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【艦これ】暁「あこがれの改二(レディー)!」

1: ◆2CHuV0SWzudy 2015/05/29(金) 17:00:46.17 ID:hYf3LXI1o

提督「暁!朗報だぞ!」バァン


暁「わわ、びっくりした…急になんなのよぅ」

提督「改二だ改二!駆逐艦暁の改二がついに解禁されるって大本営からの通達だ!」

暁「えっ…!ほ、ほんと!?」パァ

提督「よかったなあ、ずっと響のことをうらやましがってたもんな」ナデナデ

暁「そ、そんなことないし…ってさりげなく頭なでないでー!」

提督「おっと、つい…んで、詳細は近日中に連絡来るだろうから少し待っててくれ。練度は…まあ暁なら心配ないな」

暁「とーぜんよ!」フン

提督「じゃ、確かに伝えたぞ」

暁「えへへ…司令官、暁が急に魅力的なレディーになってもびっくりしないでよね!」

提督「はいはい、楽しみにしてるよ」ナデナデ

暁「だからなでるなー!」



暁(ついに改二かあ…改二といえば成長、成長といえばレディー!)

暁(響も他の子たちも、改二になったらどことなく大人っぽくなった…きっと私だって)

暁(レディーになるために地道な努力を続けてきたけど、これで一気に素敵なレディーになれるはず…♪)


2: ◆2CHuV0SWzudy 2015/05/29(金) 17:09:19.02 ID:hYf3LXI1o

~1週間後~


シュゥ…

暁「………」


提督「改装完了…暁、改めて改二おめでとう!」

暁「え、あ…うん…」

提督「なんだか凛々しくなったな。探照灯もカッコイイぞ」


提督(あっ、しまった。カッコイイとかじゃなくレディーらしいとか言わないと機嫌を損ねるかも…)


暁「ありがとう…」ボー

提督「……?どうした、ぼーっとして。どこか不具合でもあったか?」

暁「ち、違う違う!感動を噛みしめてたのよ!」

提督「あー、長いこと待ち望んでたもんな、うんうん。改二になった気分はどうだ?」

暁「え!?えーっと、そうね!と、とってもレディーになった気がするわ!」

提督「そ、そうか…よかったな。これからも頼りにしてるぞ」


提督(少し様子が変な気もするが、暁が満足ならそれでいいか)

暁(か、改装前と変わった気がしないなんて言えない…このままじゃ司令官をがっかりさせちゃう…)


暁「し、司令官!」

提督「なんだ?」

暁「え、えと…その…」


暁(レディーっぽいこと言わなきゃ…レディーっぽいこと…)


暁「こ、これから午後のティータイムなんていかがかしらっ!」

提督「お、いいな。ちょうど出張に行った時の土産もあるし一緒に食べよう」

暁「え、ええ、それじゃ行きましょ。私がおいしいお茶を淹れてあげるわ」


暁(ふ~…セーフかな?でも、油断しちゃだめね。しっかりレディーしないと!)


3: ◆2CHuV0SWzudy 2015/05/29(金) 17:18:28.30 ID:hYf3LXI1o

提督「………」ゴク

暁「………」ドキドキ

提督「……うん、美味い」カチャ


暁(やった!大成功!)パァ


提督「暁って紅茶を淹れるの得意だったっけ?そんなイメージ無かったんだが」

暁「ふふふ…えーと…なんだっけ…そう、能ある鷹が爪を隠してただけよ!」

提督「へえ…やるなあ」


暁(金剛さんに教えてもらったんだけどね…そのあと何回も練習したし)


提督「そうだ、これが例の佐世保土産のカステラな」

暁「わあ!おいしそ…!」ハッ

提督「?」

暁「ご、ごほん…おいしそうね。いただきます」


提督(どうもさっきから暁の振る舞いに違和感があるな。抑え気味というか…どうしたんだ?)


