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貴音「『かなさんど』が欲しいのです」

1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/09(土) 02:06:56.99 ID:ocPA8r9C0

【ある日、事務所】

テレビ『沖縄では――「かなさんどー」という――』

小鳥「かなさんどー、か……いいなぁ……」

貴音「小鳥嬢、何を見ているのですか?」

小鳥「あ、貴音ちゃん。今ね、沖縄特集やってるのよ」

貴音「沖縄ですか。響の出身地ですね」

小鳥「ええ。海も綺麗だし、いつか行ってみたいわね」

貴音「そうですね。ところで、『かなさんど』がどうとか聞こえましたが――」

貴音「貰うと嬉しいような物なのですか?」

小鳥「貰う……?まあ、凄く嬉しいものだと思うけど……」

貴音「ふむ……そうですか」

ガチャッ

P「ただいま戻りました」

小鳥「おかえりなさい、プロデューサーさん。またすぐに出るんですか?」

P「ええ。時間がありませんから」

P「貴音。準備はできてるか?」

貴音「はい」

P「よし。では、行ってきます」

小鳥「はい。行ってらっしゃい」


2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:08:54.11 ID:ocPA8r9C0

【移動後、車内】

P「音無さんと何か話してたみたいだな。邪魔したか?」

貴音「いえ、お気になさらず。時間も迫っておりましたし」

P「そうか。ありがとう」

貴音「あの、プロデューサー。一つお尋ねしたい事が」

P「何だ?」

貴音「『かなさんど』なる物をご存知ですか?」

P「……いや、知らないな。すまない」

貴音「そうですか……」

P「何か大切な事なのか?」

貴音「その……先程、小鳥嬢と『かなさんど』について話しておりまして」

P「ふむ」

貴音「小鳥嬢曰く『貰うと凄く嬉しい物である』と……」

P「成程な。それで欲しくなったという訳か」

貴音「はい。沖縄の食べ物だと思うのですが……どうにも手掛かりに乏しく……」

貴音「プロデューサー、何か妙案はございませんか?」

P「んー……妙案かどうかは分からないけど、響に頼めばいいんじゃないか?」

貴音「響ですか?」

P「ああ。響って沖縄出身だし、料理も得意みたいだしさ」

P「きっと、貴音が頼めばすぐにしてくれると思うぞ」

貴音「そうですね……ご助言、感謝いたします」

P「どういたしまして……さて、着いたぞ。頑張ってこい」

貴音「はいっ!」


3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:09:21.75 ID:ocPA8r9C0

【後日、事務所】

響「ふんふんふ~ん♪」

貴音「響、少しよろしいですか?」

響「ん?どうしたの、貴音?」

貴音「実は、折り入って頼みがあるのです」

響「何?」

貴音「その……『かなさんど』が欲しいのです」

響「……は?」

貴音「どうか、わたくしに『かなさんど』を――」

響「ちょ、ちょっと待って!」

貴音「はい?」

響「え?本気で?本気で言ってるの?」

貴音「冗談に見えますか?」

響「うっ……全然見えないぞ……」


4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:09:48.79 ID:ocPA8r9C0

貴音「わたくしは真剣に『かなさんど』が欲しいのです」

響「えっと……あの……貴音?」

貴音「何ですか?」

響「貴音が本気なのは分かったぞ……でも――」

響「自分と貴音は女の子同士でしょ?だから……そういうのは駄目なんだ」

貴音「なんと!?まさかそのような事が……」

響「いや、驚くところじゃないよね?一般常識だよね?」

貴音「そうだったのですか……しかし、そこを何とかして頂けませんか?」


5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:10:31.23 ID:ocPA8r9C0

響「うーん……まあ、あげるかどうかは置いといて」

貴音「はい」

響「こういうのは段階が必要だと思うんだ」

貴音「段階……ですか?」

響「うん。最低でも……1年ぐらい?」

貴音「1年!?そんなに時間が掛かるものなのですか!?」

