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【プリキュア5】ブンビー「来世不動産?」

2019/11/18 21:05 | プリキュア | コメント(0)
1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/14(木) 23:48:37 ID:EGuU3ubg

※このSSは「世にも奇妙な物語」で放送された、バカリズムさん脚本「来世不動産」のパロです。



―――8月、都内病院

ミーン ミーン

のぞみ「ブンビーさん、お見舞いに来たよ♪」

ブンビー「ああ、すまないね…お土産はそっちに置いてくれたまえ…」

のぞみ「ブンビーさん大丈夫?過労で倒れたって聞いたから駆けつけたけど…」

ブンビー「ああ…クライアス社からブンビーカンパニーに戻ったのはいいのだが、逆に今まで以上に部下からこき使われてしまってだな…」

のぞみ「そうなんだ…結構大変なんだね…」

ミーン ミーン

のぞみ「…それにしてもセミの音うるさいなー」

ピシャッ

―――――――――
――――――
―――


2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/14(木) 23:49:30 ID:EGuU3ubg

―――――――――
――――――
―――

ブンビー(…ん?)

………

ブンビー(辺りは緑一面…ここは何処だ…?)

………

ブンビー(あれっ…向こうに何か建物が?)スタスタ

『不 動 産』

ブンビー(…不動産?……とりあえず…入ってみるか…)

ガチャ

ニワトリ「コケコッコー」バタバタバタ

ブンビー「…っ!?」


3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/14(木) 23:50:10 ID:EGuU3ubg

店主「…いらっしゃいませ。」ペコリ

ブンビー「ああ…どうも。」ペコリ

店主「どうぞ、お掛けになってください。」

ブンビー「あの…ここは一体…?」

店主「ああ、『来世不動産』です。」

ブンビー「来世不動産?」

店主「ええ。一つの人生の契約を終えた方に、次に生まれ変わる物件を紹介する場所です。」

ブンビー「…物件?」

店主「まあ要するに、魂が次に宿る体のことです。」

ブンビー「なるほど…」


4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/14(木) 23:50:45 ID:EGuU3ubg

ブンビー「ということは、私はもう、死んだという事でしょうか…?」

店主「ええ…ご存知なかったですか。」

ブンビー「いえ…その…」

店主「実感がわかないわけですね…大丈夫です、皆さんそうおっしゃいますから。」ニコッ

ブンビー「は、はあ…」チラッ

『ジャイアントパンダ:人気物件のため抽選会あり!締切間近! 1,230,000pt』

ブンビー「………。」


5: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/14(木) 23:51:35 ID:EGuU3ubg

―――――――――
――――――
―――

店主「早速ですが…お客様、どのような物件をご希望で?」

ブンビー「えっ?ああ、そうですね…」

店主「分かりますよ…一生モノですからね、皆さん悩まれます。」

ブンビー「そうですね…私は前世が一応怪人でしたが、生まれ変わるなら普通の人間が良いですねえ。」

店主「なるほど…普通の人間をご希望で。」

ブンビー「えっ…人間じゃない場合もあるんですか…?」

店主「ええ、もちろんありますよ。」

店主「特に人間の場合は人気がありますので、ご希望の場合はそれなりに前世での行いが良くないとなかなか難しいんですよ。」

ブンビー「前世での行い…?」


6: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/14(木) 23:52:15 ID:EGuU3ubg

店主「ええ、お客様の前世での行いを足し引きして、人生のトータルポイントを出すんです。それによって選べる来世が決まります。」

ブンビー「なるほど…良く出来てますね…」

店主「こちらのパソコンにですね、お客様の名前と生年月日を入力すると、お客様の前世での行いが全て出てきます。」

ブンビー「…全部ですか?」

店主「ええ、お客様の前世での行いが、ここに全てデータとして記録されているんです。早速お調べいたしますね。」

………

店主「…お待たせしました、こちらです。」

ブンビー「…ほほう。」

店主「こちらのリストには、お客様が生前行なったすべての事柄とその回数が記載されています。」

ブンビー「事柄と回数?」

店主「ええ、お客様が生前おこなった良い行いも悪い行いも普通の行いも、もれなく記録されているんです。例えばこちらの『30,665』という数字、こちらはお客様が生前顔を洗った回数ですね。」