暁「………」パクッ

提督「どうだ?有名店の味は」

暁「おーいしい!なにこれこれすっごくおいしいわ!」キラキラ


提督(あ、いつもの暁に戻った)


4: ◆2CHuV0SWzudy 2015/05/29(金) 17:26:19.86 ID:hYf3LXI1o

暁「ごちそうさまでした!」

提督「ん?カステラもういいのか?まだ暁の分けっこう残ってるじゃないか」

暁「うん、すっごくおいしかったから、妹たちにも分けてあげるの!」

提督「ああ、なるほど…」

暁「じゃあこれ部屋に持っていくから、またあとでね!」ダッ

提督「おいおい、急ぎすぎてこけるなよー」


暁「こっけなーいもーん!」


タッタッタッ…


暁(えへへ…みんな喜んでくれるかな?)ワクワク


暁「………」ハッ


暁(し、しまった!カステラのあまりのおいしさにレディーをすっかり忘れてたー!)ガーン

暁(前半までは完璧だったはずなのに…ど、どうしよう…改二になっても中身が変わってないことバレてないかな)

暁(……でも、やっちゃったものは仕方ないわね。今からでもしっかりレディーすれば取り返しはつく!……はず!)

暁(とりあえず今はこれを届けよーっと…)


… … … … … …


暁「ただいま…」

提督「おかえり、響たちは喜んでたか?」

暁「この時間、あの子たち遠征だったわ…」ガク

提督「そ、そうだったっけか…」


5: ◆2CHuV0SWzudy 2015/05/29(金) 17:35:13.34 ID:hYf3LXI1o

暁(はっ…いけない、がっくりしてる場合じゃないわ。司令官にレディーらしさをアピールしなきゃ…)

暁(紅茶の次は…うーんと…あ!あれなら!)


暁「司令官、耳かきしてあげる!」

提督「と、唐突だな…」


暁(雷が電にやってあげてるのを見て、雷のレディー力の高さを思い知ったのよね…これはポイント高いわ)


暁「いいからいいから、ここに頭のせて?」ポンポン

提督「まあいいか…じゃあお言葉に甘えて。よっと…」

暁「ふふ…私が司令官を見降ろすなんて新鮮ね」

提督「そりゃーな…それより重くないか?」

暁「へーきへーき。耳かき準備よーし…いくわよ、動かないでね」シャキーン

提督「その耳かき棒はどっから出てきたんだ」

暁「レディーの秘密よ」

提督「さいですか…」


暁「………」コリコリ


提督「無理して細かくやらなくていいからな」

暁「ひどいわねー、絶対に傷つけたりしないわよ」コリコリ

提督「そ、そういう意味じゃなくてな…」

暁「別にいいわ、司令官の気持ちもわかるし…」コリコリ

提督「………」


提督(暁、言うだけのことはあるな。なかなか…いや、かなりうまいかも)

暁(響に協力してもらって、たくさん練習したもんね。耳かきはお手のものよ♪)


6: ◆2CHuV0SWzudy 2015/05/29(金) 17:44:54.99 ID:hYf3LXI1o

暁「……はい、終わり!」

提督「ありがとうな、すごくすっきりした気分だ」

暁「えへへ…」


提督「今度は交代して、俺が暁の耳かきしてやろうか」

暁「え!?」

提督「あ、その目は俺が下手だと思ってるな?意外とうまいんだぞ」

暁「そ、そーなんだ…へー…」


暁(そういう心配してるんじゃなくって…耳かきしてあげてはい終わり!のほうがレディーっぽくて素敵だと思ったのにぃ…)


提督「別に嫌ならいいけど…もしかして昨日耳かきしたばかりだったとかか?」

暁「う、ううん!そういうわけじゃないの。そうね、お願いするわ」


暁(殿方の提案を断るのはレディーとしてあるまじき行為…ここは甘んじて受けましょう…)


7: ◆2CHuV0SWzudy 2015/05/29(金) 17:57:32.19 ID:hYf3LXI1o

提督「………」コリコリ

暁「ほんとにうまいわね…」

提督「たまにせがんでくる奴らがいるからなー、付き合ってるうちになんだかんだ上達してしまったんだ」

暁「ふーん…」

提督「暁ほどじゃないだろうけどな。痛かったら言ってくれよ」コリコリ

暁「うん…」


暁(司令官の膝枕、安心する…)スゥ


… … … … … …


暁「……んー」パチ

提督「ん、目ぇ覚めたか。おはよう暁」

暁「しれーかん?あれぇ…なんで?」ボケー

提督「俺が耳かきしてやってたら、いつの間にか寝てたんだよ」

暁「ふぇ…?みみかき…?」


提督(耳かきしてもらいながら寝るって地味にすごい気がするが)


