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的場梨沙「アタシも海に行きたい……」 二宮飛鳥「暑いからね」

1: ◆C2VTzcV58A 2016/08/07(日) 23:15:17.61 ID:GRys+UDlO

梨沙「暑い」

飛鳥「暑いね……」

梨沙「エアコンの温度、下げられないの?」

飛鳥「集中管理」

梨沙「なにそれ」

飛鳥「早い話が、こちらでは調整できないということさ」

梨沙「はぁ〜……」

飛鳥「ふう……」


2: ◆C2VTzcV58A 2016/08/07(日) 23:16:12.43 ID:GRys+UDlO

梨沙「暑いならエクステ外したら?」

飛鳥「ボクのこだわりに反する」

飛鳥「たとえ大自然に比べて矮小な存在だったとしても、ささやかな自己主張くらいは許される。キミもそう思うだろう」

梨沙「アンタ、よくそれだけ大げさに言えるわね……」

飛鳥「フッ」

梨沙「別に褒めてないわよ」

飛鳥「理解っているさ。ただ」

梨沙「ただ?」

飛鳥「大げさに言ったほうが、やる気が出るだろう」

梨沙「……ちょっとわかるかも」


3: ◆C2VTzcV58A 2016/08/07(日) 23:17:14.10 ID:GRys+UDlO

梨沙「アタシも真似しようかしら」

飛鳥「キミもやるかい? セカイへ爪痕を残すための」

梨沙「違うわよ」

梨沙「アタシにとって大事なのは、なんと言ってもパパ!」

梨沙「だからパパのために暑さを我慢するわ!」

飛鳥「暑さを耐えることと、キミのパパがどうつながるんだい」

梨沙「………」

飛鳥「考えていなかったか」

梨沙「そ、そんなことないし! すべての道はパパに通ずるだけだし!」

飛鳥「キミのパパはかつてのローマと同格か……」

梨沙「セニョリータ!」

飛鳥「それはスペイン語だ」


4: ◆C2VTzcV58A 2016/08/07(日) 23:17:40.75 ID:GRys+UDlO

梨沙「あーあ。アタシ達が事務所で苦しんでる間に、プロデューサーとハートさんは海でバカンスでしょ? ズルい!」

飛鳥「バカンスではなく、撮影の仕事だけどね」

梨沙「どうせ自由時間があるんだから同じよ。昨日のハートさんの荷物見たでしょ」

飛鳥「水鉄砲やらイルカの浮き輪やら、仕事に必要ないものでぎっしりだったね」

梨沙「プロデューサーと二人きりになれるからはしゃいでたのよ、絶対」

飛鳥「Tulip歌ってたからね」


心『好きっ好きっ好きーすっ☆』


梨沙「歌詞間違ってたけど」


5: ◆C2VTzcV58A 2016/08/07(日) 23:18:39.80 ID:GRys+UDlO

梨沙「はあ。なんか、海でいちゃついてるふたりを想像したら余計暑くなってきたわ」

飛鳥「二つの意味で?」

梨沙「そう」

梨沙「アタシもパパとバカンスしたいな〜!」

飛鳥「ふふっ……」


梨沙「飛鳥。そこの机の上のうちわとって」

飛鳥「うちわ? ああ、これか」

梨沙「そう、それ」

飛鳥「はい、とったよ」

梨沙「じゃあ、それ使ってアタシをあおいで」

飛鳥「……自分で扇ぐという選択肢は?」

梨沙「手が疲れるからヤダ」

飛鳥「………」

飛鳥「やれやれ。仕方ないな」スクッ

飛鳥「一応、ボクの方が年上だからね」スタッ

梨沙「………」

梨沙「ねえ、年上の飛鳥」

飛鳥「なんだい。きちんと扇いであげているだろう」

梨沙「そう、そうね。確かに扇いでる」

梨沙「それはいいんだけど。なんで今、自然な動きで扇風機の真正面を占拠したのかしら」

飛鳥「………」

飛鳥「特に意味はない」

梨沙「ないわけないでしょ!」


6: ◆C2VTzcV58A 2016/08/07(日) 23:19:57.89 ID:GRys+UDlO

梨沙「大人げないわよっ」

飛鳥「オトナの仮面を被るのは、まだ早いんだ」

