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【ガルパン】エリカ「隊長に誕生日プレゼントを贈るわよ!」小梅「はい!」

1: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/06/30(土) 23:27:19.44 ID:pzNlaWK80

六月三十日、この日は戦車道の名門、黒森峰女学園が最も緊張と興奮で包まれる日のひとつだ。
何故なら翌日は黒森峰の隊長であり、高校生ではナンバーワンの実力があるとされている西住まほの誕生日。
住んでいる人間のほとんどが彼女のファンであるこの学園艦では、彼女に贈るプレゼントの準備でクリスマスやバレンタインのように盛り上がっていた。
そして当然、それは彼女たちも例外ではない。

エリカ「隊長へのプレゼントを用意するわよ!」

小梅「はい!」

戦車道を履修している彼女たち、とりわけまほを崇拝と言っても過言ではないほど尊敬している逸見エリカは燃えていた。


2: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/06/30(土) 23:28:21.38 ID:pzNlaWK80

エリカ「なにがいいかしら?去年は確か万年筆を贈ったわよね?」

小梅「そうですね。ずっと使ってもらえるようにっていいやつを買ってたはずです。」

エリカ「じゃあそれは避けるとして……日用品はどう?」

小梅「あー、ドイツへの留学が決まっているんでしたっけ?それなら日常で使える物の方が喜ばれるかもしれませんね。ちょっと前に流行ったタオルとか……。」

エリカ「うーん、自分で言った後でなんだけどそれもちょっとありきたりね。」


3: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/06/30(土) 23:28:49.93 ID:pzNlaWK80

小梅「隊員全員からのプレゼントですからありきたりの物がいいんじゃないですか?」

エリカ「それもそうね……。まぁベタだけど花束とタオルセットとかにしましょうか。本格的な記念品は引退式で贈るし、今回は実用的な物にしましょう。」

小梅「そうですね。あ、花はフリーズドライのにしましょうか。こちらは記念品ですから残る物の方がいいと思います。」

エリカ「そうね。じゃあ買い物に行きましょう。」


4: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/06/30(土) 23:29:40.82 ID:pzNlaWK80

二人はプレゼントを買うために学園艦の中で一番大きなデパートに来ていた。
そこはやはり同じように翌日に向けて準備を進める人でごった返しており、前に進むことも難しいほどであった。

エリカ「流石に混んでるわね……。」

小梅「そうですね……。」

小梅「やっぱりもう少し早めに準備するべきでしたね。」

エリカ「自分の分を用意してたんだから仕方ないじゃない!」


5: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/06/30(土) 23:30:24.64 ID:pzNlaWK80

小梅「そんなに時間をかけてなにを用意したんですか?」

エリカ「マフラー、それも手編みよ!隊長がドイツの寒空の下で一人震えないようにね!」

小梅「またベタですねぇ。」

エリカ「それならあんたはなにを用意したのよ?」

小梅「私ですか?私はなにも用意してないですよ。あんまりプレゼントがあっても大変でしょうから。」


6: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/06/30(土) 23:31:00.53 ID:pzNlaWK80

エリカ「ふん、愛が足りないわね、愛が。」

小梅「そうですかね?あ、それなら私、いいこと思いつきました!」

エリカ「はぁ?なによ?」

小梅「秘密です!エリカさんもきっと喜ぶと思いますよ。」

エリカ「私も?ちょっと教えなさいよ!」


7: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/06/30(土) 23:32:12.65 ID:pzNlaWK80

小梅「あ!レジ空いたみたいですよ!行きましょう!」

エリカ「ちょっと小梅!」

誕生日プレゼントを無事購入できた瞬間、小梅はすぐにエリカの前から姿を消した。
何度か携帯電話に連絡をしてみたが、やはり返事は来ない。
寮に戻ってきていることは確認できたが、問いただすほどのことではないと判断し、結局その日はエリカと小梅が顔を合わせることはなかった。


8: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/07/01(日) 00:11:43.12 ID:KycSHsG60

七月一日の夕方、ついに戦車道履修生によるまほの誕生会が開催された。
副隊長であるエリカが乾杯の音頭をとり、まほの戦車を指示の通り動かしているチームメンバーが各々祝福のスピーチを贈る。
プレゼントの贈呈、まほのスピーチなどが筒がなく進行していき、いよいよ立食パーティーが始まった。
このタイミングでエリカと小梅が個人的なプレゼントを渡そうとまほに近づいた。