暁「……あっ!」

提督「思い出したか?」

暁「わわっ…ご、ごめんなさい!」ワタワタ

提督「いや、別に謝られるようなことでもないが…」


暁(ま、また司令官の前でレディーらしからぬことを…!これは本気でまずいわ)


9: ◆2CHuV0SWzudy 2015/05/29(金) 18:09:11.39 ID:hYf3LXI1o

暁「司令官!」ビシッ

提督「お、おう?」

暁「司令官の今日の夕食は、この暁が作ってあげるわ!」

提督「また藪から棒に…」

暁「腕によりをかけて作るから、ねっ、ねっ!」

提督「あー、うん…じゃあ頼むよ」

暁「任せてちょうだい!」


暁(よし、手料理という最強の一手で一発逆転よ!)


… … … … … …


提督(遅いなー…包丁で怪我とかしてないといいけど)

提督(様子を見に行くべきなんだろうか…でも、そんなことしたら怒らせてしまうかもなあ)


ガチャ


暁「お、お待たせ!」

提督「おお、来た来た」

暁「ごめんなさい、遅くなっちゃって…お腹空いたよね」

提督「ははは…まあな。でもおかげで暁の料理を最大限に堪能できるよ」


暁(あうー…一度に複数の料理をするのがこんなに難しいなんて。今までは一品ずつ練習してたから知らなかったわ…)


暁「それじゃあ…はい、遅くなった分、お腹いっぱい食べてね」カチャ

提督「こ、これは…!?」


提督(ご飯、味噌汁、肉じゃが、焼き魚…どこからどう見ても和定食だ。てっきりまたあの甘口カレーが出てくると思っていたのに)

暁(ふふーん…驚いてるわね!龍鳳さんとか、綾波ちゃんとか…他にも料理上手な人たちに色々教えてもらった甲斐があったわ)


10: ◆2CHuV0SWzudy 2015/05/29(金) 18:17:38.72 ID:hYf3LXI1o

暁「どうしたの?早く食べてよ」ニコニコ

提督「あ、ああ。いただきま――」


ぐ~…


暁「………」

提督「……今のは俺じゃないぞ」

暁「………」

提督「そういえば、暁の分は?まだ食ってないようだが」

暁「み、味噌汁なら鍋に残ってるわ」

提督「他は?」

暁「に、肉じゃがも…ちょっとあるし」


提督「………」

暁「………」


提督「……これ、ふたりで分けて食べようか」

暁「べ、別にいいわ。食堂で食べるから」

提督「この時間、もう閉まってるぞ」


ぐ~…


暁「………」

提督「………」


暁「い、いただきます…」


暁(司令官にお腹いっぱい食べて欲しかったのに…もー、暁のばかぁ…)


11: ◆2CHuV0SWzudy 2015/05/29(金) 18:26:49.27 ID:hYf3LXI1o

提督「――ごちそうさまでした」

暁「……でした」ズーン


提督「なんでそんなに暗くなってるんだよ。うまくできてたじゃないか」

暁「慰めなんていいわよ…野菜は火がちゃんと通ってなくて固かったし、魚は少し焼きすぎて焦げてたし…」

提督「いや、俺はそれでも」

暁「料理だけじゃないもん…」

提督「暁…?」


暁「……今日はずっとレディーらしく振る舞おうとがんばってたのに、ぜんぜんうまくいかない」

暁「実は、改二になっても中身はぜんぜん変わってないの。変わってないって司令官に気付かれないようにがんばったけど…ダメだったの」


提督(え、隠してるつもりだったのか)


暁「レディーらしくって考えれば考えるほど、今の自分との差が…子供な自分がはっきり見えて…」

提督「うーん、暁は充分レディーらしいと思うけどな」

暁「そんなこと…思ってないくせに」グスッ

提督「思ってるさ。それも、今日の暁を見てより確信した」

暁「なによぅ…皮肉のつもり?」


提督(難しい言葉知ってるなあと褒めてやりたいところだが、今は怒らせそうだから我慢しよう)