ブンビー「すごいですね…私そんなに顔洗いましたでしょうか…」


7: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/14(木) 23:52:49 ID:EGuU3ubg

ブンビー「あっ、そうだ…この『358』という数字は何ですか?」

店主「あっ、こちらはお客様がポイ捨てをした回数ですね。」

ブンビー「…ポイ捨て?…私そんなにしていましたか?」

店主「ええ、よく新聞や求人誌を公園に置かれていたようですけれども。」

ブンビー「うう…あまり記憶にないんですが…」

店主「まあそういう方は多いですよ。」

ブンビー「因みにこれは…一般的には多い方でしょうか…?」

店主「どうですかねー…これは人によりけりですからね。ただ、マイナスポイントにはなりますね。」

ブンビー「そういう細かいところまでマイナスになるんですね…」


8: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/14(木) 23:53:19 ID:EGuU3ubg

ブンビー「あ、あと、この『279』という数字は…?」

店主「これはざっくり言うと、お客様が生前色々と悪事を働いた回数ですね。」

ブンビー「うっ…!」ギクッ

店主「これはお客様が自主開業する前までの間に集中していますね…これに関してはパルミエ王国妖精の入居者などから、かなり苦情が来てたみたいですね。」

ブンビー「ということは、これも…!」

店主「ええ、マイナスになります。」

ブンビー「やっぱり…」

店主「まあ他にも色々とマイナスになってる行いはありますけど…」

ブンビー「えぇ…」


9: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/14(木) 23:54:15 ID:EGuU3ubg

………

ブンビー「いやー…それにしても私、怪人だったからというのもありますが、たくさん悪い行いをしていたんですね…」

店主「まあ今お見せしたのは悪い行いですが、もちろんいい行いもたくさんしていますよ。」

ブンビー「えっ…?」

店主「例えばこの『1』という数字…これはお客様が石化していた人を助けた回数です。」

ブンビー「石化していた人を助けた回数…ああ、そういえばエターナル辞めた辺りぐらいにそんなことも…!」

店主「これ、なかなか珍しいケースですね…もちろん、これもいい行いとしてプラスになります。」


10: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/14(木) 23:54:48 ID:EGuU3ubg

ブンビー「それにしても、良い行いは覚えているのに、悪い行いって中々覚えていないものなんですね…」

店主「まあ、気が付かないうちに、迷惑をかけたり人を気付つけたりすることは、人間の入居者の方でも、そう珍しいことではありませんよ。」

店主「人間という物件自体、建物に例えると高層マンションのようなものですから、どうしても近隣の建物から苦情が来ることは避けられないようなものですね。」

ブンビー「なるほど…」

店主「それでですね、お客様のトータルポイントなんですが…」

ブンビー「はい……!」ゴクリ

店主「…82,000ポイントですね。」

ブンビー「それは…多い方なんですか…?」

店主「…結構少ないですね。」

ブンビー「そうですか…」


11: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/14(木) 23:55:22 ID:EGuU3ubg

ブンビー「それで、私にはどのような物件が…?」

店主「そうですね…まあ普通の人間もなくはないんですが、あまり条件のいい物件は残ってないみたいですね。」

店主「あと人間は審査が厳しいですから、それだったら条件のいい他の物件にした方が良いかもしれません。」

店主「例えば…犬とか如何でしょうか?」

ブンビー「…犬?」

店主「犬でしたら、それなりに条件のいい物件を選べますよ…例えば土佐犬とか。」

ブンビー「土佐犬ですか…」

店主「ええ、闘犬でも有名ですね、横綱になれますよ。」

ブンビー「うーん…私、生前結構醜い争いを繰り返してきたので、ちょっと…」


12: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/14(木) 23:56:02 ID:EGuU3ubg

