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ジャンとエレンの遠回しな愛情表現

2017/11/12 15:03 | 進撃の巨人 | コメント(0)
1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 00:38:45 ID:2rkqmVuA

食事


ジャン「てめぇ!」

エレン「なんだよ!」

ジャン「なに勝手に人の飯食ってやがんだ!」

エレン「お前がピーマン睨みつけたまま食わねぇから、俺が代わりに食ってやったんだろうが!」

ジャン「この野郎……今度チーハンが出たら、俺のを半分、てめぇの口に突っ込んでやるからな!」

エレン「雛鳥よりも大きく口を開けて、待っていてやるよ!」


3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 00:40:36 ID:2rkqmVuA

立体機動


エレン「殺傷能力を見る試験かぁ……」

ジャン「なんだ? 珍しく語尾が弱々しいじゃねぇか」

エレン「それなりに深く削げる自信はあるし、良い成績は残せるだろうけど、俺は目標を見つけるのが上位に比べると遅くてな」

ジャン「立体機動の移動速度がとろいから仕方ねぇだろ」

エレン「んだと?」

ジャン「おっ、悔しいか? なら今日は俺の後を追って来いよ。気が向いたら、譲ってやるかもな」

ジャン「もっとも、てめぇなんぞ、すぐに撒いてやるが」

エレン「上等じゃねぇか。俺が獲物奪っても恨むんじゃねぇぞ」

ジャン「はっ。出来るもんならやってみろ、死に急ぎ野郎」


4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 00:42:26 ID:2rkqmVuA

兵站行進


ジャン「うぉ!」

エレン「なに転んでんだ! さっさと起きろ!」

ジャン「わかってる――痛っ!」

エレン「……お前、まさか足を」

ジャン「なんでもねぇ! てめぇはさっさと行きやがれ!」

エレン「……動くんじゃねぇぞ」

ジャン「お、おい! 俺を女みたいに抱きかかえるんじゃねぇよ!」

エレン「黙ってろ。ただでさえ、重てぇ荷物背負ってんだ」

ジャン「運んでくれなんて頼んでねぇ!」

エレン「勘違いすんな。人一人と荷物を追加で走り切って、ミカサより高評価を得たいだけだ」

ジャン「……チッ、勝手にしやがれ」


6: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 00:45:21 ID:2rkqmVuA

兵站行進後


ジャン「てめぇが目的地百メートル手前で倒れたせいで、最後は俺がてめぇを引きずる事になったじゃねぇか! 怪我してるのによ!」

エレン「てめぇが転んで怪我しなきゃ、俺は普通に完走出来てたんだよ! おかげで俺まで罰則中だ! 一人で責任取りやがれ!」

ジャン「知るか!」

エレン「クソッ、ただでさえ、馬鹿みたいに重いもん抱えて腕が疲れてんのに、腕が千切れるギリギリまで懸垂しろだなんて……」

ジャン「勝手にアホな真似しやがったからだ。さっさとやめて、精々教官に怒鳴られてろ」

エレン「んな事言われて、やめるわけねぇだろうが!」


8: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 00:47:11 ID:2rkqmVuA

十数分後


キース「様子を見に来てみれば……イェーガーはもう倒れたのか?」

ジャン「自分が二人分やります。だから、今回だけは……」

キース「……キルシュタイン。足の具合はどうだ?」

ジャン「捻挫用の軟膏を塗ってテーピングで固めておりますので、無理をしなければさほど痛みはありません」

キース「貴様には数日間、特別な訓練メニューを言い渡す。そのつもりでいろ」

ジャン「わかりました」

キース「それから、貴様が言い出した事だ。イェーガーの分もしっかりやれ。今日の借りを残したくなければな」