梨沙「ぐぬぬ……そこアタシの席っ!」グイッ

飛鳥「断る」フンッ

梨沙「ふんぬ!」グイグイ

飛鳥「………!!」グイグイ

梨沙「この……!!」


ガチャリ

仁奈「ただいま戻りやがりましたー……今日は暑いでごぜーますな」

飛鳥「………」

梨沙「………」

仁奈「? ふたりとも、どうかしやがりましたか?」


梨沙「仁奈。扇風機使っていいわよ」

飛鳥「ボク達は十分涼んだから」

仁奈「え? いいでごぜーますか?」

梨沙「いいわ」

仁奈「ありがとうごぜーます!」

ぶいいいん

仁奈「涼しいですよー」


7: ◆C2VTzcV58A 2016/08/07(日) 23:22:33.43 ID:GRys+UDlO

梨沙「アンタ、さっきまであれだけ必死だったのにいいの?」

飛鳥「より扇風機が必要な人間に譲っただけさ」

飛鳥「キミこそ、いいのかい」

梨沙「アタシはオトナだからいいのよ」

飛鳥「………」

梨沙「なによーその目はー」

飛鳥「別に。ただボクは」



仁奈「やっぱりみんなで涼しくなるですよ!」グイグイ

梨沙「あ、ちょっと仁奈!?」

仁奈「こうやって首を振るようにすれば……ほら! 梨沙おねーさんも飛鳥おねーさんも涼しいですよ!」

飛鳥「仁奈……」

仁奈「えへへ」

飛鳥「……そうだな。意地を張る必要もないか」

梨沙「扇風機、3人占めね!」

仁奈「3人占めでやがります!」

飛鳥「梨沙。どうやら一本とられたらしい」

梨沙「そうね。今回は仁奈の勝ち」

梨沙「アタシ、暑さでイライラしてたわ」

飛鳥「ボクも」

梨沙「ほら、うちわ貸して。お返しで扇ぐから」

飛鳥「あぁ」

梨沙「アタシ扇ぐのうまいんだから。いつもパパに褒められてるし!」

飛鳥「それは楽しみだ。仁奈もそう思うだろう?」

仁奈「うん!」

梨沙「よーし……って、仁奈も扇ぐの!?」

飛鳥「ふふっ」


8: ◆C2VTzcV58A 2016/08/07(日) 23:23:01.58 ID:GRys+UDlO

仁奈「Pとはぁとおねーさん、いつ帰ってくるです?」

飛鳥「明日の夕方ごろかな」

仁奈「明日……」

梨沙「おみやげ買ってきてもらわないとね!」

仁奈「おみやげ! ほしーですよ!」

梨沙「なにがいいかしら……」

仁奈「お菓子!」

梨沙「食べ物かあ。それもいいけど、形に残るものも魅力的ね」

梨沙「たとえば、宝石とか!」

飛鳥「せめてストラップくらいにとどめないと、Pは明日から断食することになるよ」

梨沙「それもそうね」

仁奈「ごはんが食べられないのはつれーです……」

梨沙「よし! 仁奈、おみやげ何にするか、今から相談して決めましょ!」

仁奈「おーっ!」

梨沙「飛鳥はどうする?」

飛鳥「ボクは、Pと心さんのセンスを信じることにするよ」


9: ◆C2VTzcV58A 2016/08/07(日) 23:24:09.60 ID:GRys+UDlO

飛鳥「………」←本を読んでいる


梨沙「だから、レディーにふさわしいおみやげっていうのは――」

仁奈「仁奈はおいしいものが――」


飛鳥「………」ペラッ


梨沙「そういえば仁奈、今日は着ぐるみ着てないのね」

仁奈「ねっちゅーしょーになっちまうですよ」

梨沙「確かに」


飛鳥「………」ペラッ


梨沙「決まった!」

仁奈「でごぜーます!」

飛鳥「やっと決まったのか。短編集のひとつを読み終わるくらい時が経っているよ」

飛鳥「それで、なにを頼むの?」

梨沙「なんかセクシーな形したチョコレート!」

仁奈「おいしいやつ!」

飛鳥「……Pと心さんが頭を抱えそうなリクエストだね」


10: ◆C2VTzcV58A 2016/08/07(日) 23:27:02.12 ID:GRys+UDlO

梨沙「あとは、これをプロデューサーに伝えるだけね!」

梨沙「飛鳥、ケータイ貸して。アタシ持ってないから」

