り合えて嬉しいですよ」

花売り娘「じゃあさっそく今夜……私という花を咲かせて下さらない?」

エリート「ハハ、喜ん――」

エリート「!」

 キシャアアアアアア… グパァァァァァァ…

エリート(な、なんだ!? この人が急に巨大な人喰い植物のように見え――)

エリート「ごめんなさいぃぃぃぃぃ! 急に腹が痛くなってぇぇぇぇぇ!」タタタタタッ

花売り娘「あっ、待って!」


22: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/06(水) 23:47:23.587 ID:Aguy5MDt0

ニート「ニートです……働く気なんてありません……」

花売り娘「全然問題ないわ。私が養ってあげるから、一生ね」

花売り娘「あなたはただ私を愛してくれればいいの。フフッ、こんな簡単なお仕事ないでしょ?」

ニート「本当ですか……嬉しいなぁ……」ニチャア…

 ワサワサワサワサワサ…

ニート「……ん?」

ニート(足元から……毒のツタがどんどん生えてくるような――)

ニート(もし、ここでこの人と一緒になったら、もう一生立ち直れない気がする――)

ニート「あのっ! 心入れ替えてハローワーク行きます!」シャキーンッ

花売り娘「ちょっ、なんでぇ!?」


24: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/06(水) 23:50:36.328 ID:Aguy5MDt0

……

役人「婚活は上手くいってるか?」

花売り娘「どこで情報仕入れたんだか……全然よ。みんな逃げちゃう」

役人「並みの男じゃ、お前を恐れてしまうんだろう。じっくりやることだ」

花売り娘「じっくりやってる暇はないんだけどね。で、今日も黒バラ買いにきたの?」

役人「いや、今日は情報提供だけだ」

役人「新しいテロ組織『フラワー(花)』というのが結成され、小さい事件をいくつか起こしてる」

役人「詳細が割れたら、いずれお前に依頼をすることになるかもしれない」

花売り娘「嫌な組織名……まるで私がボスみたいじゃない」

役人「もし、そうだとしたら……こっちとしては最悪の展開だな」

花売り娘「安心して。私のトゲは、罪のない人傷つけるようには出来てないから」

役人「ああ、分かってるよ」

役人(いい女だと思うんだがなぁ……ま、そこらの男じゃ手に負えないのも事実だ)


25: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/06(水) 23:53:12.189 ID:Aguy5MDt0

……

アドバイザー「今回紹介するのはこの方です」

青年「はじめまして」

花売り娘「はじめまして」

アドバイザー「一度お二人でデートしてみるのはいかがでしょう?」

青年「じゃあ、今度の週末にでも……」

花売り娘「よろしくお願いします」


26: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/06(水) 23:55:24.034 ID:Aguy5MDt0

青年「ここら辺、僕詳しいんですよ! お食事でもしましょうか」

花売り娘「ええ、そうしましょう」

青年「あの店! あの店がおいしいんですよ~」

CLOSED

青年「……あ」

花売り娘「今日はお休みだったみたいね」

青年「す、すみません……! おかしいな、こんなはずじゃ……」

花売り娘(ちょっと頼りないけど……真面目そうでいい人じゃない)


27: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/06(水) 23:59:04.749 ID:Aguy5MDt0

青年「すみません、結局ファーストフードになっちゃって」

花売り娘「いえいえ、私ファーストフード好きだから」

青年「よ、よかった……」

花売り娘「じゃあ、次は――」

青年「…………」ムズッ

花売り娘「?」

青年「ハークション! ハークショ! ハークション!」

花売り娘「どうしたの!?」


29: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 00:03:18.578 ID:gNG050Rg0

青年「あ、いや……僕、ものすごい花粉症で……」

青年「普通の花の花粉にも反応しちゃうほどで……この辺に花はないんですけど……なんでだろ」

花売り娘「ごめんなさい。それきっと私のせいだわ」

青年「え?」

花売り娘「私、花売りをやってて、今も至る所に花を持ってるし」

花売り娘「私自身、だいぶ花粉をまとっちゃってるから……」

青年「! そうだったんですか……ハークショッ!」

花売り娘(あーあ、こりゃ二度目はないわ……)


30: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 00:06:29.749 ID:gNG050Rg0

ところが――

アドバイザー「先方がぜひもう一度お会いしたいと……」

花売り娘「ええっ!?」



青年「どうもこんにちは!」

花売り娘「どうして、また会ってくれたの? 私といると花粉症が……」

青年「僕、花粉症ですけど……花は大好きですから!」

花売り娘「!」

青年「それに、こうしてマスクしてれば大丈夫なんで! 花売りさんさえよければ……」

花売り娘「ありがとう、嬉しいわ」


31: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 00:09:15.970 ID:gNG050Rg0