ジャン「ハッ!」


9: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 00:49:27 ID:2rkqmVuA

対人格闘訓練


ジャン「俺と組め」

エレン「なんだ? やっと調子が整ったのか?」

ジャン「てめぇをガキみてぇに泣かせられる程度にはな」

エレン「上等だ。ほらよ、先にならず者をやらせてやる。いつでもかかって来いよ」

ジャン「なら、遠慮なくっ!」

エレン「シッ!」

ジャン「いッ!?」


10: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 00:51:07 ID:2rkqmVuA

エレン「どうだ、アニ直伝のローキックの味は? 地面に膝をついてるその情けねぇ格好見れば、言わなくてもわかるけどな」

ジャン「……やってくれるじゃねぇか」

エレン「次は食堂で見せた技を披露してやる。俺に仕返ししたきゃ、体で覚えてみろよ。気絶しなければ、な」

ジャン「その油断がてめぇの命取りになるぜ」

エレン「忠告はいいから、さっさと立てよ。痛みに耐えて学んだ格闘術、全部見せてやる」


11: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 00:51:54 ID:2rkqmVuA

座学


エレン「……」

ジャン「……」

エレン「……なぁ、馬面。ここってどうやるんだ?」

ジャン「アルミンに聞けよ」

エレン「今は近くにいないから、聞けねぇよ」

ジャン「……前回やった練習問題の問六を見てみろ。それでわかる」

エレン「どれどれ……あぁ、こういう風にするのか」


13: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 00:53:01 ID:2rkqmVuA

ジャン「……」

エレン「……」

ジャン「……おい、死に急ぎ野郎。この問題、何回やり直しても答えが違うんだけど、お前どうやってんだ?」

エレン「どの問題だ?」

ジャン「これだ」

エレン「……ここの代入の仕方、間違ってんぞ。こうするんだよ」

ジャン「そうだったか? とりあえずお前の方法でやってみる」

エレン「……」

ジャン「……」


14: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 00:55:05 ID:2rkqmVuA

技巧


エレン「あれ? なんだこれ? 上手く嵌らねぇ」

ジャン「なに基礎的なとこで戸惑ってんだ? コニーでもスムーズに出来るぞ、そんなもん」

エレン「うっせぇ。今は話しかけんな」

ジャン「……」

エレン「……」

ジャン「……おっといけねぇ。こんなところのネジつけたまんまだった。先に取らねぇと、他のパーツ組むのに邪魔だな」

エレン「ネジ? あっ、そういう事か。このネジが邪魔だったんだな。見え難いから忘れてた」

ジャン「……」

エレン「……感謝なんてしねぇからな」

ジャン「俺は独り言呟いただけだ」


16: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 00:57:10 ID:2rkqmVuA

馬術


ジャン「……クソッ! なんで俺の馬は指笛吹いてもこっち来ねぇんだよ!」

エレン「なにやってんだ、お前? うわっ、汚ぇ! 指と口の周りが涎でネッチョォォってしてんぞ! ネッチョォォって!」

ジャン「うるせぇ! あっち行ってろ! お前に構ってる暇なんてねぇんだよ!」

エレン「もしかして、馬を呼べねぇのか?」

ジャン「……」

エレン「……ったく、仕方ねぇな。手本見せてやるから、よく見とけ、聞いとけ」

ジャン「頼んでねぇよ……」


18: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 00:58:05 ID:2rkqmVuA

ピィィィ!