12: ◆2CHuV0SWzudy 2015/05/29(金) 18:36:56.80 ID:hYf3LXI1o

提督「さっきの話から察するに、紅茶と耳かきと料理はレディーをアピールするためにやったんだろ?」

暁「そうだけど…」

提督「どれも一朝一夕ではそううまくいくものじゃない。料理はまだ改善の余地があるが、それでもしっかりこなせた」

提督「その技術はどうやって身に付けたんだ?」

暁「それは…それぞれ、上手な人に教えてもらって…練習して…だけど」

提督「暁、それは暁が暁自身の力で手に入れた力なんだ。すごいことなんだよ」

暁「そう…かな」


提督「それと、カステラだ」

暁「カステラ?」

提督「とても美味しそうに食べてたのに、妹たちのことを思って我慢して残した。立派なお姉ちゃんで、とってもレディーだ」

暁「あ、あの子たちの喜ぶ顔が見たかっただけよ。そんな特別なことじゃ…」

提督「特別なことじゃないって思えるなら、それがレディーの証拠だな」

暁「………」


提督「自分では気づいていないかもしれないが、暁は一歩一歩確実に成長してる」

提督「確かにまだまだ未熟で、お前の理想には届いてないかもしれない」

提督「それでも…目標を持ってそれに向かって努力できる暁は、俺には魅力的なレディーに見えるよ」

暁「司令官…」


14: ◆2CHuV0SWzudy 2015/05/29(金) 18:43:59.21 ID:hYf3LXI1o

暁「……お菓子ひとつで大騒ぎしても?」

提督「ああ」

暁「……耳かきの途中で寝ちゃっても?」

提督「ああ」

暁「……料理に時間かかったうえに、なぜかごちそうする相手と半分こしてても?」


提督「………」

暁「………」


提督「あ、ああ」


暁「なんでそこでつっかかるのよ!」

提督「いや、まあ、うん、それは正直ちょっとアレかなと思ったけど」

暁「こ、こーいうときは最後までしっかり褒めなさいよ!」

提督「すまん、思わず本音が…」

暁「しれーかんのばか!」ポカポカ

提督「あいたたた…ははは、よしよし」ナデナデ

暁「……ばかぁ」ギュ


16: ◆2CHuV0SWzudy 2015/05/29(金) 18:50:30.79 ID:hYf3LXI1o

暁(少し、焦ってたのかもしれない)

暁(他の駆逐艦の子たちが次々に改二になって…みんな大人っぽく見えて、置いていかれてる気分になって)

暁(でも…私の目指してるレディーは、特別な力に頼ってなるものじゃなかったのよね)

暁(自分の力で、一歩ずつ…)


暁「………」ジー

提督「……暁?」


暁(ちゃんと私を見てくれる人がいる。この人のために立派なレディーになりたい。この人のためならがんばれる)


暁「司令官。私、約束する。私自身の力で理想のレディーになってみせる」

提督「……ああ、頑張れ。応援するよ」

暁「だから…その…っ」


17: ◆2CHuV0SWzudy 2015/05/29(金) 19:00:27.78 ID:hYf3LXI1o

―――――――

―――――

―――




提督「しかし、びっくりしたな。暁からデートのお誘いなんて」

暁「だ、だからただのレディー修行の一環だってば!一回もデートしたことないなんて、レディーとしてこけんにかかわるもの!」

提督「沽券って…まあいいか。それで、どこに行くんだ?」

暁「そ、そうね…まずはお洋服を見たいわ」

提督「あっ、今のはちょっとレディーっぽいぞ」

暁「っぽいじゃなくってレディーなの!」

提督「そ、そうか」


提督(なんか以前より褒め方が難しくなったな…)ポリポリ


暁「むー…司令官、わかってる?レディーのデート相手はジェントルマンじゃないとダメなの」

提督「はい?」

暁「私の修行のためには、司令官が紳士的にエスコートしてくれなきゃダメってこと!」タッ

提督「あっ、おい…」


暁「そういうわけだから、今日は…」クルッ


暁「一人前のレディーとして扱ってよね♪」



おしまい



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