ワイワイ… ガヤガヤ…

花売り娘「今日はこの通りは混雑してるわね。仕方ないことだけど」

青年「だけど僕……人混みって好きなんですよね」

花売り娘「どうして?」

青年「人が一杯ワイワイやってるって、それだけ平和ってことじゃないですか」

青年「……ってなんかおかしいですかね、僕」

花売り娘「ちょっと変わってるけど……でも嫌いじゃないわよ」

青年「ありがとうございます」


32: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 00:12:37.413 ID:gNG050Rg0

花売り娘「ところで、あなたはなんの仕事をしてるの?」

青年「あ、僕ですか……」

花売り娘「ええ」

青年「…………」

青年「ちょっと……人にはいえない仕事なんです……す、すみません!」

花売り娘「いいのよ! 気にしないで! 詮索しようとしてごめんなさい!」

花売り娘(人にいえない仕事はお互い様だしね)


33: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 00:15:21.118 ID:gNG050Rg0

<花売りの家>

花売り娘(あれから何度かデートを重ねてるけど……)

花売り娘(彼と私の距離は確実に縮まってる気がする……)

花売り娘(彼となら、きっと私……!)

TV『本日爆発事故がまた発生しました』

TV『化学薬品工場で爆発が起こり、十数人が重軽傷を……』

花売り娘「…………」

花売り娘(これ、おそらく役人のいってた新テロ組織の仕業だわ)

花売り娘(黒バラが売れる日も近いかもしれないわね)


35: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 00:19:23.259 ID:gNG050Rg0

そんなある日――

花売り娘「はい、カーネーションです」

花売り娘「ありがとうございましたー」

役人「普通の商売の方も順調のようだな」

花売り娘「あら、いらっしゃい」

役人「今日は……黒いバラを“二輪”売ってもらいたい」

花売り娘「…………」

花売り娘「黒バラ二輪は……“いつもより危険な仕事”という合図ね」

役人「だから口に出すなって」


37: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 00:23:17.591 ID:gNG050Rg0

役人「しかし、冗談抜きで本当に危険な仕事だ」

花売り娘「内容は?」

役人「テロ組織『フラワー』の根城が分かった」

役人「奴ら、郊外の廃ビルに姿を隠していやがった」

役人「しかし、うかつに手を出すと、逃げられ取り返しのつかない事態を招く恐れもある」

役人「たとえば大きい都市に逃げられ、ヤケクソのテロなど起こされたら最悪だ」

役人「そこでお前に白羽の矢が立った。この花を速やかに摘んでもらいたい」

花売り娘「分かったわ」

役人「……それと、個人的には俺はお前に死んで欲しくない」

役人「応援も送るが、くれぐれも自分を大事にしろ。無茶はするな」

花売り娘「フフッ、ありがと。奥さんと仲良くね」


38: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 00:27:19.560 ID:gNG050Rg0

<廃ビル>

ボス「…………」

部下A「も、申し訳ありませんっ!」

ボス「これから本格的にテロを行おうという時に、政府の諜報員に尾行されるとはな……」

部下A「この失態は必ず取り返しますので――」

ボス「もういい、花になれ」ポイッ

部下A「ひっ!」

ドゴォォォォォォン!!!

ボス「うーん、イマイチな咲き具合だな。最後まで役に立たない奴だった」

部下B「容赦ない処刑だ……」

部下C「さすがボス……」


40: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 00:30:52.118 ID:gNG050Rg0

ボス「ここはもう捨てるしかないな。新しい花壇を探そう」

部下B「それにしてもボスは花がお好きですね」

ボス「まぁね。といっても人が爆発で花みたいに咲くところが好きなんだけどね」

ボス「特に人混みを見ると、ああ爆破したいなぁ……って気分になるよ」

ボス「たとえば通勤ラッシュ時の駅を見ると、あそこに僕お手製の爆弾を投げ込んだら」

ボス「一体何十人死ぬのか……それを想像するだけで股間がうずいてしまうよ」

部下B「…………!」ゾッ…

ボス「それに、本物の花はそこまで好きじゃない」

部下B「なぜです?」

ボス「僕ってひどい花粉症なんだよねー。フラワーを名乗る組織のボスが花粉症って、笑えるだろ?」

部下B「ハ、ハハ……」


41: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 00:33:08.610 ID:gNG050Rg0

一方――

花売り娘(ここがテロ組織『フラワー』のアジトね)



見張りA「でさー……」

見張りB「マジかよ?」



花売り娘(毒の花粉を……)サラサラ…



見張りA「うっ……!?」

見張りB「ゲボッ!」



花売り娘(侵入開始!)ダッ


42: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 00:37:27.408 ID:gNG050Rg0

部下C「あっ、お前は!?」

チクッ

部下C「うぐぅ……」ドサッ…



花売り娘(ツタで絞め上げる!)グググッ…

部下D「ぐぐぐ……ぐるじ……!」ガクッ



花売り娘(よく研いだ花びらで……頸動脈を切断!)ザシュッ!