エレン「……ほら来たぞ。あれ、お前の馬だろ?」

ジャン「お前の指笛、教官に教わったのとやり方が違うな」

エレン「クリスタに教えて貰った」

ジャン「……次からその方法、試してみる」

エレン「勝手にしろ」


19: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 00:59:22 ID:2rkqmVuA

就寝前


ジャン「おい、死に急ぎ野郎」

エレン「なんだ、馬面」

ジャン「お前とミカサの関係は、本当にただの家族でいいんだよな?」

エレン「一緒の家で過ごしたんだから家族だろ」

ジャン「その、い、一緒に風呂とか……」

エレン「はぁ? 頭沸いてんのか? 入るわけねぇだろうが」

ジャン「毎晩同じベッドで寝てたりは?」

エレン「しねぇよ。別々のベッドがあったっての」

ジャン「だ、だよな! そうだよな!」

エレン「あっ。でも、ミカサが寝惚けて俺のベッドに潜り込んで来た事は結構あったな。三日に一度くらいのペースで」

ジャン「ふざけんなよ、てめぇ!」


20: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 01:01:09 ID:2rkqmVuA

休日


ジャン「木漏れ日浴びながら読書なんて、随分優雅な休日を送ってるじゃねぇか。似合ってねぇぞ」

エレン「なんの用だよ」

ジャン「用なんてねぇよ。ぶらついてたら、てめぇが見えたからな。馬鹿にするために寄ってみただけだ」

エレン「帰れ」

ジャン「つーか、珍しいな、お前が自主練してねぇなんて」

エレン「やろうとしたら、アルミンとミカサに口煩く止められたんだよ」

ジャン「ほんと訓練馬鹿だな、お前」

エレン「ほっとけ」


21: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 01:02:17 ID:2rkqmVuA

ジャン「アルミンとミカサは一緒じゃないのか? 姿は見えねぇが」

エレン「ここで昼食を食べようとか何とか言い出して、調理場に行った」

ジャン「軽いピクニック気分だな」

エレン「癪だけど、俺もお前と同じ事思った」

ジャン「ところで、なんの本を読んでるんだ?」

エレン「キュクロって人の英雄譚」


22: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 01:03:28 ID:2rkqmVuA

ジャン「キュクロって、確か立体機動装置使って、初めて巨人を殺した人だったような……」

エレン「そのキュクロ」

ジャン「面白いのか?」

エレン「結構な」

ジャン「俺にも読ませろ」

エレン「そこに一巻が転がってるだろ。好きにしろよ」

ジャン「そうする」


23: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 01:04:18 ID:2rkqmVuA

チェス


エレン「マルコ、チェスやってるのか?」

マルコ「まぁね」

ジャン「おい、意図的に俺をいない者扱いしてんじゃねぇよ」

エレン「いたのか?」

ジャン「この野郎……」


24: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 01:05:32 ID:2rkqmVuA

マルコ「まぁまぁ。エレンもやらない?」

エレン「遠慮する」

ジャン「誘ってやるなよ、マルコ。ルールもろくに覚えられないなんて事、他人に知られたら可愛そうだろ?」

エレン「ルールくらい知ってるっての」

ジャン「その程度の教養はあったのか。けど、それが精一杯だったんだろ? ん?」

マルコ「全く、なんで二人は、一々挑発的な言い方をするんだよ……」


25: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 01:06:15 ID:2rkqmVuA

エレン「……マルコ、代わってくれ。こいつを叩き潰してやる」

マルコ「いいけど、手を出したらダメだよ」

エレン「出さねぇよ」

ジャン「さっさと席に座れよ。始めるぞ」

エレン「一瞬で終わらせてやる」


26: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 01:07:12 ID:2rkqmVuA

数分後


エレン「ウソ……だろ? こんなハズじゃ……」

ジャン「弱っ」

エレン「ま、まだ! まだ俺は……ッ!」

マルコ「エ、エレンはそんなにチェスで遊んだ事ないだろうし、最初はこんなもんだよ!」

エレン「……いや、慰めは良いよ、マルコ。どんだけ取り繕っても、これが俺の実力なんだ」

マルコ「エレン……」


27: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 01:10:06 ID:2rkqmVuA

ジャン「……おい、死に急ぎ野郎。次を始めるぞ」

エレン「次?」