響「え?1年ぐらい普通じゃないか?」

貴音「はぁ……」

響「だって、長い時は5年とか6年とかもあるって聞くぞ」

貴音「そうなのですか……わたくしはてっきり、10分ぐらいで済むものかと思っておりました」

響「10分!?」

貴音「何かおかしいですか?」

響「いや……確かに貴音ならできるかもしれないけど、それは流石に……」

響「あのさ。貴音はもっと自分を大切にした方がいいと思うぞ?」

貴音「はぁ……ありがとうございます?」


6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:11:00.49 ID:ocPA8r9C0

響「とにかく、そんなに簡単にあげられるものじゃないんだ。分かった?」

貴音「ふむ……『かなさんど』とは、かくも奥深いものだったのですね」

貴音「しかし、わたくしは今すぐに欲しいのです……いけませんか?」

響「うぐっ……う、上目遣いしても駄目だぞ!」

貴音「そこを何とか!何とかお願いします!」

響「そう言われても……ねぇ、本当に自分じゃないと駄目なの?」

貴音「と、言いますと?」

響「だからさ。その辺の人……例えば、プロデューサーとかにお願いすれば――」

貴音「プロデューサーに相談しましたところ、『響に頼め』と助言を頂きましたが」

響「何で!?」

貴音「『何で』と言われましても……わたくしも響以外には考えられませんし……」

響「……そんなに自分がいいのか?」

貴音「ええ。響でなければ駄目なのです」

響「そうか……それはその……ありがとう?」

貴音「どういたしまして……?」


7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:11:28.26 ID:ocPA8r9C0

響「うーん……結局、貴音の意思は変わらないんだよね?」

貴音「はい」

響「じゃあ、その……妥協案というか、次善の策というか――」

響「自分も心の準備ができないと、その……難しいから……ね?」

貴音「はぁ……」

響「だから、その……貴音にも協力して欲しいんだけど……駄目かな?」

貴音「響がそれでいいと言うのなら、わたくしは構いませんよ」

響「そっか……ありがと」

貴音「して、わたくしは何をすればよいのでしょう?」

響「えっと……どうしよう?」

貴音「わたくしに訊かれても困るのですが」

響「だって、自分もこういうの初めてだし……正直よく分かんないって言うか……」

貴音「ふむ……」


8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:12:34.47 ID:ocPA8r9C0

響「逆にさ。貴音は何かやりたい事ってあるのか?」

貴音「わたくしですか?」

響「何でも……は駄目だけど、やりたい事があるなら――」

貴音「そうですね……では、味見で構いませんか?」

響「味見!?貴音はそんな軽い気持ちだったのか!?」

貴音「はて?何かおかしかったでしょうか?」

響「いや、おかしいでしょ!それとも何!?貴音はいつも味見してるのか!?」

貴音「ええ……こう、ひょいっと――」

響「ひょいっと!?そういうの疎いんじゃなかったの!?」

貴音「疎い……?何の事ですか?」

響「何の事って……あ、味見なんて不純だぞ!」

貴音「響の言い分ももっともです。やめなければと思ってはいるのですが――」

貴音「どうにもつまみ食いの衝動が押さえられず……先日は春香に怒られてしまいました」

響「春香ああぁぁぁ!?」

貴音「真、甘露でした」

響「ちょっと待って!友達の感想とか聞きたくないんだけど!?」


9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:13:25.21 ID:ocPA8r9C0

貴音「無論、響の物も楽しみにしていますよ?」

響「うぇっ!?えっと、その……は、恥ずかしいぞ……」

貴音「そう畏まる必要はありません。もっと自信を持ってください」

響「自信を持てって……自分、そういうの分からないし……」

貴音「そうなのですか?春香は自信満々でしたが」

響「はい?」

貴音「何を驚いているのですか?春香からは何度も貰っているではありませんか」

響「え?本当に?冗談とかじゃなくて?」

貴音「冗談ではありませんよ。ほら、いつも言っているでしょう?『食べてください』と」