ブンビー「出来れば、もっとのんびりした動物とかがいいですね…あとは寿命が長かったりとか…」

店主「なるほど…でしたらこちらは如何でしょうか?」

ブンビー「…ミル貝!?」

店主「ええ、最低でも160年ぐらいは生きるみたいですよ。のんびりとしていますし。」

ブンビー「でも、ミル貝ですよね…具体的な生活とかは…?」

店主「どうでしょうねー…まあ基本的には砂の中でじっとしているんじゃないでしょうかねー」

ブンビー「うーん…ただじっと160年ですか…もう少し他にないでしょうか…?」

店主「ミル貝駄目ですか?」

ブンビー「ええ、そこまで長生きじゃなくてもいいので…あっ、例えばあの張り紙にあったパンダとか…!」

店主「いやー、お客様のポイントだと全然足りないですね…一応絶滅危惧種指定物件ではあるんですけど。」


13: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/14(木) 23:56:40 ID:EGuU3ubg

店主「でしたら…こちらはどうでしょうか?北海道の乳牛です。」

ブンビー「…乳牛?」

店主「ええ、のんびりとした生活を送りたい方にはお勧めできますよ。」

ブンビー「…でも、牛ですよね?」

店主「まあ環境は整っていますし、前世みたいに人間関係で悩まされることも、仕事に追われることもありません。」

店主「強いて挙げるなら、定期的に乳を絞られるくらいですね。」

ブンビー「………なるほど。」

店主「もしよろしければ、内見していかれますか?」

ブンビー「…内見なんてできるんですか?」

店主「もちろん、不動産屋ですから。」


14: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/14(木) 23:57:11 ID:EGuU3ubg

―――牧場。

乳牛「……。」モ-


店主「いかがですか、牛?」

ブンビー「いや…いかがですかって言われても…これだけでは何とも…」

店主「…お気に召さないですか?」

ブンビー「というより…内見っていうから、少しだけ牛を体験するのかと思っていたんですが…」

ブンビー「これただ牛を見に来ただけでは…」

店主「でもこうやって環境は見ることは出来ますし、このように好きな時間に好きなだけ牧草を食べることが出来ますよ。」

ブンビー「うーん…でも今は牛じゃないから、草を食べることについての魅力がよく分からないですねえ…」

店主「そうですか…」


15: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/14(木) 23:57:47 ID:EGuU3ubg

ブンビー「……。」ゴクゴク

店主「…いかがですか?搾りたての牛乳。」

ブンビー「ええ、美味しいです。でもこれ、牛になったら飲めませんよね…?」

店主「…まあ、出す側ですね。」

ブンビー「でもこれ、判断基準にはならないのでは…?」

店主「うーん、要するに牛になったらこれだけおいしい牛乳が毎日出せるということですね。」

ブンビー「うーん、そう言われても…」

店主「お気に召しませんか…」

店主「…あっ、そうだ。この近くにもう1件お勧めの物件があるんですけど、もし良かったら行ってみませんか?」


16: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/14(木) 23:58:24 ID:EGuU3ubg

―――港。

ブンビー「………。」モグモグ

店主「…いかがですか?」

ブンビー「えっ…まあ…美味しいですね…前世でもこんなにおいしいもの食べなかったので…」

店主「ですよね、太平洋の伊勢海老、身がぷりぷりで絶品なんです。」

ブンビー「いや、これ伊勢海老の内見ですよね?物件食べたらまずいのでは…」

ブンビー「というよりこれ、ただのグルメ旅行ですよね?」

店主「…まあ、これくらい美味しくなれるってことです。」

ブンビー「………。」


17: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/14(木) 23:59:05 ID:EGuU3ubg