エリカ「隊長、これ……プレゼントです!」

まほ「ああ、ありがとう、エリカ。」


9: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/07/01(日) 00:12:10.70 ID:KycSHsG60

小梅「あの……隊長、この後ご予定はありますか?」

まほ「いや、この後は特にないな。どうかしたのか?」

小梅「実は私も個人的にプレゼントを用意したんです。それが今日の夜限定ですので少しお付き合いしていただきたくて。」

まほ「そういうことなら喜んで着いていこう。ありがとう。」

小梅「いえいえ。ではまた後程。」


10: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/07/01(日) 00:12:50.70 ID:KycSHsG60

おじぎをして去っていく小梅をエリカは慌てて追いかける。

エリカ「ちょっと小梅、どういうこと?あんたまさか隊長と……。」

小梅「エリカさんがなにを考えてるか知りませんが、多分違うと思いますよ。それとエリカさんも来てくださいね。」

エリカ「私も?まぁ、それならいいわ。」


11: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/07/01(日) 00:13:17.80 ID:KycSHsG60

誕生会が終わった後、二人は小梅に連れられて学園艦のヘリポートに来ていた。

エリカ「なんでヘリポートなの?そろそろ教えなさいよ。」

小梅「まぁまぁ。あ!来ましたよ!」

小梅が指した先にはヘリコプターが一機、段々と近づいてきており、遂に目の前のヘリポートに着陸した。
まほとエリカが困惑していると、中からまほの妹、西住みほが現れた。

みほ「お誕生日おめでとう、お姉ちゃん!こんばんは、小梅さん、エリカさん。」


12: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/07/01(日) 00:16:13.29 ID:KycSHsG60

エリカ「あんた……!どうして?」

みほ「え、えぇと……。」

小梅「私が呼んだんです。せっかくの誕生日なのにみほさんと会えないのも寂しいかと思いまして。」

まほ「驚いたな。まさかみほに会えるなんて。ありがとう、小梅。」

みほ「私もお姉ちゃんを直接お祝いできて嬉しかった。ありがとう、小梅さん!」

小梅「いえいえ、私にできるのはこのくらいですから。それとこのプレゼントには続きがあるんです。」


13: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/07/01(日) 00:16:40.94 ID:KycSHsG60

まほ「続き?」

小梅「はい。エリカさん、みほさんに言いたいことがあるんじゃないですか?」

エリカ「私!?」

小梅「はい。もうこの機会を逃したら隊長の前でこんなことできないかもしれないですよ?」

エリカ「う……でも……。」

小梅「エリカさん!そんなんじゃ黒森峰の隊長は務まりませんよ!西住流に後退の文字はないはずです!」


14: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/07/01(日) 00:17:37.23 ID:KycSHsG60

エリカ「わ、わかったわよ……。その、み、みほ!その……この前は悪かったわ!ごめんなさい!」

みほ「エリカさん!?どうしたの!?」

小梅「みほさん、エリカさんは酷いことを言ってしまったことを謝ることができなくて悩んでいたんですよ。隊長もそれを気にしてらしたようなので、この場を借りて仲直りができればなぁ、と。」

みほ「そんな……謝るのは私の方だよ!ごめんなさい、エリカさん!私があのときちゃんと指示できていれば……。」

エリカ「いや、あなたは優先するべきことを優先しただけ。確かに優勝できなかったのも、私たち以外と楽しそうに戦車道を続けてたのも辛かった。でもそれはあなたに責任があるわけじゃない。」

まほ「エリカの言う通りだ。全ての責任は私にある。私のせいでお前たちに辛い思いをさせてすまなかった!」

みほ・エリカ「お姉ちゃん(隊長)に責任なんてないよ(ありません)!」

まほ「いや、ある。道が悪いとわかっていてあの作戦を遂行すると決めたのは私だ。西住流のためにみほを庇いきれなかったのは私だ。全ては私の至らなさが招いたことだ。本当に申し訳なく思っている。」


15: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/07/01(日) 00:18:26.96 ID:KycSHsG60

エリカ「隊長!頭を上げてください!」

まほ「しかし……」

小梅「皆さんそれぞれ負い目を感じてること、わかってもらえましたか?」

エリカ「小梅?」

小梅「私もそうです。言ってしまえば私が川に落ちなければ、実力があればあんなことにはならなかったんですから。」


16: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/07/01(日) 00:20:09.74 ID:KycSHsG60