響「ああぁぁぁ……春香のイメージが……あの明るい春香がそんなのって……」

貴音「まあ……響の言う通り、少し控える事にいたしましょう」

響「そうするといいぞ……あんまり頻繁にすると、春香も大変だろうし……」

響「あっ!これはあくまで想像だからな!?自分はそういうの知らないし!」

貴音「いえ、響の心配も分かります。ここ最近は機会が多く、春香も『ちょっと疲れる』と言っていました」

響「だからリアルな話はやめて!」


10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:14:14.50 ID:ocPA8r9C0

響「あのさ、貴音。自分が言うのも何だけど、そういうのはもっと時間を掛けるべきだと思うんだ」

響「だから、その……そんな軽い気持ちでするのは、駄目なんじゃないかなって」

貴音「しかし、手間を掛ければいいという訳でもないでしょう?」

響「手間!?貴音は面倒臭いとか思ってるのか!?」

貴音「わたくしとて、たまには面倒に思う事もありますよ」

響「そうなのか……それはその……春香にも?」

貴音「いえ。春香の場合、準備は全て彼女がしてくださいますので――」

貴音「わたくしは頂くだけですね」

響「爛れてるぞ!」

貴音「あの……別に怪我はしていないのですが」

響「そりゃ貴音はしてないよ!?してるのは春香!」

響「もう犬に噛まれた云々ってレベルじゃなくなってきたぞ……」

貴音「犬が噛むのは遊びみたいなものでは?」

響「遊びなの!?自分、そんなの絶対に嫌だからね!?」

貴音「はぁ……分かりました」


11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:15:09.79 ID:ocPA8r9C0

響「この際だから確認しとくけどさ」

貴音「何でしょうか」

響「……春香だけなの?」

貴音「と言うと?」

響「だからさ。貴音が貰ったのは、その……春香だけなのかなって……」

貴音「いえ、美希からもですね」

響「美希もなの!?」

貴音「何か驚く事が?」

響「いや……もう春香で慣れたけどさ……でも、そうか……美希もなのか……」

響「……参考までに訊きたいんだけど、美希ってどうなの?」

貴音「どう、とは?」

響「その……美希もすぐなの?」

貴音「そうですね……美希は守りが堅いと言いますか――」

貴音「すんなりくれる事は少ないですね」

響「そうなんだ……美希って意外としっかりしてるんだな……」


12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:15:54.92 ID:ocPA8r9C0

貴音「しかしですね」

響「ん?」

貴音「わたくしが『欲しい』と言うと、渋々ながらくれるのです」

響「美希いいぃぃぃ!押しに弱いにも程があるぞ!?」

貴音「とはいえ、やはり抵抗があるのでしょうね」

貴音「頂く時には、美希はいつも涙目になってしまうのです」

響「でも、結局は貰うんだよね?」

貴音「当然です」

響「鬼畜すぎるぞ……」

貴音「それにしても、あれは真に美味でした……」

貴音「柔らかなようでいて、絶妙な弾力が素晴らしく――」

響「だから生々しい話はやめてってば!」

貴音「はぁ……響が嫌と言うのならやめますが」


13: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:16:28.38 ID:ocPA8r9C0

響「あのさ。一応はっきりさせておきたいんだけど」

貴音「何をです?」

響「……本当に自分がいいの?春香とか美希も居るんでしょ?」

貴音「心配ありませんよ。今は響が適任なのです」

響「今は!?じゃあ、終わったら……その、どうするの?」

貴音「仕事に行きますが?」

響「ねぇ何なの!?自分は貴音の何なの!?」

貴音「落ち着いてください」

響「落ち着ける訳ないでしょ!?自分は真剣なのに、貴音はそんな軽い気持ちだったなんて……」

響「うぅ……どうせすぐに飽きちゃうんだ……そしたら捨てられるんだ……」

貴音「響」

響「ぐすっ……何?」

貴音「わたくしは決して捨てたりしません」

響「……本当?」

貴音「ええ。全て残さず頂きます」

響「それはそれで怖いぞ!?」


14: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:17:52.25 ID:ocPA8r9C0