部下E「ぐああっ……!」ドザッ


44: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 00:39:28.968 ID:gNG050Rg0

部下B「ボス、侵入者です!」

ボス「政府が刺客を送り込んできたか。ずいぶんと早いな」

ボス「それで? 死んだ連中はどんなやられ方をしている?」

部下B「まるで植物に殺されたようなやられ方を……」

ボス「そういえば、さっきからやけに鼻がぐずつくな……」グシュッ

ボス「――分かった! この侵入者の正体が!」

部下B「えっ!」

ボス「あの女のことはよく知ってる……大広間で歓迎してやろう」

部下B「分かりました!」

ボス「ああ、それと……お前にこの御守りをやろう。お前は優秀だからな。死なれたら困る」

部下B「ありがとうございます!」


45: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 00:41:21.173 ID:gNG050Rg0

コソッ…

花売り娘「…………」

花売り娘(ビル内の敵はあらかた倒して、残るはあの大きな部屋だけ……)

花売り娘(明らかに罠だけど、そうやって勘ぐらせるための時間稼ぎの可能性もある)

花売り娘(危険を承知で行くしかないわね)

ザッ


46: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 00:44:22.886 ID:gNG050Rg0

<大広間>

部下B「待っていたぞ」

花売り娘「…………」

部下B「お前はこの俺が仕留める!」ダッ

花売り娘「バカね」

花売り娘(バラのトゲで――)サッ

花売り娘「…………」ゾクッ

花売り娘(この男、何か嫌な予感がする!)



ドォォォォォォン!!!


47: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 00:46:50.879 ID:gNG050Rg0

花売り娘「きゃあっ!」ドザァッ

花売り娘(自爆した……!?)



ボス「あー、惜しい惜しい。御守り爆弾作戦失敗。だけどさすが僕の爆弾、ダメージはあったようだね」



花売り娘「あなたは……!」


48: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 00:50:24.471 ID:gNG050Rg0

花売り娘「たしか、テロ組織『ルート』の……!」

ボス「知っててくれて嬉しいね。爆弾作りを担当してた者さ」

花売り娘「あなたがこの組織のボスだったのね」

ボス「せっかく僕の作った爆弾を有効活用してくれていた『ルート』を君に潰された僕は」

ボス「新たに国に不満を持つ連中を集めて自らテロ組織を築き上げた」

ボス「地中に潜る根っこを卒業して、僕は花(フラワー)になったのさ!」

花売り娘「その花のやることが……部下に爆弾仕込んで、自爆させる作戦なんてね……」

ボス「なんとでもいえよ。君の戦い方は知ってたからね。自爆が有効だと思っていた」

ボス「さー、みんな。あの女にトドメを刺すんだ」

ボス「派手に死に花咲かせてくれよ、政府の刺客さん」

ジャキッ ジャキッ ジャキッ

花売り娘「くっ……!」


49: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 00:53:30.639 ID:gNG050Rg0

花売り娘「ちょ、ちょっと待って……」

ボス「ん?」

花売り娘「最後に一つだけお願いがあるんだけど」

ボス「おやおや、命乞いかい?」

花売り娘「命はどうでもいいけど、最後に私と寝てくれない?」

ボス「は?」

花売り娘「お願い! 私未経験のまま死にたくないの! 最後の思い出にどうか私を抱いて!」

花売り娘「なんだったら部下全員に襲わせてもいいから! 丸腰になるから!」

ボス「その手は食わないよ。ハニートラップに決まってる」

花売り娘「ホントなのに!」

ボス「さあ、あの女を撃ち殺せ!」

花売り娘(ああ……私は花を咲かせないまま散るのね……)


51: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 00:57:50.343 ID:gNG050Rg0

ガガガガガガガガガガガガッ!

「ぐあっ!」 「うげえっ!」 「がはっ!」

ボス「!?」

ボス「なんだ、新手か!?」

マスク男「…………」ガガガガガガガガガガッ

「ぎゃあっ!」 「ぐはっ!」 「うげっ!」

ボス「ちいっ!」バッ

花売り娘「え……誰!?」

花売り娘(しかも、すごい腕だわ! 大勢いた部下を次々仕留めてる!)

役人『応援も送るが――』

花売り娘(もしかして、このマスクマンが応援!?)