小梅が三人の顔を見渡し、ハッキリとした口調で言葉を投げかける。

小梅「ですが!もうそれで自分を苦しめるのはおしまいにしましょう!みんながみんな責任を感じているんです。もうこれで手打ちにしませんか?」

まほ「だが……いや、そうだな。それで二人が納得してくれるのであればそっちの方がいい。」

みほ「でも……。」

エリカ「隊長は元々悪くないんですから責任なんてないはずです!」


17: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/07/01(日) 00:21:22.92 ID:KycSHsG60

まほ「エリカ、今日はなんの日だっけ?」

エリカ「う……隊長の……誕生日です。」

まほ「そうだ。だから私のわがままを許してくれ。今までのこと、全て水に流してくれ。」

エリカ「わかり……ました。」

まほ「みほもいいな?」

みほ「わかった。二人が納得しているなら、それ以上はないよ。」


18: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/07/01(日) 00:26:01.51 ID:KycSHsG60

まほ「じゃあ仲直りの握手だ。みほ。」

みほ「うん。ごめんなさい、お姉ちゃん。」

まほ「私もすまなかった。お前を守ってやれなくて。」

みほ「ううん、お姉ちゃんががんばってくれてたのは知ってるから、大丈夫だよ。」

まほ「じゃあ仲直りだな。」

みほ「うん!」


19: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/07/01(日) 00:26:28.86 ID:KycSHsG60

エリカ「隊長、それは?」

突然のことにエリカはまほに問いかけた。
するとまほはなにかに気づいたような表情を浮かべると、その行為について説明する。

まほ「ウチでは喧嘩したあとこうやって仲直りしてたんだ。さぁ、エリカも。」

エリカ「あ、はっ、はい!」

まほ「エリカ、お前に辛い思いをさせてしまってすまなかった。」

エリカ「いえ、私こそ隊長の前であんなことを……すみませんでした。」

まほ「これで仲直りだ。」

エリカ「はい、隊長!」


20: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/07/01(日) 00:26:59.61 ID:KycSHsG60

まほ「さて、後はみほとエリカが握手すれば終わりだな。」

みほ「エリカさん……。」

エリカ「みほ……。」

みほ「ごめんなさい、エリカさん。」

エリカ「私も、ごめんなさい。これからは前みたいに仲良くしましょう?」

みほ「うん、もちろんだよ!」


21: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/07/01(日) 00:28:32.51 ID:KycSHsG60

まほ「さて小梅、ちょっとこっちに来てくれ。」

みほとエリカが二人の世界に入っている隙に、まほは小梅を呼び寄せた。

小梅「なんですか?隊長。」

まほ「仲直りの握手をしよう。」

小梅「私と、ですか?」

疑問に感じながらも小梅は差し出された手を握る。
その行動にまほは一瞬笑みを浮かべ、その後真面目な顔で謝罪した。

まほ「ああ、フォローはできるだけしてきたつもりだったが、負い目を感じさせてしまっていたようだからな。今まですまなかった。」

小梅「いえ、そんな……。」

まほ「でもこれで仲直り、だな。」

小梅「はい!」


22: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/07/01(日) 00:30:28.05 ID:KycSHsG60

小梅の返事に微笑んだまほは、まだ手を繋いで笑いあっているみほとエリカの方に顔を向ける。

まほ「みほとエリカ、二人が切磋琢磨することで戦車道はもっともっと盛り上がっていくだろう。そのために小梅、これからもあの二人をフォローしてやってくれないか?」

小梅「はい!任せてください!私も二人には仲良くしてもらいたいですから!」

まほ「ありがとう、最高の誕生日プレゼントだ。」

エリカ「ちょっと小梅!なに隊長を一人占めしてるわけ!?」

小梅「ふふ、ごめんなさい。」

みほ「お姉ちゃん、なに話してたの?」

まほ「秘密。ね?小梅。」

小梅「はい!秘密です!」

夜中の黒森峰、普段は静かな海上に四人の笑い声が響いた。


24: ◆saI1ZNzQKuJn 2018/07/01(日) 00:35:53.41 ID:KycSHsG60

以上です。

まほの誕生日SSを書きたかったので急遽書きました。
三十日と一日で投下時間を合わせたかったのであまり練れてないまま投稿してしまったのは反省ですね。
まぁ書きたいことは文になっているので問題ないですかね。とりあえず地の文とかもう少し練ってpixivにでも上げようと思います。

では、ここまで読んでいただきありがとうございました。
まほ、誕生日おめでとう!


23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/01(日) 00:35:27.34 ID:JweYIGJt0

乙 小梅ちゃんも絡みが多くて良かった。4人仲良しが1番やね





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