響「……ねぇ、貴音」

貴音「どうしました?」

響「貴音はさ。自分の事……好き?」

貴音「勿論です」

響「自分じゃないと駄目?」

貴音「ええ。響以外には考えられません」

響「そ、そっか……ありがと」

貴音「どういたしまして」

貴音「して、いつ『かなさんど』は頂けるのでしょうか?」

響「それは……もうちょっと待って欲しいぞ」

貴音「分かりました」


15: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:18:18.58 ID:ocPA8r9C0

響「……あのさ、貴音」

貴音「はい?」

響「自分、過去の事は気にしないから……」

響「だから、貴音も自分だけにして欲しいんだ。駄目かな……?」

貴音「ふむ……響が趣向を凝らしてくれるのなら、わたくしは一向に構いませんが」

響「趣向!?わ、分かった……頑張ってみる……」

貴音「ありがとうございます」

響「でね?もう過ぎた事を言っても仕方ないから……」

響「こっ、これからの事を考えたいんだ!貴音と一緒に!」

貴音「響が言うのなら、その通りにしましょう」


16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:19:21.71 ID:ocPA8r9C0

響「それで、その……貴音はもう待てないんだよね?」

貴音「はい。叶うのならば、今ここでお願いしたいぐらいです」

響「ここって……事務所で!?」

貴音「何か問題が?」

響「いやあるでしょ!?誰かに見られたらどうするの!?」

貴音「わたくしは気にしませんが」

響「自分が気にするの!」

響「と、とにかく!後で自分の家に来て貰うって事で……どうかな?」

貴音「分かりました」


17: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:20:07.56 ID:ocPA8r9C0

響「それで、自分の家に来てからの話だけど」

貴音「はい」

響「えっと……こういうのは作法が大事、だと思う」

貴音「作法ですか?」

響「うん。その……するにしても、順序とか色々あるって聞くし……」

貴音「成程。では、最初になぷきんを――」

響「いやいやいや!そんなの使わないぞ!?」

貴音「そうですか?万が一に備える必要はあるかと思いますが」

響「万が一って何!?貴音はどういう状況を想定してるの!?何かを零す前提なの!?」

貴音「いえ、そのような勿体ない事はいたしませんが」

響「……じゃあどうするの?」

貴音「全て口に入るように――」

響「そっ……そんなの汚いから駄目だぞ!」

貴音「そうでしたか……勉強になります」


18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:20:34.18 ID:ocPA8r9C0

響「話を進めるけど……いい?」

貴音「はい」

響「じゃあ、まずは自分がベッドに寝転ぶから……」

貴音「え?椅子ではなく?」

響「こういうのはベッドでするの!」

貴音「はぁ……斬新ですね」

響「別に斬新でも何でもないと思うんだけど……貴音はどんなのを想像してたの?」

貴音「それは、こう……向かい合わせで行うものかと」

響「椅子に座って?」

貴音「無論です」

響「そんなの恥ずかしいから駄目!」

貴音「恥ずかしい……?そうでしょうか?」

響「そうなの!」

貴音「どうにも釈然としませんが……分かりました」


19: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:21:18.71 ID:ocPA8r9C0

響「ていうか、さっきからちょっとおかしくない?」

貴音「何がでしょう?」

響「だって、微妙に会話が噛み合ってないというか……」

貴音「作法の話ですよね?」

響「そうだけど……何か違う気がする」

貴音「要領を得ませんね……もっと具体的に教えて頂けませんか?」

響「そ、そんなの自分には絶対無理だぞ!」

貴音「はぁ……無理と言うのなら、仕方ありませんね」


20: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:21:51.46 ID:ocPA8r9C0

響「……話を続けるぞ」

貴音「どうぞ」

響「自分がベッドに入った後だけど……」