―――――――――
――――――
―――

店主「…お気に召しませんでしたか。」

ブンビー「ええ…前世のこともありましたし、一生他人に飼われるのはちょっと…」

ブンビー「…あと、伊勢海老は論外ですね。」

店主「ということは、もっと自由な物件が良いということですね…」


店主「…あっ、そうだ。セミなんか如何ですか?」

ブンビー「…セミですか?」

店主「ええ、今意外と人気があるんです。」

ブンビー「セミがですか?」


18: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/14(木) 23:59:58 ID:EGuU3ubg

店主「ええ、例えばセミは地中で7年間過ごして、地上で1週間生きると言われていますよね。」

ブンビー「ええ。」

店主「…実はこの1週間が、もう天国なんですよ。」

ブンビー「…天国?」

店主「ええ、とにかくこの1週間がとてつもなく気持ちいいんです。例えるとすると、その快楽は人間が夜の営みで感じる気持ち良さの、およそ100倍です。」

ブンビー「…100倍!?」

ブンビー「…もう少し、詳しく聞かせてくれますか…!?」


19: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/15(金) 00:00:46 ID:kVgayAkE

店主「はい、人間における快楽と、セミのそれとは、もう比べ物になりません。しかもそれが1週間続くんです。」

ブンビー「凄いですね…!」

店主「ほら、セミの鳴き声って凄いと思うんですが、あれって実は鳴き声というよりも、どちらかというと、快楽からくる絶叫みたいなものなんです。」

ブンビー「そうだったんですね…!」

店主「如何でしょうか?セミは是非ともお勧めですよ。」

店主「ここで無理して人間に入居するよりも、とりあえずセミに入居しておいて、契約期限を終えたらまた気に入りそうな人間の条件を探すのも手かもしれませんね。」

店主「それに、セミは人間と違って悪いことをする機会がないので、ポイントが貯まりやすいんです。」

ブンビー「なるほど…!」

店主「だから、そこでしっかりとポイントを貯めておいて、来世へと託すのも有りだと思います。」

ブンビー「………!」


20: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/15(金) 00:01:20 ID:kVgayAkE

―――――――――
――――――
―――

ブンビー「あの…色々とありがとうございました…!」

店主「とんでも御座いません…どうぞ、お気をつけて。」

ブンビー「はい…!」

店主「行ってらっしゃいませ。」ペコリ

ブンビー「はい、行ってきます…!」

ガチャ


21: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/15(金) 00:01:54 ID:kVgayAkE

―――――――――
――――――
―――

ブンビー(人間、いや、怪人としての人生を終えたのち、私はあるアブラゼミの長男として生まれた。)

ブンビー(明けても暮れても真っ暗な土の中で7年間過ごしてきたが、セミなので特にストレスは感じなかった。)

ブンビー(暇とか退屈という概念が無いので、苦にならないのだ…!)

………

ブンビー(そして今日、遂に私は地上に出た…!)

ブンビー(今世において、生まれて初めて浴びる日の光、初めて浴びる風、始めてみる景色―――)

ブンビー(私は、初めて生きることの素晴らしさを実感した…!)


22: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/15(金) 00:02:38 ID:kVgayAkE

ブンビー「うおおおおおおおおおおおお!!!ひゃっほー!!!こりゃ気持ちいい!!!」ブーン

ブンビー「セミ最高!!!!セミに生まれてよかった!!!!!!」ブーン

ブンビー「……ん、あの2人は…!?」ブーン


小々田「のぞみ…キスしようか…!」

のぞみ「うん…///」


ブンビー「おーい!次に生まれ変わるならセミが良いですよー!!!」ミーン

ブンビー「絶対セミが良いですよー!!!おーい!聞こえますかー!!!」ミーン

ブンビー「セミ最高!!!セミ最高!!!セミ最高!!!セミ最高!!!」ミーン


のぞみ「…なんかうるさいわねー」

ピシャッ

ブンビー「あ」


END


23: 以下、名無しが深夜にお送りします 2019/11/15(金) 00:03:42 ID:kVgayAkE

以上で終わりです。
来世不動産、面白いので見たことない方は是非ご覧になってほしいです。
それでは完結報告書いてきます。





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