ジャン「いつだったか、対人格闘術の時に受けた恨みをここで晴らす。とことん仕返ししてやるから覚悟しろ」

エレン「……絶対に、今日中に勝ってみせる」

ジャン「吠えてろ」


28: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 01:11:52 ID:2rkqmVuA

プレゼント


ジャン「聞きたい事がある」

エレン「なんだよ」

ジャン「その……そ、そろそろミカサの誕生日だろ?」

エレン「そうだな」

ジャン「な、なにをあげたら、喜ぶと思う?」

エレン「ミカサに直接聞けよ」

ジャン「それが出来たら苦労しねぇよ!」

エレン「めんどくせぇやつだな。うーん、ミカサが喜ぶ物かぁ……マフラーあげたら喜ぶんじゃねぇの?」

エレン「あいつ、いっつも巻いてるし、今のは大分古くなってたからな」

ジャン「マフラーだな! よし! 今から買って来る!」

エレン「門限に遅れて帰って来い」

ジャン「んな真似するかよ!」


29: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 01:13:46 ID:2rkqmVuA

ミカサの誕生日後


ジャン「断られたじゃねぇか! 受け取ってさえ貰えないなんて、惨め過ぎるだろ、俺!」

エレン「知らねぇよ!」

ジャン「チェスで俺に百連敗した恨みか!?」

エレン「そんな陰険な真似するわけねぇだろうが!」

ジャン「このマフラー、どうしろってんだよ!」

エレン「自分で使えよ」

ジャン「それこそ惨めだろ……」


31: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 01:15:20 ID:2rkqmVuA

卒業模擬戦闘試験


ジャン「これに合格さえすれば、馬鹿な事をしない限り、十位以内確定だ。やっと息苦しい最前線の街から脱出出来る」

エレン「合格して、それで全部終わりみたいな言い方だな」

ジャン「その通りだ。内地での暮らしが俺を待ってるんだからな」

エレン「最後まで快適な頭してんな、お前」

ジャン「てめぇと俺は違う。わざわざ自分から巨人の腹に飛び込むような選択肢なんて、俺は選らばねぇよ」

エレン「なんにしろ、全ては合格した後の話だ。捕らぬ狸の皮算用にならねぇようにな、お互い」

ジャン「当たり前だ」


32: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 01:19:23 ID:2rkqmVuA

解散式の日


ジャン「……」

エレン「……なんだよ、こんなとこに呼び出しやがって」

ジャン「お前、やっぱり調査兵団に入るつもりか?」

エレン「当たり前だろ? 今更なに聞いてんだ?」

ジャン「……憲兵団に入れよ。お前はその権利を得たんだ。わざわざ放棄してまで、死にに行く必要はねぇだろ」

エレン「は?」


33: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 01:20:55 ID:2rkqmVuA

ジャン「おふくろさんの事は知ってる。外の世界を探検したいってのもな」

エレン「それがどうした? また笑うのか? 死んだ人間のために戦う事が馬鹿らしいって。無謀な夢を見る憐れなやつだって」

ジャン「もう笑わねぇよ。けどな、全部諦めろ。諦めたら安全な暮らしが約束されるんだ」

ジャン「それにお前が憲兵団に入れば、ミカサも入るだろうし、アルミンも裏方の技巧か駐屯兵団を選ぶかもしれねぇ」

エレン「なんだ、ミカサたちの事を心配してくれてるのか。なら、あいつらに直接――」

ジャン「俺は! ……俺はな、これでもてめぇに死んで欲しくねぇと思ってる。だから、エレン・イェーガーに直接訴えてんだ」

エレン「……それでも俺は調査兵団に行く。俺自身のためにも、その意志を曲げるわけにはいかねぇんだよ。……悪いな、ジャン」

ジャン「……そうか」


34: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 01:24:48 ID:2rkqmVuA

エレン「憲兵団に行くんだろ? それぞれの兵団に入ったら、いつ会えるかわからねぇけど、そん時まで元気でな」

ジャン「死ぬまでに、討伐数は百を越せよ」

エレン「駆逐し尽くすまで殺してやるよ、巨人を」

ジャン「死ぬんじゃねぇぞ」

エレン「お前にチェスで勝つまではな」

ジャン「……」

エレン「……」

ジャン「……手を出せ」

エレン「入団式の日にもしたな、それ」

ジャン「あの時は、ただの手打ちで、これは約束だ。クソみてぇな同期との、な」

エレン「あぁ、約束だ。いつかまた、必ず喧嘩するって」


35: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 01:25:47 ID:2rkqmVuA

終わり

なんかエレンもジャンがこれじゃない感酷いけど仕方ないね



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