貴音「はい」

響「……いきなりは駄目だからね?」

貴音「心得ております」

響「……そうなの?」

貴音「勿論です。こう、外側から順番に――」

響「なんかねちっこいぞ!?」

貴音「至って普通かと思いますが」

響「本当に……?」

貴音「ええ、恐らくは」

貴音「ただ、春香や美希の時は素手でしたが」

響「ちょっと待って?自分の時は道具を使うつもりなの?」

貴音「それが当たり前では?」

響「自分初めてなんだぞ!?道具なんて嫌だからね!?」

貴音「ふむ……では、素手で?」

響「う、うん……そっちでお願い」


21: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:23:39.12 ID:ocPA8r9C0

貴音「しかし、困りましたね……」

響「何が?」

貴音「いえ……美希から貰った際、手がべたべたになった事を思い出しまして」

響「べたべたって何!?何をしたらそんな事になるの!?」

貴音「特別な事は何もしていないのですが……」

響「そ、そうなんだ……美希って敏感なんだな……」

貴音「とにかく、汁が飛び散るのではないかと心配なのです」

響「飛びっ――!?自分そんな事ないからね!?普通だからね!?」

貴音「そうなのですか?」

響「うん……いや、比べた事ないけど……そう思いたいぞ」

貴音「やはり道具を使った方が――」

響「いや道具を使った方が飛び散るよね!?絶対そうだよね!?」

貴音「響……わたくしとて、道具の扱いには慣れているのですよ」

響「慣れてるの!?」

貴音「はい。安心してください」

響「余計不安になったぞ……」

貴音「まあ、響が嫌と言うのなら素手にいたしますが」

響「ありがと……」


22: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:24:49.60 ID:ocPA8r9C0

貴音「それで、次はどうするのですか?」

響「どうって……その――」

響「か、解散……とか?」

貴音「はぁ……解散ですか」

響「うん……」

貴音「その後は何もないのですか?」

響「え?うーん……ない、と思うけど……」

貴音「ふむ……何もないのでしたら、わたくしはでざぁとを頂きに春香のところへ――」

響「……何で」

貴音「はい?」

響「何でっ……何でそんな事するんだよぉ……!うわぁぁぁん!」

貴音「響!?どうして泣くのですか!?」

響「たっ、貴音が悪いんでしょ!?どうせ自分の事なんて嫌いなんだ!」

貴音「違います!響を嫌いになるなど――」

響「じゃあ……ひぐっ……何で春香に……うああぁぁぁっ……!」

貴音「わ、分かりました。春香に会うのはやめます。それでいいですか?」

響「ぐすっ……うん……一応、許してあげる……」

貴音「あ、ありがとうございます……」


23: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:25:58.01 ID:ocPA8r9C0

貴音「……落ち着きましたか?」

響「うん……泣いちゃってごめん」

貴音「いえ、気にしておりませんよ」

響「……あの」

貴音「何ですか?」

響「今度のオフ……重なってたよね?」

貴音「ええ。その筈です」

響「じゃあ、その……待ってるから」

貴音「はい。楽しみにしています」

響「……うん」

響「でもさ……貴音も、もう一度よく考えてみて欲しいんだ」

貴音「と言うと?」

響「一時の気の迷いで言ってるなら……考え直した方がいいって思うから」

響「だから――」

貴音「響」

響「……何?」

貴音「わたくしは、響がよいのです」

響「……分かった。じゃあ、今日は帰るね」

貴音「ええ。お気をつけて」

響「うん……またね、貴音」


24: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:26:29.30 ID:ocPA8r9C0

【休日、響宅】

ピンポーン

響「貴音、来たんだ……」

響「どうしよう……緊張するぞ……」

貴音『もし……響?』

響「い、今開けるから!」

ガチャッ

貴音「こんにちは」

響「……いらっしゃい。こっちに来て」

貴音「はい。それにしても……」

響「何?」

貴音「いえ、随分と薄着なのだな……と思いまして」

響「バカ……貴音の所為でしょ……」

貴音「響?」

響「な、何でもないっ!」