飛鳥「悪いけれど、ちょうどタイミング悪く充電中だ」

梨沙「ええー? じゃあ仁奈は?」

仁奈「今日はうっかり家に忘れてきちゃったですよ……」シュン

梨沙「あちゃー」


ちひろ「携帯なら、私の物を貸しましょうか?」

梨沙「え、いいの?」

ちひろ「仕事用とプライベート用、2つ持っているので。プライベート用のほうなら、使っていいですよ」

梨沙「ありがと! さすがはちひろね!」

ちひろ「ただし」

仁奈「ただし?」

ちひろ「通話以外、いろいろ見ちゃダメですからね?」

梨沙「もともと見る気はないけど……見られたら恥ずかしいものとか入ってるの?」

ちひろ「そ、そういうわけじゃありません。はい、もちろん」

飛鳥「………」ジーー

仁奈「じーーー」

ちひろ「おっほん! とにかく、見ちゃダメです! 貸してあげますから!」


11: ◆C2VTzcV58A 2016/08/07(日) 23:27:51.55 ID:GRys+UDlO

梨沙「さて、じゃあプロデューサーに電話するわよ」

仁奈「ちひろおねーさんのお話、気になるですよ」

飛鳥「誰にだって、不可侵の領域……見られたくないものはある。無粋な詮索……ええと、つまりは探してはいけないということさ」

仁奈「わかったですよ!」

梨沙「………あれ?」

飛鳥「どうかしたのかい」

梨沙「電波の届かないところにいるか、電源を切ってます、だって」

仁奈「P、出ないですか」

飛鳥「少し間をおいてかけ直してみればいい」

梨沙「そうね」



10分後


梨沙「………」

梨沙「出ない」

飛鳥「電源を切っているのかもしれないね」

梨沙「こうなったら、出るまでかけまくってやるわ!」

梨沙「5分おきくらいでいくわよ!」


12: ◆C2VTzcV58A 2016/08/07(日) 23:28:28.36 ID:GRys+UDlO

その後


梨沙「1時間も出ないなんて……なにやってんのよ二人とも!」プンプン

仁奈「なにやってやがるですかー!」←とりあえず合わせて楽しんでいる

飛鳥「………」

飛鳥(ふと、気づいた)

飛鳥(梨沙が使っているのはちひろさんの携帯。つまり、Pが次に携帯を確認したとき――)





同時刻


P「」

心「う……うわぁ……! ちひろさんからものすごい数の不在着信が……!」

心「はぁとに付き合って遊ぶために、プロデューサーが携帯の電源を切ってくれた結果が……これ……」

P「」

心「この着歴絶対ヤバいやつ……はぁともフォローすっからはよ電話しなって……」





飛鳥(――というような事態に思われているのではないだろうか)

梨沙「もっかい! もっかい電話する!」

仁奈「電話しやがりますよーー!!」

飛鳥「………」


飛鳥「まあ、なるようになるさ」フッ


おしまい


13: ◆C2VTzcV58A 2016/08/07(日) 23:31:31.34 ID:GRys+UDlO

おわりです。お付き合いいただきありがとうございます。
なんとなく劇場ネタ入れてみました

シンデレラガールズ劇場

シリーズ前作:的場梨沙「父の日のプレゼントはアタシ!」
その他過去作
モバP「庶民派よしのん」
依田芳乃「趣味は石川集めでしてー」

などもよろしくお願いします


14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/08/07(日) 23:33:49.70 ID:/UcbqowVo

うまく繋がったな
おつ


16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/08/08(月) 07:45:06.69 ID:z8tgGugf0

同じ人から不在着信がいくつもあるとビビるよな
まして相手がちひろさんとか……



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