52: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 01:00:26.358 ID:gNG050Rg0

ボス「くそっ……花女だけに気を取られてた……! まだいやがったのか……!」

ボス「だが……!」



ボゥンッ!!!



マスク男「……自爆!?」

花売り娘「違うわ……あの男はそんなタマじゃない」

花売り娘「もう……逃がさない!」


53: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 01:03:16.846 ID:gNG050Rg0

タッタッタ…

ボス「僕はまだ負けてないぞ……。逃げて、再び新しい組織を……!」

サラサラ…

ボス「…………」ムズッ

ボス「ハークショッ! ……こ、これは!?」

コツ… コツ…

花売り娘「あなたが派手に爆弾使ったおかげで花粉もまき散らしやすいわ」

ボス「!」ビクッ

花売り娘「たとえば体を麻痺させる花粉なんかもね……」

ボス「ヒッ!?」


54: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 01:06:45.450 ID:gNG050Rg0

ボス(まだ爆弾はある! こいつに投げつければ――)

ボス(手足が麻痺して……ッ! 動かな……ッ!)

花売り娘「フフッ……どうやって死に花咲かせるのがお望み?」

花売り娘「毒のトゲで死ぬ? 茨で絞められる? 花びらで頸動脈切断もできるわよ」

ボス「ま、待ってくれ! 命だけは……ッ!」

花売り娘「大サービスでフルコースってのもいいかもねえ……」クスッ

ボス「あ、あああ、あぁぁ……ッ」



…………

……


55: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 01:09:26.114 ID:gNG050Rg0

花売り娘「助かったわ……あなたがいなきゃ私は死んでた」

花売り娘「それにしても応援があなたみたいな凄腕だなんてビックリしたわ」

マスク男「僕もビックリですよ」

花売り娘「?」

マスク男「先にやってきてたのが、あなただったなんて」

花売り娘「私、あなたなんか知らないけど……」

カポッ

青年「僕ですよ、僕!」

花売り娘「あーっ!!!」


58: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 01:12:54.022 ID:gNG050Rg0

花売り娘「あなたの仕事って……」

青年「ええ、対テロ部隊の隊員だったんです」

青年「敵の制圧より射殺を求められる部隊所属なので……黙ってました。すみません」

花売り娘「そういうことだったんだ」

花売り娘「だけど、私の本性があんなんだって知って……幻滅したでしょ?」

青年「いえ、その逆です!」

花売り娘「!」


59: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 01:15:21.866 ID:gNG050Rg0

青年「たった一人でテロ組織に立ち向かう姿……僕は感動しましたし」

青年「なにより本当に美しかった!」

花売り娘「え……」

青年「改めて言います」

青年「どうか僕とお付き合いして下さい!」バッ

花売り娘「……こちらこそ」

青年「ありがとうございますッ!」


60: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 01:18:22.327 ID:gNG050Rg0

花売り娘「……じゃあ、あなたの胸に飛び込んでもいい?」

青年「! ど、どうぞ」

花売り娘(私、やっと……運命の男性に巡り合えたんだわ)

ギュッ…

青年「…………」ムズッ

花売り娘「?」

青年「ハークショッ! ハークショッ! うう……ハークション!」

花売り娘「わっ、私に鼻がっ! ちょっ、わっ、きゃあああっ!」

青年「ず、ずびばぜん……」グシュッ


65: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 02:03:34.171 ID:gNG050Rg0

……

……

役人「まさか、お前たちがすでに知り合ってたとはなぁ」

青年「ええ、結婚相談所で」

花売り娘「ビックリしたでしょ?」

役人「ビックリしたよ」

花売り娘「やっぱり不倫しときゃよかった……と思ったでしょ?」

役人「思わねえよ」


66: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 02:06:11.500 ID:gNG050Rg0

役人「で、さすがにもうベッドインまでいったんだろ?」

花売り娘「それが……ねえ」

青年「いざ本番ってところで、僕がクシャミしまくりでそれどころじゃなくなっちゃって」

役人「オイオイ」

青年「だけど僕、本格的に花粉症を軽減・克服する治療を始めたんです!」

役人「ああ、今はそういう治療もあるらしいな」

青年「そしたら僕……花売り娘さんを思い切り抱き締めてみせます!」

花売り娘「フフッ、思い切り乱れ咲きさせてね」

役人「ハハ、いつになるやら、だな」

役人(だが近いうち、花売りと洟垂らしの最強夫婦が誕生する予感がするよ)







~おわり~


68: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 02:08:36.890 ID:gNG050Rg0

最後PCトラブルで遅れましたが完結です
ありがとうございました


71: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/11/07(木) 02:17:00.235 ID:ItFkICNur


花で戦う花売りってのもいいね





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