25: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:27:06.44 ID:ocPA8r9C0

【響の自室】

響「……どうぞ」

貴音「お邪魔します」

響「…………」

貴音「……あの、響?」

響「――えっ?あ、うん……なあに?」

貴音「その、いつになったら――」

響「貴音」

貴音「は、はい」

響「すうぅぅぅ……はあぁぁぁ……」

響「かっ――」

貴音「か?」

響「かなさんどぉぉぉっ……!」

貴音「……え?」


26: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:28:03.75 ID:ocPA8r9C0

響「……はぁ……はぁっ……!」

貴音「響、あの」

響「はぁっ……な、何?」

貴音「『かなさんど』はどこにあるのでしょう?」

響「へ?」

貴音「響の意気込みは伝わってきました。して、件の『かなさんど』は一体どこに――」

響「え?待って?ちょっと待って?」

響「ねぇ貴音。貴音は『かなさんどー』を何だと思ってるの?」

貴音「沖縄の名物料理では?」

響「違うよ!?」

貴音「はて……では、一体何なのでしょうか?」

響「『かなさんどー』は『愛してる』って意味の言葉だぞ!」

貴音「なんと……そういう意味があったのですね。わたくしはてっきり、さんどいっちのような物かと」

響「って事はまさか、この前の話って――」

貴音「ええ。響に『かなさんど』を作って頂きたいと思いまして」


27: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:28:35.37 ID:ocPA8r9C0

響「それじゃあ、あの時『10分ぐらいで済む』って言ってたのは……」

貴音「はい。さんどいっちならばその程度の時間で完成するのではと」

響「つまみ食いがどうこうって言うのは……」

貴音「春香のくっきぃの事ですね」

響「べたべたしたって言うのも……」

貴音「おにぎりの話ですね」

響「ナプキンが云々って言ってたのは……」

貴音「てぇぶるまなぁの話でしょう?」

響「いや言ったよ!?確かに作法の話って言ったけども!」

響「じゃあ何?外側から道具でって言うのは、ナイフとフォークの話で……」

響「汁が飛び散るっていうのは――」

貴音「そぉすたっぷりかと思いましたので」

響「ややこしいぞ!」


28: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:29:33.25 ID:ocPA8r9C0

響「うぅ……自分はなんて勘違いを……」

貴音「ところで、お尋ねしたい事があるのですが」

響「……何?」

貴音「先日言っていた、『自分だけにして欲しい』とは一体……?」

響「そ、それは――」

貴音「それと『べっどに入ってする』と言っていましたが、何をするのでしょう?」

響「し、知らないっ!自分、知らないからな!」

貴音「しかし、響が――」

響「……帰って」

貴音「え、でも……まだ何も頂いておりませんが……」

響「いいから早く!ほら!」

ガチャッ!

貴音「ちょっ……あの、響!?」

響「もう貴音なんて知らない!大っ嫌い!」

バタン!


29: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:30:17.30 ID:ocPA8r9C0

貴音「…………」

プルルルル

貴音「あ、電話……」

ピッ

P『あ、もしもし貴音?』

貴音「プロデューサー……」

P『響の料理は美味しかったか?』

貴音「いえ、その……」

P『どうした?声が沈んでるが――』

貴音「……嫌われました」

P『は?』

貴音「愛が欲しいと言ったら、嫌われてしまいましたっ……!うあぁぁぁっ……!」


――END――


30: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/11/09(土) 02:32:20.82 ID:ocPA8r9C0

以上で完結となります。お楽しみ頂ければ幸いです。

何となく『かなさんどー』を見たら思いついたので書いてみました。
ちょっとオチが弱い気もしますが、そこはご容赦を。



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